加藤シゲアキのレビュー一覧

  • オルタネート(新潮文庫)

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    高校生限定のSNSを絡めて描かれた青春群像劇。3人の高校生が主人公となりそれぞれの夢や恋愛、人間関係等が展開されている。前半は細々とした設定が描かれているせいか、頁をめくる手が重かった。けれど、後半は変な力が入らずに青春だなぁと思える展開で一気に読めた。
    特に蓉と三浦くんの料理対決の辺りからおもしろくなってきたかな。
    SNSの使い方も良し悪しあるけれど、凪津の使い方ってどうなんだろうと思っちゃいました。世代が違うからかな。遺伝子レベルでのマッチングには興味はあるけど、ちょっと怖いな…

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    2024年12月01日
  • ピンクとグレー

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    ネタバレ

    「ピンクとグレーはBLモノだ」と言われて(そんなことはなかったです!!)嫌悪感を抱いていましたが、チュベローズを読んで「シゲの他の本読んでみよう」と思ったのでこの本を手に取りました。
    最初は現在、過去、現在…という構成がとても読みにくくて面白くなかったんですが、ごっちが俳優として売れ始めてからははまって読みました。
    新居探しで二人が揉める描写はすれ違っている様子がとても伝わってきました。
    映画でりばちゃんがごっちの役をやる、撮影するところの書き方は「この物語をりばちゃんがごっちに同化していきながら撮影してます」というのもそうですが、私は「この映画を映画館で観ている」という感覚で読みました。最後

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    2024年09月24日
  • ピンクとグレー

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    十章以前と以後で文体が少し変化があるのが良かったです。たぶん、りばちゃんの内面がぐちゃっと露呈していくのが、前半の所謂『綺麗な文章』から崩れて見えたせいなのかな? 意外にも読みやすかったけど、十章以後はかなり駆け足。もう少しじっくりりばちゃんが狂うところが見たかったな。 青春小説もアイドルの書く文章も苦手意識強くて避けてたけど、『芸能界』を絡めたストーリーは僅かながらもリアリティがあって良かった。

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    2024年09月14日
  • チュベローズで待ってる AGE32(新潮文庫)

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    ネタバレ

    加藤シゲアキというアイドル、

    伏線のはりかた、
    回収のしかた、
    ひとつひとつの情景の表現の仕方。

    しっかり作家だった。



    上・下あるこの物語、
    全く別軸の話かと思えば繋がっていた。
    ただ美津子が自殺した理由を紐解くかと思えば
    同じ時間軸で別の出来事が起きていて…
    登場人物それぞれに「愛」の形があり、
    それが交差して全ての物事が起こっていた。

    なぜここまで人は、
    自分の引け目を肯定化したい守りたいというエゴに執着してしまうのか
    その人間臭さが招いた結果とその過程のように思えた

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    2024年09月09日
  • 行きたくない

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    6人の小説家によるアンソロジー。住野よるさん目当てで買ってみたが、その他の作者さんの話もとても面白かった。まず住野よるさんのコンピレーションは、少しSFチックで他の住野よるの物語と比べて珍しい内容だった。会話の表現やテンポ感が住野よるさんらしくて実家のような安心感だった。他にも近未来の話やバッドエンド風な話など、同じ「行きたくない」というテーマにも関わらず、十人十色で、全然違った味わいがあり、アンソロジーの醍醐味だなと感じました。

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    2024年08月17日
  • 行きたくない

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    どの話もよかった。特に好きなのは、「シャイセ」と「コンピレーション」かな。名前を知らなくて、お互いにあだ名をつけてる関係って素敵だなと思った。ベッドから落ちて目覚めて、下の人からつつかれるのを、挨拶してるみたいと感じていたのが可愛かった。毎晩、違う友達が家で待っててくれるのもいいなって思った。本当の世界とかよくわかんないけど、今の暮らしを幸せだって思えて、行きたくないのなら、それでいいと思った。「ピンポンツリースポンジ」の機械が、行きたくないっていうのも可愛かったな。

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    2024年08月01日
  • 傘をもたない蟻たちは

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    作者贔屓(笑)

    あえて違うタイプの短編を集めたのかな?
    と勝手に思ってます。
    それぐらい好みのものと、そうじゃないものと分かれました。
    イガヌ面白かった…!

