将基面貴巳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
反逆罪というのは、思えば面白い罪である。
なにせ、反逆罪を成立させるには、罪人は「何に」対して反逆をおこなったかが示されなければならない。
反逆を受け、それを罰する権威体制がなければ反逆罪は成立しないのだ。
そして、民主主義が主流となった現代において反逆罪を言い渡されるということはまずないだろう。
一方、罪刑ではない形で課せられる反逆者の立場もある。
いわゆる「非国民」的振る舞いということだ。
これからジャックアタリが予言するところの大紛争の時代となり、ナショナリズムの対立は激化するだろう。そのなかで、反逆罪研究は日の目を浴びるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
国外生活から日本を見たときに、あまりに従順な国民性に危惧を覚えたとしたら宜なるかな。若い読者に向けて、長いものに巻かれることなく「信念」「良心」「共通善」に照らして自分の頭で考え行動するよう促すのは大事なことだと思う。本書の評価の高さから窺える、このような論に触れたりこのような考え方を持つことに思い至ってこなかった日本人の多さに寧ろ驚くが、信念を持つこと、良心に照らすことに慣れていない者に、ときに権力に逆らうこともやむなし、と説くことには些か危惧を覚える。個人が抵抗を覚えるのはわかりやすい暴政だけではない。様々なシーンで立ちはだかる種々の慣習やルールに覚える反感の根拠とする「信念」や「良心」は