ルー・バーニーのレビュー一覧
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23歳の夏——この罪を見過ごすことはできなかった。MWA賞受賞作家が放つ瑞々しい青春ノワール
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23歳のハーディ。大学を中退し 寂れた遊園地のお化け屋敷(ダークライド)で働き 給料は奨学金の返済でカツカツ。出来の良い兄にハードリー(めったに~ない)とあだ名をつけられるほど、頭を使わず 頑張らずにその日を気ままに生きている。
面倒なことは先延ばしにするハードリー。その日も駐禁の違反切符を延長する為に市役所を訪れていた。
そこで出会った幼い姉弟。
その身体に煙草の火傷痕を見つける。
どう行動するか逡巡するも、そのうちに母親が姉弟の手を引き 車で去ってしまう。
児童保護サービスに相談したが、そこはお役所仕事。その後 なんの音沙汰もなし。
ハードリーは部屋に貼られたポスターを眺める。
『イカロスの墜落のある風景』
海から出たイカロスの足に気づいている人は誰もいない。羊飼いも、農夫も、漁師も、誰も助けようとはしない。イカロスに一番近くにいるのは漁師だ。あとは「顔を上げて海に飛び込むだけ」
「姉弟の虐待に気づいているのは、僕だけだったら?」
幼い命を救うために、ハードリーは行動を起こす
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「正義」「勇気」そして「若さ」について考えさせられます。
役所の窓口で働く「ゴス娘」ことエレノア(可愛いっ!)
お化け屋敷のアルバイト仲間で 少し知的障害のあるサルヴァドール(愛おしい!)
血の繋がらない兄のプレストン(深い愛!)
そして元私立探偵の大人な女性フェリス(知的でエロ!)
様々な人の力を借りながら、兄妹を救う方法を探るハードリーは、素人探偵のような調査をし、やがて兄妹の父親に弁護士の裏の顔がある事に気づきます。
しかし、そこは素人!かなり危険な目にもあい…。
自分の命も失いそうに!!
そんな時 ハードリーは幼い頃に亡くなった母の言葉を思い出します。
「でも、大丈夫だった!」
いやいやいやいや
確かにお母さんはあなたが挫けそうな時に何度も言ったよ。「でも、大丈夫だった!」
でもそれは、自転車で転びそうになった時、虫を追いかけて迷子になりそうになった時よ!
けして悪い男から銃口を向けられた時じゃないの!!!
もうみんな天国で見守る母親の気持ちで読んで欲しい!
ハードリーの無鉄砲さにハラハラドキドキ。後半はずっとずっと!
痛い目にあって いつものようにイケナイお薬に逃げたり、フェリスとイケナイ時間を過ごしたり…。
でもハードリーは諦めないのです。
何故?! 何がハードリーを突き動かすの。
ハードリーは無事、兄妹を救うことができるのでしょうか-。
これ、再読なのです。
で、二度目の今回も ラストシーンに放心するのです。
七月ギリギリにレビューできてよかった!
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Posted by ブクログ
久々のルー・バーニーという作家の名前だけで、冒険小説好きの好奇心が全面反応してしまう。ちなみに若かりし頃、冒険小説のフォーラムを主宰していたとは言え、ぼくは軍事オタクでもスパイオタクでもない。冒険小説とは日常生活の中から逸脱してあるアクションをやむを得ず選択してゆく勇気や意志を描くもの。ぼくはそう理解している。題材ではない。あくまでそこに介在する人間とその魂を描くフィクションのことを冒険小説と呼ぶのだ。
さてルー・バーニーだ。何年ぶり? 何と5年ぶり。しかも第三長編。何とも寡作である。でも書けばただじゃおかないとばかりに骨のある作品を提供し、ミステリー界をどよめかせる作家である。その理由は何だろう? 騒がれたのは『11月に去りし者』だけだから、データは少なすぎる。しかし『ガット・ショット・ストレート』と併せて過去二作品を見る限り、何と言っても登場人物の人間の魅力、そしてその心の魅力であり、それらを束ねたクライム小説としての語り口だろう。
出版社も自信があるのだろう、昨年のベストをかっさらったS・A・コスビー「ルー・バー二ーの最高傑作」、巨匠ドン・ウィンズロウ「心を摑んで離さない」と、わくわくするような言葉が並ぶ。これではずるいではないか、と思いながら期待感たっぷりで読み始めた本書。それは危険な導火線に火をつけたようなものだった。
