ルー・バーニーのレビュー一覧

  • 11月に去りし者

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    ネタバレ

    面白い。

    単なるギャングモノの小説ではありません。逃げるもの、追うもの、巻き込まれたもの。三者三様の思いを胸に逃避行・追跡行が繰り広げられます。

    追われるものは、これまでの経験を下に巧妙に他人に成りすまして追跡を振り切ろうとするわけですが、その途中で心境に変化が・・・

    巻き込まれたものは、自分の元々の生活から逃げ出そうとしていたところに、逃げているものと出会います。そして、最後の最後に・・・

    追うものは、淡々と追われるものを追い詰めていくのですが・・・

    映画にすると面白そうです。

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    2020年09月16日
  • 11月に去りし者

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    2019このミス海外篇6位。
    物語はのっけからJFKが暗殺されるのと同時進行で動き出し、その関連性にワクワクしながら読み進める。組織からはぐれた中間管理職的なフランクと、酒飲みでだらしない夫から娘2人と犬(ラッキー)を連れて衝動的にオクラホマの田舎町から逃げ出したシャーロット。後半は2人でラスベガスまで移動するロードノベルとなる。フランクを追う冷血な殺し屋パローネが運転手として雇う黒人少年、ラスベガスでフランクが頼る大物エドなど、脇役達が魅力的。
    ラストのフランクの選択はおもいがけないものであり、シャーロットへの愛が本物だったという証かな。
    物足りないのはJFK事件との絡みがもう少しあっても良

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    2020年08月16日
  • 11月に去りし者

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    面白かった。
    歴史的大事件との関係や家族との交わりがどうなっていくのか、二人の結末はどうなるのか。
    飽きさせない文章でスムースに読めた。

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    2020年04月23日
  • 11月に去りし者

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    ネタバレ

    ギドリーはマフィアの幹部、ケネディ暗殺の実行犯に逃走用の車を、それと知らずに用意した。
    口封じを恐れての逃避行。
    追う殺し屋、途中で一緒になる女性と、その娘達。
    次々と読者の思いを裏切る展開、読み出すと止まらない。

    シャーロットの決断は見事。
    殺し屋は、とりあえず結果的に仕事を達成出来た。
    ギドリー、あれしか選択肢は無かったのか?

    どうせ死ぬなら、カルロスとセラフィーヌを撃ち殺すとかすれば良いのに。

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    2020年03月17日
  • 11月に去りし者

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    ミステリだけど、ちょっと変わった筋立てで展開も意外でおもしろかった。こういうのあんまり読んだことないかも!、と思いながら読んだ。

    ケネディ大統領の暗殺に知らず加担していたマフィア幹部ギドリーが、知りすぎた自分は殺されると気づいて逃亡する途中に、新しい人生をはじめようと幼い娘たちを連れて家出したシャーロットに出会って、っていう話だけど、そこからふたりが恋に落ちて急にロマンスものみたいになるし、ラストで意外な人が意外な行動に出て驚いたし、結末も最初に予想したような感じにはならないし、すべてが意外。先が気になるし、テンポがよくて、なんだかあったいう間に読めた感じなんだけど、もっと細々長々読みたかっ

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    2020年03月07日
  • 11月に去りし者

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    海外小説数々読んできましたが、この手のストーリーは初めてかも。ケネディ暗殺が土台、そこから一気に惹きつけられました。女性と幼い娘二人との逃避行、実に絵になります。映画で見たくなるほどで、配役すら想像しました。百戦錬磨そうなのに、フランクあっけなくのめり込みすぎ、とは思いましたが、シャーロットの魅力が光りました。冷酷な殺し屋バローネ、フランク以上に印象に残ったかも。ラストは切ないですね。マディソン郡の橋を思い出しちゃってきゅーんとしました。

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    2020年02月04日
  • 11月に去りし者

