石川伸一のレビュー一覧

  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    購入済み

    ありふれた食文化の本ではない

    ありふれた食文化の本ではなく、食の歴史 文明史 技術史をできるだけ分析的、自然科学的に捉えようとした著作である。料理と科学の関係を一種の哲学的に考える手法はとても新鮮であった。自然科学でも調理でも、偶然ではなく再現性を重んじる点で共通している。いろいろな新奇なテクノロジーが紹介提案されているが、3Dフードプリンターとその基礎情報となる「録食」が印象深かった。
    途中に挟まれた手書きっぽいイラストが微笑ましくてとても良い。

    0
    2022年12月04日
  • 「食」の未来で何が起きているのか  「フードテック」のすごい世界

    Posted by ブクログ

    人口爆発に備えた食にまつわるテクノロジー
    の進化を紹介します。

    最近耳にする「代替肉」や、さらには最小の
    細胞から組織培養して人工肉を造る「培養肉」
    さらには3Dプリンターによる食品なるのも
    まで紹介されています。

    そこではご存知の昆虫食や、農業での技術革
    新、我々の料理という行為を手助けするとい
    うより、全てをこなしてくれるロボットの紹
    介までと幅広いです。

    特に興味を引いたのが3Dプリンターです。

    食材をペーストした「インク」を積み上げる
    のが3Dプリンターです。

    介護食とは、このペースト状でないと喉を通
    らない人のための食事です。

    しかしペースト状の食物では食欲も湧きませ

    0
    2022年09月27日
  • 「食」の未来で何が起きているのか  「フードテック」のすごい世界

    Posted by ブクログ

    培養肉、代替肉の解説、テクノロジーを活用するフードの新しい世界の紹介
    地球規模考える時、何も手を打たなければ今後到来する食料不足を解決するヒント。
    食の安全をより高める技術
    味の良い、楽しめる食の実現など全てがテクノロジーの活用で可能となる。
    生産性が低いとか農業従事者の老齢化とか今までの概念を打ち破り最先端の業界と農業がなってゆくだろうを示唆してくれる。

    0
    2022年02月04日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    食の過去と未来について、社会・文化的な側面も踏まえて、刺激的な記述が続く。
    新書の見本のような本。

    ・瓶詰め、缶詰、レトルトなど食の保存が飢餓の恐怖心からの解放をもたらした
    ・人が肥満した仮説。1.節約遺伝子説。2.料理仮説
    ・ストレスを引き起こすと、女性はエネルギー摂取過剰に向かい、男性はエネルギー摂取抑制に向かう
    ・世界の絵本や昔話の約8割が食べ物がらみ。
    ・食も性も「交流性・一体性」と「攻撃性・非攻撃性」の領域に分かれている。
    ・おいしさ弱者:幼少期・高齢期・災害時
    ・動物で人間だけが共食をする
    ・日本のフードマイレージは世界一
    ・レシピサイトの検索窓に一番登場したワードは「簡単」

    0
    2020年03月24日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    食の学者さんの、優しい語り口と深い洞察で食べ物の過去・未来を語る書。

    人間という動物の本能。
    食べるものの変化による人体の変化(調理することになったため、他の動物に比べて消化吸収の良いものを食す―そのためにヒトの腸は短くなった)
    一家団欒という絵姿は、1950年代から作られた、実は最近のもの。

    色んな切り口で書かれている。日常の「食」に対しての考える視点が増えた。

    だからどうすべき、という断定はない。

    最後の、すごく共感したのは、「…小さな頃に、アニメやマンガ、…などでワクワクさせてくれた大人たちのありがたみを感じるようになりました。その一方で、私は、次の世代に何かワクワクするものを提

    0
    2019年05月26日
  • 料理と科学のおいしい出会い: 分子調理が食の常識を変える (DOJIN文庫)