何と本書の主人公は、ルー・バーニーとしては珍しいくらい若年、一人前にさえなっていないと言える平凡な23歳の青年である。働く場所がなんと<呪われた西部開拓地>と奇抜である。西部開拓時代を背景とした体験型スリラー施設なのだ。ゾンビのならず者、食屍鬼の住民、ブート昼墓場の幽霊たち。そこを巡る恐怖の時間と、主人公がこの作品で図らずも出会ってしまう現実世界の幼児虐待犯罪が、どちらもタイトルの<ダークライド>にかかってくるという構図なのだ。
主人公ハーディは、幼い姉弟と運命的に出会ってしまう。それは、両親に連れられた小さな姉弟だったが、彼らの胸に刻まれていたのは、煙草と見られる複数の火傷痕だった。彼らは親たちから虐待を受けているに違いないとハーディは確信する。以来、ハーディは幼い姉弟を放っておくことができず、思い悩むと同時に、あらゆる解決策を模索する。本書の真のスリルがスタートし、そして徐々に闇は色濃く彼を脅かすようになる。それは、両親に連れられた小さな二人の男女の幼児の胸に刻まれた煙草と見られる複数の火傷痕だった。ハーディはその子供たちが親たちから虐待を受けているのではないかと想像する。
彼らを救い出す手はないだろうか? また子供たちを虐待する見も知らぬ親たちの罪を何とかして暴くことはできないのだろうか? 子どもたちを救い出すとしても、少年以外の誰一人としてそれを知らないし、救い出そうとも思っていない。では自分がそれをやらねばならないのだ。ハーディはそのように心の絶対絶命状況を自覚してゆく。
相談相手の伝手を辿りつつ、専門家などにも意見を聴くものの、証拠も正体もわからない子供たちを救う手立てがなく、ハーディは悶々とする。闇を行く日々。ダークライドがスタートしたのだ。手を貸してくれる者もいれば、相談を聴いてくれる専門家も何とか接触するが、具体的な解決策には至らない。ハーディの冒険はこうしてスタートする。探り、対策を練り、実行する。そう、これぞ冒険小説の基本構造。久々に血が沸き立つような興奮を覚えた。
結末は書けない。ハーディは仲間を得て救出作戦を実行する。結末は書けない。それはあなた自身がこの本を通じてダークライドを体験すべきだから。この春、ぼくが最も興奮した作品なんだ。結末を書けるわけなんてないじゃないか。 -
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「あらゆる決断によって新しい未来をひとつ作る、他の未来を全て潰して」
随所に、なかなかの哲学的な名言が刻まれている。
一九六三年十一月ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件は、ミステリーな点が多くフィクション、ノンフィクションとも数多くの作品が世に出ている。
この小説は、事件の謎解きではなく、事件によって人生が動き出した人々の物語。
追う側、追われる側、それに巻き込まれる人たち
疑心暗鬼の中、それぞれにドラマがあり、人生が動き出す。
それは、先に確かなことなど何ひとつないドラマ……
登場人物が魅力的で、ラストを読み終えたあとの余韻が映像的に残る。
わたしには、シャーロットの撮ったギドリーの長い影だけの写真がエンドロールとともに……ほんと、良いドラマでした。 -
Posted by ブクログ
途轍もない実力を備えた作家に出会うと、ぼくはいつも少し興奮してしまう。それほどの掘り出し物の作家は、毎年のようにあちこちで見つかるわけではない。数年に一度、いや十年に一度くらい火傷しそうなくらいの印象と熱とを伴って唐突に眼の前に現れるのだ。
ぼくがこの作品を手に取ってすぐに感じたのが、そのような感覚であった。おお、来たぞ、来たぞというような震えが走る。翻訳小説であれ、この手の文章によるグルーブ感は感じられる。素晴らしい文章であり、言葉の流れであり、行間を流れる時がガラスの中を落ち行く砂音を確実に伝える。
題材はジョン・F・ケネディの暗殺事件。主人公ギドリーは、組織から依頼を受け、暗殺者が逃走用に使う車を用意してしまったことを知る。さらにその車の始末を命じられるが、関わった者たちが次々に不審死を遂げてゆく情報を掴んで身の危険を感じ、状況からの脱出を図る。
一方、写真館に勤めるシャーロットは、働かず浪費を繰り返す夫に愛想をつかし、ルート66を、西に向かって旅立つ。個性的な二人の娘を連れて、急激な心の変化で。考えるよりも先に行動を選択してしまった主婦の運命が本筋に交わってゆく。
さらにサイコとも言えるプロの殺し屋パローネは、黒人少年セオドアという運転手とのコンビで、ギドリーを追い始める。