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    1963年11月、ニューオーリンズ。暗黒街で生きる男ギドリーは、ケネディ大統領暗殺の報に嫌な予感を覚える。数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない。ならば次に死ぬのは自分だ、と。仇敵を頼って西へ向かう道中、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会ったギドリーは家族連れを装いともに旅するようになる。だが組織が放った殺し屋はすぐそこに迫っていた―。

    「このミス」でベスト10入りだったことを知り、本棚から取り出して読んでみた。例年のことながら、今年読んだ新作は、いずれもランキングの下位、もしくは圏外ばかり。
    この作品は、犯罪小説だが、ロードノベルでもあり、実に切ない展開を見せる。おすすめ。

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    2019年12月29日
  • 11月に去りし者

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    フランク・ギドリーはニュー・オリンズを牛耳るマフィアのボス、カルロス・マルチェロの組織の幹部。一九六三年、カルロス・マルチェロとくれば、ケネディ暗殺事件がからんでくる。ジェイムズ・エルロイの「アンダーワールドU.S.Aシリーズ」でお馴染みの名前だ。オズワルドではない真の狙撃手の逃走用の車、スカイブルーのキャデラック・エルドラドをダラスの現場近くまで運んだのがギドリーだった。

    暗殺事件が起きるまで、ギドリーは何も知らされていなかった。関係者が次々と殺される中、ギドリーは自分も消されようとしていることに気づく。ダラスでエルドラドを始末したその足でバスに乗り、行方をくらます。車を手に入れ、ラスヴェ

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    2019年12月03日
  • 11月に去りし者

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    11月に間に合った〜。

    セリフ回しは結構ハードボイルド系だし、逃亡ということでロードノベルでもあるし、バイオレンス要素もちょっぴり恋愛要素も含んで、盛り沢山。でもまとまってる。

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    2019年11月28日
  • 11月に去りし者

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    殺し屋に狙われて逃亡するマフィアが、ぐうたら夫の元から娘2人を連れて家出した女性と出会い、家族というカモフラージュのためもあり4人でしばらく逃亡するが、どうするんだ殺し屋が迫ってくるぞ…というストーリー。
    起承転はオシャレな会話やスリリングな展開を楽しめたが、結はアッサリとしたスピードで予想とは違う着地点に収まり、「その後は察せよ」と投げっぱなしだがハッピーエンドではないにせよバッドエンドとも言い切れないモヤモヤした終わり方で、「面白い本だった」という感想に小さな疑問符がまとわりついて離れない気持ち悪さが残る。

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    2025年06月03日
  • 7月のダークライド

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    無気力、それの何が悪いのか
    頑張ったことがそんなに偉いのか
    これは物語だから……

    寂れた遊園地で働く青年が、ふとしたことがきっかけで、いままで思ったことがない使命感を募らせ、自らの手で未来を切り拓こうとする。

    物語には、おばあちゃんがすきなジミー・ペイジのいるツェッペリンに、おばあちゃんが「女々しいあいつ」と言うジェフ・ベック、20世紀末の16弦が咽び泣くようなシーンもあれば、一方で、GoogleやiPhoneが活躍して、現代であることを思い出す。

    同じ作者の前作『11月に去しもの』と同様に、シーンが映像として浮かび、その中でともに悪戦苦闘する。

    でも、読み終わって、主人公は本当にこれ

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    2025年05月08日
  • 7月のダークライド

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    とても良い話だと思う。最初の頃の主人公の描写からは想像もつかないような成長を遂げる話で、途中の展開も全くスローダウンしないのは凄いと思うが、終わり方がどうなんだろう。前作も同じような感じなのでこれこの作者の終わらせ方だと思うし、むしろ現実的だとは思うが、読後感的に言えばどうなんだろうか。という事で五つ星の中の三つ星評価。

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    2025年02月16日
  • 7月のダークライド

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    ごく普通の青年が、虐待されている幼児を救うために奮闘する話。ヒーローじゃなくても正義感を持って行動できることが言いたいのかな?
    文体が軽快で読みやすいけど、ところどころ論理的に「?」となる部分が少なくなく、ちょっと残念な感じ。

