加藤シゲアキのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
リアルな愛の物語。
高尚でなおかつ深い内容に、
何度か読まないと私には理解が難しそうだ…
愛って実際キレイじゃない。
歪で真っ白じゃなくて、でもなんでこんなに愛おしくて苦しいのかな…
本作に出てくる人物たちは、みんなどこか歪だ。
ぬいぐるみにしか本心を話せない女学生や、
お金はあるのに愛に飢えて女性関係が乱れた男性、
師匠を刺してしまった料理人、
「愛」をずっと探し求める女学生…
本当に色んな、少し自分に似ているかも…と感じる要素をもつ人も出てくる。
特に印象的な人物はまりな。彼女は「愛」とは何か探し続けるのだが、なかなか見つけることができない…
しかし最後に彼女なりに完全ではないかもしれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。
無名の画家の過去をさぐるなんて、こんなに簡単に話を聞かせてくれないだろう、などと思いはしましたが。そこでリアリティーを追求したら話は進んでいかないですからね。
方言を使用したり、戦争や空襲の話、石油に発達障害、著作権についてと色々盛り沢山で興味深く読めました。
勇と傑が揉めているシーンは原油まみれで絶望感強めで印象深いです。ラストはこれしかない感のある光さす良いシーンでした。
どうしても「あの加藤シゲアキ」の作品として読んでしまうため、よく取材をしているなぁと思ってしまいました。単語もなんか難しい語彙使っちゃって、とか思ってしまう。芸能人の兼業作家という先入観があるので、どう -
Posted by ブクログ
ネタバレこれで二作目なんてすごいなぁと思った。
序盤は設定の重たさもあって読み進むの大変だったけれど、中盤事態が動き出すと巧も亜希子も吹っ切れた分軽やかに世界が駆けはじめてとても好もしい雰囲気に変わった。
中盤を鮮やかにするために序盤の重たさは絶対必要なんだけど、それでもしんどかったなぁ。
終盤のコンサートで披露された歌の歌詞に込められた亜希子の想いが二人の逃避行を追憶する形になっていたのもとにかくよい。
最後巧は色を取り戻したとも取り戻していないとも取れる感じに描かれていたけれど(多分取り戻せてない気がする)、もう一度二人の運命が重なるところ見たかったなぁと思う。
あとこれは蛇足だし希望込み -
Posted by ブクログ
就活失敗からホストの世界へというのは、あまりにも無茶というか心配しかないと感じましたが、追い詰められると何でも頑張ってしまうものなのかな。
ホストの世界へ入ってくる人も、その世界へ誰かを連れ込む人も、お客になる人も、みんなそれぞれ一人の人間。
言動だけでは見抜けない。
それぞれに抱えてるもの、考えてること、見えてるものが違う。
当たり前のことなんですけど、そうやって見てみると、なんだかすべてが違って見える気がします。
自分の夢のため、大切な人のため、お金のため。
いろんなものが渦巻く世界で生き抜いていくのは、簡単なことではないですね。
同じタイトルの「AGE32」に続くようなので、単純に考