荻野弘之のレビュー一覧
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エピクテトスの哲学と魅力を現代人にとにかく誤解なくわかりやすく噛み砕いて伝えようって作者の熱意を感じた。最近ストア派哲学の魅力に気づいた私に本書はうってつけでした。
題目→漫画→解説の流れがよく、当時の状況も現代人に合わせた例えが付いていて古代も現代も人の悩みって不変なんだなぁ、それ故に対処方も大きくは変わらないんだなぁと感じた。
悲しい出来事が起きたのではなく、自身の期待や自惚が起きたことを悲しいものと解釈している。
どこで誰と生きるかは神の仕事、そこでどう生きるかは我々の仕事、神に与えられた場で勇ましく生きる我々の姿を見せてやろう。 -
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紀元1世紀後半ごろから2世紀の前半にかけて生きていたストア派のエピクテトス。奴隷の身であり、足が不自由であるが「隷属と自由」を解き、解放後は私塾の教師となりました。特に著書は残さなかったのですが、弟子が語録にまとめたものが一部現存しています。
まんがと解説でわかりやすく理解できる構成になっていて、どのエピクテトスの言葉も著者の解説も現代に生きる私たちの心に深く刺さります。
とても感動して、エピクテトスの教えどおり、自分の力ではどうにもならないことで悩んだり怒ったりするのはやめようと思っていたのに、一昨日、晩御飯に天ぷらを揚げている間に、夫と子供がメインのカツオの刺身を私の分を少なめに残して食て -
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奴隷であっても自由でいられる
ほぼ奴隷制が根絶された現代では、奴隷なんかいるわけがない、そう思うだろうか?
でも、お金に執着して、失うのを恐れていないだろうか?恋人に依存して、別れを怖れていないだろうか?物欲に支配されて、セールス品を買って後悔してないだろうか?
いつか死ぬのに、長く生きることに執着していないだろうか?
こう考えると、少なからず人は何かの奴隷であり、鎖に繋がれて不自由になっている。
でも自分でコントロールできないこれらに執着しなければ、奴隷の身分でも、主人より自由でいられる。
そう、エピクテトスのように。
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何ごとに際しても「私はそれを失 -
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【なぜ】強気なタイトルかつ会社本(つまりおもしろいだろう)
【ここだけ】
不足の事態に備えよ
【感想】
超絶入門の哲学本。若者にへもおすすめできる1冊。
本書のメッセージは、「社会人をこなす上で必要となるスキルである"メタ認知"と"ラテラルシンキング"を身につけな!!」と理解して差し支えないだろう。
【メモ】
・「不都合な真実」から目を逸らさない態度
・出来事そのものに善悪はない。確かにそうだ、地震や豪雨もただの自然のメカニズムなだけ。
・君を侮辱するのは、君を侮辱しているとみなす、君の考えなのだ
・106不足の事態に備えるトレーニング…もしもの時 -
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エピクテトスが奴隷の哲学者というだけで、その思想がどのようなものだったのか興味がそそられた。ギリシア哲学に関心があるが、奴隷制を前提としながら「よく生きる」という思想を求めても、現代の感覚との乖離が大きく、奴隷自体がそうした世界をどのように眺めていたのかという点を興味深く思ったからだ。あいつら全員偽善者ですよーくらいに思っている方が自然だし、現代の感覚だと納得しやすいのだが。
この本は面白いつくり。漫画があって、箴言があって、解説文書がある。非常に読み易くて、哲学を難解なままに伝えようとしていない所に好感が持てる。エピクテトス自身も哲学を難解に伝えようとはしていないのだ。
ところで、エピク -
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インディーズゲームを作っている友人(恋に不器用なパン屋の息子)が参考にしたいと興味を示した為に、以前から本棚登録していたこちらを急ぎ拝読。
すぐ返さないといけないよ!
本書のテーマは「生きづらい世の中をどう生きて行くか」。
まず重要なのはエピクテトスが一体どういう人なのかについて。
一先ず彼の事を書けば本の内容を書くよりも興味が持てると思うのです。(時間が無いだけとも言う)
表題にもあるようにエピクテトスは古代ローマ時代の奴隷でした。
しかし、マルクス・アウレリウスやニーチェ、夏目漱石等の錚々たるメンバーに影響を与えた、哲学界では凄いお人なのです。
両親が奴隷だったという理由で本人も奴隷と -
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約2000年前の哲学者アウレリウスの話、こんなに昔から人の悩みは変わらずに存在し(現代の悩みと同じ)、その考え方が整理されていたことに驚き。
人の悩みは変わっていない。
第一部で、「我々次第であるもの」と「我々次第でないもの」があり、後者に関しては軽視すること。アドラーでも出てくる自分のコントロール外の事を考えても仕方ない、捉え方を考えようという話。
第二部では、事実ではなく感情や考えに不安になっている(感情の奴隷と言っている)
第三部では、二部の内容を人間関係に応用。(今も昔も人間関係は大きな課題なのですね)
第四部では驕り、先入観、偏見に気づき、自分の心に注意を向けること。
どれも自分に落