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    2025年01月05日
  • 7月のダークライド

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    主人公は何か特殊技能がある訳ではないので失敗を重ねるけれどゆっくり目的に近づいていく過程を楽しむ作品。
    特段驚きや盛り上がりがある訳ではないのを主人公周辺のキャラ達の魅力でカバーしているけれど、その魅力的なキャラ達が特に明確な理由なく主人公に惹かれているのが引っかかった。

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    2024年12月31日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    3.5くらい?
    評判は悪くないけどちょっと歯切れの悪い感じの感想だったので、デッドエンドになりそうだなと思ってたら案の定。ハードボイルドモノ?それ未満な感じ?

    タイトルのダークライドは遊園地の暗闇の中を進むコースター的な乗り物かな。お化け屋敷のようなアトラクション。つまり一夏の冒険を表したかったのかな。

    主人公の、誰かを救いたい、あの子達を救いたいという気持ちは良かった。救いたい理由より救わない理由がある?というのも良かった。
    だけどやっぱ最後らへんの暴走はダメだよ、と感じるで。ハードリーのような人間がたどる末路としてはむべなるかな。

    気になったのは、主人公より賢い人間がフェリスという年

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    2024年10月01日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    23歳くらいの青年ハードリーが勇気を出して、児童虐待を受けている子ども2人を救おうとする話。
    ハードリーは今が楽しければいいや、という生き方。マリファナを適度に楽しんで遊園地のお化け屋敷的なところで働いている。
    この青年がいきなりむちゃくちゃな探偵まがいな行動をする。周囲の人に助けてもらうのだが突飛すぎる。最後はアドバイスを無視して強行突破。銃嫌いだったのに銃撃戦で2人を殺す。ハードリー本人も重症でその後のハードリーの結末はわからないまま。おそらく命を失ったと思われる。
    今まで、何かを一生懸命にそれこそ命をかけた行動をしたことがない青年が暴走した一部始終という感じだった。巻き込まれた撃たれたサ

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    2024年09月23日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    『11月に去りし者』を読んで面白く、力のありそうな作家さんと感じたので読んでみた。
    うーん、なんか説得力に欠ける感じ。
    あとがきに『11月に去りし者』の後したためていた作品が完成しきれず、5年ぶりの出版となったとの事情が記されていたが、その辺りの難産ぶりというか、源泉の涸れっぷりが伺えてちょっと残念。

    主人公のハードリー(本名はハーディだが、兄がからかいも込めて「ほとんど~ない」の意(英:hardly)であるこの言葉で呼ぶので、自分でもそう名乗っている)は寂れたテーマパークの三流ゾンビアトラクション〈呪われた西部開拓地〉で脅かし役に扮する日々を過ごす。
    プライベートでは、友人達と共にマリファ

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    2024年08月17日
  • 7月のダークライド

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    CL 2024.5.15-2024.5.17
    軽快な語り口のわりにラストは切ない。
    主人公のハードリーの強い思いで進んでいくので多少現実的でない面もあるけど、この余人に理解し難い使命感がいいな。

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    2024年05月17日
  • 7月のダークライド

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    説明されてはいるものの、なぜこの子たちを助けたいのかそもそもの動機が理解しにくいため、彼がなぜここまでするのか、最後まで歩み寄れず。甘々でまるでファンタジー。うまく行きすぎるし、カタキ役も中途半端だし。フェリスとの関係含め青少年の憧れを詰めこんだのか?と思えるほど。ラストは思い通りになってよかったね、と言ってあげたいくらい。大谷さんが語られるくだりのみ、ほんわかしました。

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    2024年04月21日
  • 7月のダークライド

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    遊園地で働く主人公が、虐待された形跡の残る子供を見かけた事から始まるミステリー。まず、遊園地の子の色々を探る時点で、私的にはアウトとは思う。公的機関に訴えても難かしいかな。と言う意味でも、リアリティがなくて残念だった。

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    2024年03月28日