林正のレビュー一覧

  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    この間、ドラッカーの著作をたくさん読んできた。マネジメント系のもの、社会系のもの。自伝である「傍観者の時代」は、ドラッカーその人を知る上でも、20世紀の歴史を知る上でも実に面白い本だった。しかし、この「すでに起こった未来」は、他のいずれの著作とも違う。
    時代的な幅は40年にも及んでおり、内容も一見、...続きを読む
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    この本のキルケゴール論が素敵だったとどこかで誰かが書いていたのを思い出して読んでみました。どことなくエッセイ風で、他の主要著作と比べると少し毛色が違うのではないでしょうか。

    キルケゴールの章もよいですが、ある社会生態学者の回想、と題された最後の章の自己分析も楽しいです。日本画など日本について章も...続きを読む
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    ウィズコロナ、アフターコロナについて考えるため、読みました。本書の内容を一言でいうと「既に起こっていることをもとに考えることが重要」です。未来を推測することはできないと言いながら、出版後20年以上経過しても内容が色あせていない慧眼に感服しました。
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
     社会生態学者ドラッカーの論文集。1946~1992年に主に社会動向について書かれたものを編纂しており、中には難解なテーマを取り扱ったものもあるが、分かりやすく最も印象に残ったのは「日本画に見る日本」だった。ドラッカーが日本の美術に関心を持っていたことは知ってはいたが、美術を通じて日本人の価値観や社...続きを読む
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    The Ecological Vision の邦訳であるが、各章のつながりが不自然で、目次を原著と突き合わせてみると、残念ながら、31章のうちの13章の抜粋版だった。
    冒頭でドラッカーが述べているように、未完の本に含める予定だった一つの部品としてみるほうが正しいのかもしれない。
    貴重なドラッカの遺品...続きを読む
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    ▽やや大げさに言うならば、今後一〇年もすれば、個人を組織のニーズに適応させる手段としての「マネジメント開発」への関心は急速に薄れ、逆に、組織を個人のニーズや意欲、潜在的能力に適応させる手段としての「組織開発」への関心が、はるかに高まってくるはずである。

    ▽知識労働にはそのような前提はあてはまらない...続きを読む
  • すでに起こった未来―――変化を読む眼
    40年以上にわたって書かれた論文集である。

    本書を読んで、「あなたの意見は?」と聞かれると答えはない。つまり私には難しかった。
    それでも、「マネジメントの社会的機能」の章は、興味あっただけに楽しく読めて、参考にもなった。