かまどのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
中盤コラムの作者を囲んでの座談会形式の会話はおもしろかった!特にニシダの読めない本との向き合い方はなるほどな〜と共感。読書の在り方について改めて考える良い気づきが沢山。個人的にみくのしんさんが一文ずつツッコミ入れながら読む経過は、私としてはストーリーが全く頭に入って来ず私の読書とは合わないと思った。本書に出てくる書籍を読んだことがある人はこういう読書の仕方があるのか、という視点もあっていいのかも。中1の読書しない息子にはこの対談形式は読みやすかったのでゲラゲラ笑いながら読んでいたので、とっつき易さとしてはとても良いと思う。特に最後の枕草子は懐かしい気持ちで古文を一緒に楽しんだ。
-
Posted by ブクログ
すごい。
『枕草子』の四季のくだりは正直つまらないと思っていたので、ものすごく楽しそうに読書していたところにまずとてもびっくりした。私があまり景色に興味がなく、みくのしんさんが風景描写が好き、というそもそもの違いは大きいのでしょうが…。
清少納言とめちゃめちゃ気が合っている感じがして羨ましい。
山ぎはと山の端の違いなんて考えたこともなかったけど、言われてみてば確かにそうだし、冬だけ人の描写になっているというのも初めて気がついた。
他にも、宮沢賢治の光の表現の美しさを感じたり、水中の景色の想像力に想いを馳せたり、
『少年の日の思い出』の「彼はろうそくをつけた。」の一文が冒頭のシーンと重なって見 -
Posted by ブクログ
『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』の後、みくのしんさんが本好きになってどんどん本を読んだというわけではなかった!今回は、学校で「授業についていけなくて、ずっと表紙を指でイジイジしてたから」表紙の感触を覚えている…というみくのしんが、かまどに見守られながら、宮沢賢治『やまなし』、ヘルマン・ヘッセ『少年の日の思い出』、中島敦『山月記』、清少納言『枕草子』を読む。
「段落ごとに読まされて緊張した」とか「うまく答えられなくて恥ずかしかった」とか「次、先生にあてられたらどうしよう」で頭がいっぱいだったって…切ない。こんなに文章の情景を豊かに読み取る力があるのに国語に強い苦手意識を持っていた -
Posted by ブクログ
とにかくタイトル通りで、会話と写真が多く、かなりファン向けだと感じた。本書には「変な家」の雨穴さんが、みくのしん氏のために書き下ろした掌編が掲載されており、それをテーマとして読む章もあるのだが、その書き下ろしを含めてやっと1600円が妥当になるかもしれない。
それでも、みくのしん氏は、たかが(というのもアレだが)「走れメロス」にも時間の正確性を求めたり、一文ごとに自分が意味を把握できない言葉について質問したりという、一見無駄な寄り道に感じられて、その実我々が読書をする際に無意識に効率化として切り捨ててしまった好奇心を存分に発揮していて、童心に帰ったような気持ちで一緒に名作を楽しめる。
また、