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    2024年07月05日
  • ピンクとグレー

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    ネタバレ

    幼い頃から仲の良かった友達2人の話。
    2人が売れっ子芸能人と芸能活動はしてるものの日の当たらない一般人となり、そこに生まれるお互いの葛藤や想いが描かれている。
    最後のごっちとりばちゃんの2人が重なり合う芝居のところは、もはやどっちの立場で読めばいいのかわからないくらいの描写で引き込まれました。

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    2024年06月17日
  • 閃光スクランブル

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    加藤シゲアキ氏の作品を初めて読んでみた。
    アイドルがテーマの小説を読みたくて選んだので、アイドル目線で描かれるステージの景色や舞台裏の雰囲気、レッスン上での空気感などが細かく描かれているのはさすがだった。
    けどミステリ要素(?)とアクション描写については言葉足らずの部分が多くてよくわからない場面が多かった。リリィのファン発言の裏とかもう少し回収できるときれいだったかな。。。
    なのでもう一度読みたいかといわれると「?」ではある。資料としてよいかなーくらい。

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    2024年06月14日
  • Burn.-バーン-

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    過去の記憶の描写と、
    現在の自分の境遇を
    交互に描いているので
    展開にテンポがあって
    飽きさせない。

    感動ってわけじゃないけど
    普通に面白うございました。

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    2024年06月14日
  • 傘をもたない蟻たちは

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    はっきりと断言できない霞がかった世界感
    身近に有りそうな無さそうなパラレルワールド感
    映像化されて脳内に届く言葉紡ぎのリアル感
    作者の紹介にもうあの枕詞はいらないですよね

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    2024年05月29日
  • 閃光スクランブル

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    アイドルとパパラッチカメラマンの逃避行。
    巧の過去も現在の様子もなんだか切なくて、読み終わったあとしみじみしてしまった。
    加藤シゲアキさんの本を読むのは多分3冊目になるんだけど、アイドルとは思えない上手い文章にびっくりした。

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    2024年05月24日
  • 閃光スクランブル

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    アイドルとスクープ記者という主体を扱ってることもあり、ノンフィクションでありながらも些かフィクションとしての要素が背景にあるのでは?と考えてしまう、そんな楽しみ方ができた。

    個人的には其々の登場人物(特に2人)の価値観にどんな過去が影響してそうさせているのかについては、すこし説明くさいというか、説明があるから共感させようとしてくる感じがあまり好きではなかった。

    ただ、この作品を読んで、「ジャニーズなのに良い小説だった」と感想を言うのは失礼だと思ってしまう、それくらいの面白さとしっかりとしたストーリーだと感じた。

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    2024年05月05日
  • 傘をもたない蟻たちは

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    加藤シゲアキ氏は読んでみたいなと思いつつも正直どれも読みたいジャンルではなく(笑)これならいいかと手に取った作品ですが、驚きました。普通に面白い。

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    2024年05月04日
  • チュベローズで待ってる AGE32(新潮文庫)

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    タイトルが少し異なっているがAGE22の後編。
    万が一知らずに読むと楽しめない。
    前編では現代だったが、後編では近未来になり、主人公もゲーム業界で活躍するスターに。
    前編で解き明かされなかった真相が次々と明るみになるのだが、結末はやや急展開。
    自分の選択が本当に自分の意思なのか、というテーマは面白かった。

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    2024年04月22日
  • チュベローズで待ってる AGE22(新潮文庫)

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    就職活動に失敗した流れでたまたま入ったホストの世界。ホストと就職浪人の二足のわらじを履くなかで、そのどちらにおいても色々な出来事が発生し、また、絡んでいく。主人公がすんなりとホストに馴染んだりとややご都合主義に感じられるが、ストーリーはテンポよくとても読みやすい。一部の謎は完結しなかったが、これは後編で解決されるのだろうか。

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    2024年04月21日
  • 傘をもたない蟻たちは

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    9つの短編
    1つ目が好みでなかったようで全く頭に入ってこず、読むのやめようかと思ったけど読んで良かった!3つ目以降が全部良い。途中サイコな話は真梨幸子さんの嫌な女性を思わせる書きっぷりで小気味良いゾワゾワ感だった。最後の1つはもっと膨らませて1小説書き起こせるくらいに感じた。

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    2024年04月10日
  • 傘をもたない蟻たちは

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    ネタバレ

    「染色」★★★
    「Undress」★★
    「恋愛小説〈仮〉」★★
    「イガヌの雨」★★★★
    「インターセプト」★★
    「おれさまのいうとおり」★★★
    「にべもなく、よるべもなく」★★★

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    2024年04月11日
  • Burn.-バーン-

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    よくある感動シーンを寄越さず、当たり前のようにそっといなくなってることとか、信念を貫くためなのか譲れないものがあって突然今の大事な人がいるだろって人を残して死んでいくとか、気取ったところがない構成だった。
    文章の節々に出てくる言葉には作者の知性を感じた。
    読みやすいって感覚は間違いないんだなと、最後の対談読んで確認した。

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    2024年04月04日
  • ピンクとグレー

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    ネタバレ

    ごっちが自殺するまでが長い。退屈。そこまでおおよそ半分。そこから後はスムーズ。チュベローズのような滑らかさ。
    芸能界に埋もれて、そこで生き抜くしかない、やらないはない、歪まない自分と歪ませた自分、憧れた世界と平凡だった世界への憧れ、どちらの世界にも捨てられないもの、どっちつかずは出来なくてすごくもがき苦しんでる様が芸能界にいる彼だからこそ描けた世界観なのかなと思った。

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    2024年03月31日