杉浦孝宣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コロナ禍がひきこもり支援にどう影響を与えているかを伝えてくれています。
著者らは、長年不登校、高校中退、ひきこもりの支援活動をおこなってる個人及び団体です。
事例から、支援活動がどのように実践されているかわかる構成になっています。とくにアウトリーチ支援の章は、ノウハウがわかりやすくまとまっていると思います。
支援できている母数は決して多くないですが、その社会参加への過程や復帰の割合の高さ(約85%)はすばらしいと感じました。
根気強い介入と子どもや親の状態の見極め、両親との協働、安全への配慮、組織における職員や学生インターンとの関係の良好さが際立っているように思います。
コロナで直接の会えない時間が回復を遅らせてしまっているかもしれない。
一方でリモートの良さはある。
人と人とが対面できない状況下でも、懸命につながろうとする支援者の姿勢と、ひきこもりの子どもたちの生き様に感銘を受ける一冊です。 -
Posted by ブクログ
「規則正しい生活」が不登校やひきこもりから復帰するための全ての土台
おっしゃる通りやと思います。
ただこれほど難しいことはないです。
働けるのに生活保護を受給している「その他世帯」で一番難しいのは朝起きて仕事に行くことです。
それができるようになるのは早い方が良いです。
大人になってからでは遅いとまでは言わないですがかなり困難になることは実体験上わかります。
「子どもたちが規則正しい生活をし、自信を持ち自律し、社会に貢献する未来を実現する。」
本書を読んでたくさんの子供たちが頑張ってひきこもりから脱却していったんやなあと思います。
規則正しい生活は会社に行ってる大人でも難しいです。
それを一度崩れたところから立て直していくのは至難の業やと思います。
ただ何かのきっかけで自信を持って自律することができたら元に戻ることができるんやなと思います。
最後に社会貢献で自尊心を持つというところはなるほどと思いました。
このステップはさまざまな教育現場で実践する必要があると思います。 -
Posted by ブクログ
「子供たちが自律して勤労納税の義務を全うしそれぞれの能力を社会で発揮できれば国の発展につながる」
僕なんかは仕事がらとてもよくわかるのですが支援者の方々からこのように言っていただけると心強いです。
行政が後押しするためにはエビデンスが必要なんです。
例えば2020年度の小中学生の不登校が19万人を超えている状況やそうです。
彼ら彼女らが生活保護のその他世帯になるのか自律した納税者として生活が送れるのかでどれだけ損失が出るのか計算できます。
まちづくりの中でも福祉と並んで取り組むべき課題やと痛感します。
「アウトリーチ支援」
こちらから子供たちが閉じこもっている部屋に出向いていく
ステップ①規則正しい生活をする
ステップ②自律して自信をつける
ステップ③社会貢献をする
本書ではアウトリーチ支援の難しさが描かれています。
根気強くアプローチしないと上手くつながらないことがよくわかります。
「ゲームの有効性」
僕は1ゲーマーやったんでゲームの面白さも中毒性もよく分かってます。
つまりゲームは毒にも薬にもなるということです。
その中でeスポーツとしてゲームの地位が認められてきたのは誇らしく思います。
本書にもあるようにeスポーツを引きこもり脱却のツールとして可能性が大いにあるというのがよくわかりました。
私案として具体的に
公立中学校にeスポーツクラブを作れないか
パソコン部があるクラブなら比較的容易かもしれません。
またひきこもりの子供を規則正しく学校に通わせるツールにならないか。
保健室登校ならぬ部室登校みたいな。
必ずスクールカウンセラーとの面談をセットにすれば理屈は立つのかなと思います。
クラブという以上は勝ちに行かないといけないので近隣の家電量販店やeスポーツに力を入れている企業に社会貢献として協力要請できないか。
コーチや場所の提供があれば大人と接する機会も増えます。
この辺りをまとめていきたいと思います。 -
Posted by ブクログ
この本を読もうと思った理由は、「本当に9割を治せるなんてことあるのかな?どんなノウハウなのだろう」と言う気持ちから。
著者の関わった若者たちのうち、9割はウソではないのだろう。ただし、対象となっている若者が恵まれている境遇の若者に限られているのだという印象。
両親がそろっていて、親の楽歴が高い、裕福な家庭の若者が多かった。どこかの時点で勉強やら仕事につまずいて、不登校につながるケースが多かった。
貧困、家族機能不全、虐待、親の精神疾患、ヤングケアラーなどの環境に置かれている若者の不登校や引きこもりはほとんど出てこなかった。これが残りの一割なのか。
著者が運営する支援団体にはつながることのできないもっとつらい境遇の若者がいるだろう。そのような若者への支援が知りたくて読んだのだが、この本では触れられていない。
だけど、どのような境遇にある若者も、立ち直りのステップは基本的に同じなのかもしれない。本著でのステップは、
①規則正しい生活をする。
②自律して自信遠付ける。
③社会的貢献をする。
何十年にも渡ってノウハウを蓄積してきた著者に対しては本当に申し訳ないが、本当に王道(他の支援団体と大きく変わらない)と感じるステップである。だからこそ、普遍で代わりのない重要なステップなのだろうと再認識。言うのは簡単だが、実践は難しいので、これを何十年と実践している著者には頭が下がる。
辛い家庭環境にある若者に対しては、これらのステップの他、家族全体への支援アプローチか必要ということだろうか。
ところで、私は一時期流行ってきた(?)、「叱らない子育て」は否定的な立場である。本質の捉え方を間違えている人続出なので。
本書でも父性の重要性を挙げおり、ダメなことはダメどブレない態度が重要で、本気で叱る父性の役割をかいてくれたのは良かった。叱らなければいけないことを叱らないのは、問題を先延ばしにしているだけ。
そして、最近の傾向としては、また父性の重要性が注目されつつあるような気はしている。
「勉強ばかりしても意味がない、勉強よりももっと大事なことが人生にはたくさんある」
このように主張する人たちがいる。確かにそう思う。
でも、小、中、高または大学まで勉強することを主な目的とした教育機関に所属している若者にとって、「勉強がわかる、勉強が楽しい」という気持ちが、どれだけ彼らに自信を持たせ、重要なことであるかを考えてみてほしいと思う。
学力のフォローは誰が担ってもいいのだが、絶対に必要である(過剰な期待は禁物)
子ども4人を東大理IIIに入れた母親(私は特に好きではないが)が「授業が全然わからないのに、学校がすごく楽しいってことはあり得るのでしょうか」的なことを言っていたのを思い出した。
この方の教育には賛否両論あるようだが、この言葉はけっこう重みがあると思っている。