以上、シンプルなトライアングル・ストーリーが、ルート66を疾走し始める。大好きなロード・ノヴェルが慌ただしくスタートする。三つ巴の運命は、大きな川の流れのように蛇行してうねる。それぞれの人間がとても深く描写されつつ、スリリングな緊張を保ってゆく。文章は、秀逸で、リズムが横溢している。煮詰まり行くストーリー。それぞれの出会いと、決着への興味にぐいぐいと引っ張られてしまう。
案の定『このミス』6位の評価を得た作品。ぼくは自己3位とした。『ガットショット・ストレート』という評価の高いデビュー作以前は、『ニューヨーカー』で作品を採用され、文学作品やシナリオライティング、文芸創作の教師などの仕事に従事していたらしく、ミステリー・ジャンルで花開くまでの下地を作る助走路は十分に長かったようである。なるほどの筆力である。
ぼくはそもそもJFKを題材にしているというだけで興味を覚えてしまう。映画『ダラスの熱い日』のラストシーンを覚えておいでだろうか? 事件後に不審死を遂げた関係者や目撃者の実際の写真がずらっと拡大され、これだけの関係者が数年内に死亡を遂げる確率は数千分の一とか数万分の一(記憶曖昧、失礼!)であるといった字幕が流れ、事件後の証人不在工作の徹底度を伝えて終わる。その衝撃をこのストーリーの基盤に据えた、暗黒組織の存在が非常に怖く、現実と繋がっている感覚が否めない。
そんな歴史的な悲劇を潜り抜ける中で、冒険と恋愛と生命の逞しさとを登場のたびに表現してくれた一主婦シャーロットの存在に、ぼくとしては大きな喝采を送りたい。 -
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「ガットショット・ストレート」を
読んでからの二作目
直前に読んだ「キャサリン・ダンス」にも出てきた「雨が降れば、土砂降り」と言う言葉がこちらの話にも出てきた…謎
舞台は1963年
ボスのある秘密に気づき追われる身となった
マフィアの幹部ギドリー
それを追う同じマフィアの幹部(殺し屋)バローネ
そして、全く関係のない。ダメな夫に別れを告げ、子供二人と犬をつれて新しい生活探しの旅をする主婦シャーロット
三者が交差する。
前作にもあった「追う」「追われる」の読み合いの面白さアリ
他のマフィアのボスや殺し屋と行動を共にすることになる黒人の少年とのやり取りとか、会話が楽しい。
表紙は読んだ私は納得できるのだけれど、全体的に暗くタイトルもあってか読む前の印象は暗い話なのかと思っていた。
そんなことはなく、前向きな変化に向かって人生を転がそうとしてる人物達が生き生きとしていてよかった。見た目で損してる気がする。
なんとか私も、11月中に読めた… -
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1963年11月22日、第35代アメリカ大統領・ジョン・F・ケネディが狙撃され、暗殺された
裏社会に生きる男ギドリーは嫌な予感を覚える
数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない
「自分は消される」
そう思ったギドリーは仇敵を頼り西へ逃げる
そんな時、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会い…
組織が放った殺し屋がギドリーを追う形で物語は進んでいく…
無事に逃げ切れるか?
訳あり母娘とどう絡んでいくのか?
ドキドキしながら読み進める
展開が読めたところもあったが、最後までおもしろく読めた
ラストの何ともいえない主人公の行動は、前回読んだ同作家の作品『7月のダークライド』と重なるものがあった…
ただJFK事件絡みの展開がある訳ではなく、それは少し残念だった… -
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主人公は遊園地で働く23歳のハードリー!
最低賃金の仕事だけど、別に多くを望むわけでもなく、ハードリーは十分に幸せだと思っている…
そんな彼が虐待を受けていると思われる幼い姉弟を見かける
そして、およそヒーローらしくないハードリーが幼い命を救うために壮大な賭けを仕掛ける!
「二人を助けるチャンスが0.1%でもあるなら、ぼくはためらわない」
ハードリーは決して諦めない
友だちとマリファナをやって日々を過ごすだけの負け犬ハードリーは終わりだ
これまでの自分ではない!
なりたかった人間になる!
彼を掻き立てるものは何なのか?
