ユーディト・W・タシュラーのレビュー一覧

  • 国語教師
    読書備忘録550号。
    ★★★★★。
    物語はメールのやりとりから始まる。
    クサヴァー・ザントなる男性から、マチルダ・カミンスキなる国語教師へ。どうやら、学生時代恋人の間柄だったようだ。
    クサヴァーは売れっ子作家で、マチルダが教師を勤める学校で創作ワークショップにゲスト講師として招待されるという構図。ク...続きを読む
  • 国語教師
    かつて恋人どおしだった作家のクサヴァーと国語教師マチルダ。
    マチルダの勤めるギムナジウムで開催を希望した「生徒と作家の出会い」ワークショップで2人は偶然の再会を果たすことになる。

    再会までのメール、過去の2人の過ごした時間、再会後の2人の会話、2人の語る自作の物語で構成される本書は結末に至るまでの...続きを読む
  • 国語教師
    謎解き部分は浅い、これじゃミステリーじゃないやん…と思った。しかし、実は謎解き部分がミステリー核心じゃない、犯人捜し事件の真相に迫っていく2人のやりとりの過程と結果が見事な、実に見事なミステリーという…

    自分でも何を言ってるのかよくわかってないが、とにかくこういう機軸でミステリーを構成できるのか!...続きを読む
  • 国語教師
    2014年、ドイツ語圏のミステリー賞フリードリヒ・グラウザー賞受賞。
    2020年ミステリが読みたい、海外編4位。

    偶然(?)再会した元恋人同士の54歳の男女の話です。
    二人は1980年の19歳の大学での出会いから十六年間の交際を続けますが、国語教師となった女性マティルダが、強く子供を望むのに対し、...続きを読む
  • 国語教師
    オーストリア・ミステリー。クサヴァー・ザントは作家。生徒とのワークショップに招かれる。派遣先の担当教師はマティルダ・カミンスキーだった。実は二人は昔同棲していた。しかし16年前にクサヴァーは突然マティルダのもとを去っており、その事を彼女はかなり深く根に持っている。彼女のもとを去った後彼は金持ちと結婚...続きを読む
  • 国語教師
    16年の交際を経て破綻した国語教師の女性とかつての人気作家の男。2人が共に過ごしたのと同じ16年の空白を経て、男の許に創作ワークショップへの参加依頼が届く。彼が訪れることになった学校の担当者はかつての恋人だった……。なんとべたな展開だと思わせるが、次々に暴かれる2人の関係はとてもそんな甘いものではな...続きを読む
  • 国語教師
     多層的なテクストの重奏を楽しむのかと思ったら、そこは存外シンブルだった。そのような実験的な作品ではなく、また、ミステリーでもなく、ラブストーリーだった。
  • 国語教師
    文芸ミステリと帯にもあるが、文芸色が強いためか私のミステリ新作探しの網にかからず危うく読み逃してしまうところだった。

    昔の恋人に執着する度合いは男の方が強いらしいが、納得させてくれる内容だった(個人差があります)

    両親、祖父母の人生をたどる中でのさまざまな人びとの家というものへの執着、あり得たは...続きを読む
  • 国語教師
    これは傑作!
    16年ぶりに再開した元恋人の作家と国語教師。交わすメール、会話だけのやりとり、ふたりが互いに語り聞かせる物語、そして過去の追憶など、時系列と文章作法をさまざまに織り交ぜながら話が進むうち、明らかになる事件とその真相。
    筋書きは最終的ににはちょっと甘酸っぱいんだけど、さまざまな文体を駆使...続きを読む
  • 国語教師
    別れた昔の恋人と再会し、過去と現在について語り合っていくうちに、未解決のある事件をめぐる闇が明らかになっていく。典型的なクズ男と不幸体質みたいな女の組み合わせがしんどい。が、Eメールの文面、警察の事情聴取、恋人同士が互いに語り合う「小説」の内容など、様々な文章スタイルを駆使して過去と現在をいったりき...続きを読む
  • 国語教師
    現実(ストーリーの中での)なのか、想像の物語なのか、二人のやりとりが、スリリングでよかった。
    最後のハッピーエンド気味のエピローグも良かったなあ。映画化はしにくそう。
  • 国語教師
    過去に恋人だった男と女が十数年後に偶然(?)出会い過去の感情のすれ違いや事件についてメールのやり取りや語り合いを重ね、そして真実を知ってゆく。
  • 国語教師
    かつて強烈に愛し合った作家と国語教師の再会。
    2人のメールのやり取り、再会してからの会話、それぞれの視点からの回想シーン、さらには二人が作る作品の世界、これらがミラージュのように重なって複雑ながら情感豊かな世界を作り上げる。

    作家の子供の誘拐という事件軸はあるものの、真相当てという意味でのサスペン...続きを読む
  • 国語教師
    16年ぶりに再会した50代の元恋人同士の二人。
    男は再会に喜び浮かれ、女は男の不実な過去を蒸し返しては男を責める。

    初めは、いい歳して大人げない…と国語教師の女の態度に呆れた。
    けれど二人の過去を少しずつ紐解き、未解決の暗い事件の謎解きをする内にぐいぐい引き込まれる。
    二人が語っているのは架空の物...続きを読む
  • 国語教師
    「生徒と作家の出会い」というワークショップで国語教師のマティルダの学校に、若いころ一緒に住んでいた作家のクサヴァーが来ることになる。16年ぶりに会う二人は、昔よくやっていたようにお互いに考えたストーリーを聞かせ合う。懐かしい一時は、徐々にお互いの過去へと踏み込んでいく。

    現在の二人のメールのやり取...続きを読む
  • 国語教師
     とある男性作家が、とある学校の創作ワークショップを受け持つことなった。
     そうしてその学校の担当者の国語教師に連絡をする。

     その国語教師は、作家のかつての恋人だった。

     ロマンティックな恋の再燃ではなくて、作家はかつて国語教師と同棲していたが、その家から突然姿をけしていたり、国語教師がそれを...続きを読む
  • 国語教師
    読んでいて、とても不思議な感覚。
    ”再会前に2人が交わすメール” ”2人が付き合っていた頃(過去)” ”再会しての会話” ”2人が互いに語る物語” の4つの場面(時間)が入れ替わり立ち替わり現れるので、時系列と虚実があやしくなっていく。更にエピローグも付く。よく出来た構成。メール、過去、会話、創作…...続きを読む
  • 国語教師
    元恋人同士の二人の人生がいろいろな物語を通して語られる。読んでる私は、途中あたりから不穏な空気を感じつつ、ラストに描かれる結末が知りたくて読み進めた。人生なんて思い描いたような結果になるなんてこと、なかなか難しいと今ならよくわかっているが、主人公のマティルダの希望が叶えられない切なさが身につまされた...続きを読む
  • 国語教師
    直接の会話はもちろん、メールや物語の交換など独特な語り口で紡がれていく世界。どうしようもないダメ男クサヴァーと、そんな彼に惹かれてしまう真面目な女性マティルダ。長い年月が経ってもその愛情は変わらず、最後まで彼を思い続ける一途さに心打たれはするが、クサヴァーがほんとにダメすぎてどうなのかと思う。マティ...続きを読む
  • 国語教師
    淡々とした語り口ながらたまにぞくっとする言い回しがあったり。読み進めて行くうちに、マティルダが精神を病んでいるような印象を受け、クサヴァーは鈍感なダメ男かと思いきや、ラストは全く予想していない展開だった。
    てっきりマティルダがクサヴァーの息子を復讐のために誘拐してドロドロの展開かと思っていたのだが、...続きを読む