おそらく、彼の生い立ちも関係するだろう…
「二人には自分しかいない」
ハードリーは自分のなかの正義を貫くために前に進む
しかし、素人の計画は無防備で危なかしくハラハラさせられる
そしてラストは… -
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殴られて尻もちをついても、また立ち上がる。
主人公は、二十三歳の青年ハードリー。 hardlyとは 「ほとんどない」「すこしも
…………ない」という意味の英語だ。本名はハーディだが、みんなからハードリーと呼ばれているため、自らもそう名乗っている。一年半通っていた大学を辞め、いまは遊園地のなかで最低賃金の仕事をしており、親しい仲間とマリファナをやっては酩酊しつづけている典型的な負け犬のダメ男だ。(解説より)
そんな彼がある日、虐待が疑われる姉弟と出会い、彼女たちを救おうと決意することで彼の生活は一変する。
そして冒険が始まる。
新たに出会った人々や彼を慕う友人の力を借りながら奮闘する中で、文字通り変わっていく彼。
ではなぜ彼は彼なりには幸せを感じていた生活を捨て、見ず知らずの姉弟を救う闘いを断固として諦めなかったのか。
その理由を見つけることが、この物語を読む者への問いだったのではないだろうか。はっきりとは書かれていない。読む人によって様々に答えはあるのかもしれない。あっていいのだ。
そして自分の中に答えを見つけ出せた者が、殴られて尻もちをついても、また立ち上がることができる人になれるのかもしれない。
ハードリーのように。 -
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子供たちを守るため未熟な青年が奮闘するが… 苦悩多き青春時代の郷愁を誘う物語 #7月のダークライド
■あらすじ
主人公である青年ハードリーは大学を中退し、遊園地の恐怖体験ができる施設で働いていた。ある日遊園地で幼い姉弟と出会うのだが、彼女らの身体に煙草のやけど跡を見つけてしまう。虐待を懸念したハードリーは児童保護サービスに連絡するも、相手にしてもらえない。幼い姉弟を守るべく、ハードリーは虐待の証拠を探し始めるのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
思いっきり青年の想いがつまった物語、探偵や冒険小説の部類ですね。
本作イチ推しなのは主人公のお人柄。未成熟な正義感がヒシヒシと伝わってきて、それでも懸命に情熱を貫く姿を応援しちゃう。ただ若いながらも過去の経験からそれなりの価値観や熱意を持っているのに、知識不足なのは否めない。特にバランス感覚が成熟していないことから、いつも悪い結果を招いてしまう。
わかるわー、わかりみがすぎる。若い頃の自分を見ているようで、読んでいて恥ずかしくなってしまいました。
でもその他の登場人物が素敵なんです。市役所の受付、ゴスロリファッションのエレノアがキュートすぎて尊い。ハードリーよ、こんなにも良くしてくれる友人はいませんよ。想いや気持ちは分かるけど、大切に思ってくれている人の言葉には耳を傾けなさいっつーの。
フェリスはエロいし、サルヴァドールは幼いし、トレイシーは謎が多いし、なかなかの逸材ばっかり。未熟な青年が出会うには刺激が強すぎる。でもきっとたくさんのことを学べる環境でもあるんですよね。若い頃はいっぱい経験しなきゃ。
さて中盤あたりから物語が動き始めます。マジで?という主人公の行動に若干引きつつ読み進めるのですが、これまでにはないパワフル展開に読む手にも力が入る。ラストは主人公の人柄を反映したような読後感に浸れてチルかった。遠い昔の自分を思い出させてくれた素敵な作品でした。
■ぜっさん推しポイント
皆さんが23歳の頃は、何をやっていましたか? 何か悩みはありましたか? どういった願望がありましたか? 23歳なんて、つい最近のような気がするんですが、実際に年数を数えてみると遠い昔。
私は主人公と同じく大学を辞めそうになっていて、アルバイトしながら仲間とバカ騒ぎしていました。中退を決めた後、大学生の肩書がなくなってしまったことに気づき、不安に駆られる毎日が始まる。それでも自分には何か才能や生きる道があると盲信していたのですが、年収や地位は周りに水をあけられてしまっていました。
そんな粗末な生活を1年ほど送っていたのですが、その頃の一番の願いは「社会に入っていくこと」でした。
ただ何をやりたいわけでもなく、何ができるわけでもなく、何を積み上げてきたわけでもない。守られているものが無くなった時、初めて自分が未熟であったことを痛感するんですよね。それでも私の周囲には優しい友人たちがいて、色んな助言をしてくれたのです。そのおかげで「社会に入っていくこと」が実現できたのですが、まぁ苦労しました。
人それぞれ大人になるために、様々な苦労や経験を重ねながら人生のダークライド〈遊園地の乗り物〉を乗りこなしてゆくのです。そしてきっと、一緒に乗っている人をいかに大切に思えるかによって、結果が変わってくるんだと思いました。 -
Posted by ブクログ
殺し屋に追われる悪党ギドリーと家族を連れ戻そうと酒癖の悪い夫から逃げ出した母シャーロットとの逃走シーンがこの小説の展開の面白いところだ。双方に身元を明かさずいるが暫くすると悪党に情が芽生え、家族を母親を守ろうと動き始める。その逃走の中での言葉「これから出会うのは新しいことばかりだ。ここからずっと、どこへ行っても。新しいものは古いものよりずっといいかもしれない。その時になるまでわからないんだ」それは、新しいものが必ずしても良いとは限らない、だが経験しないことには誰にもそれを判断できない、と言うことだ。力強い母の情熱と新たな挑戦は子供二人の将来を見通し人生を賭けたのだ。