    Posted by ブクログ

    ・イカとタコのいろんな側面を知れる本。生き方とか体のつくりとか人との関わりとか。
    ・知らないことばかりで読書メモが盛りだくさんになったな。特に脳のつくりは衝撃的だった。食道の真ん中を通ってるのか...!
    ・種の紹介コーナーも、思いもよらない生き方をするイカタコだらけで楽しい。ミズヒキイカやべー。
    ・ダイビングをしたり、水族館に行ったりしたくなる素敵な本でした。これからの頭足類研究の発展に期待大ですわ。

    0
    2025年04月07日
  • 「食」の未来で何が起きているのか  「フードテック」のすごい世界

    Posted by ブクログ

    内容は他の本にも載っている内容ではあるが、気になっているフードテック関連の企業やスタートアップ企業をまとめて見れたのが個人的によかった。
    これからの世界のフードの未来やテクノロジー、フードテック企業に投資したい人や興味がある人には簡単に読めておすすめ。

    0
    2022年02月22日
  • 「食」の未来で何が起きているのか  「フードテック」のすごい世界

    Posted by ブクログ

    よくぞこれだけのネタを集めたものだ。そして、随分、フードテックの裾野が広がっているんだな。差し迫った食糧危機と健康意識の高まりを背景に。

    0
    2021年11月15日
  • 料理と科学のおいしい出会い: 分子調理が食の常識を変える (DOJIN文庫)

    Posted by ブクログ

    どうしてか分からないか、人を魅了する生き物がいる。タコとイカもその中の1つだ。ページをめくるといろいろな種類のイカとタコに出会える。




    写真ばかりでなく、どのような生き物かという説明もありわかりやすい。




    あのぐにゃぐにゃした形、何本も生えた足、飛び道具として使う墨など好奇心がわいてくる。




    中には生きていて拝む機会のないタコやイカも登場している。



    タコやイカからヒントを得て作られるテクノロジーまである。あのタコの腕をまねる試みがロボット工学の世界で行われている。




    ただ食べられたり、観賞されるだけの存在ではなかった。



    パラパラめくっていくといろいろなことを

    0
    2021年04月13日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    未来の料理から未来の身体、食べる時何を思ってるか、何に期待してるのか〜など食べることについて多岐にわたる。
    未来の料理のopen mealsは知らなかったけど調べたらすごくワクワクするもので展示もやってたみたい。見たかったな〜遠い未来に感じてることを今トライしてることが実感できるだけで胸がときめく。

    0
    2022年11月14日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    「「食」の未来で何が起きているのか」に続いて、
    こちらの本も読んでみました。
    (著者が同じだと思っていたけど、
    「「食」の未来~」の方は監修になっていたので、
    著者は別にいるのかも。。)

    「食」をテーマに、歴史的・科学的・心理的…など様々な側面から、
    「食」を見てみた本。
    これ読んで、どうこうって言うのはないのですが、
    結構面白く読めました。
    著者はアカデミアの人のようですが、守備範囲が広く、
    「あ~、食が大好きなんだなぁ」というのが伝わってきます。

    「食」も深掘りしていくと、色んな側面から分析だができるんだな、
    というのが分かり、包丁もまともに扱えない料理オンチですが、
    少しは食に対する

    0
    2022年04月27日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    歴史とともに『食べること』の過去と未来について述べられた1冊。人間と食の関わりがよくわかる。ところどころある筆者のイラストや、章末の漫画が可愛らしかった。


    体調や好みを入力すると3Dフードプリンタがそれぞれの栄養や好みに合った個別化食が生み出される。
    録音するように料理を録食。
    こんな未来が来るかもしれない。

    東洋の医者のトップは内科医でも外科医でもなく食医だった。食と健康のつながり。

    食べるという行為は生命維持のためだけでなく、アイデンティティの構築の役割もある。所属する集団を結束させる一方で、枠から外れる人は排除される。

    世界の食肉生産は40%が牛であるのに、スペインは豚の生産高

    0
    2022年02月07日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    「科学道100冊2021」の1冊。

    「食」は生きることから切り離せないものだ。生命を維持するために必要であるし、また単に栄養補給の面を越えて、生きる「楽しみ」の1つともなりうるものである。
    「食」は時代と共に変遷してきた。「食」が人を変え、人が「食」を変えてきた。
    著者は、料理を形作る3つの要素は、食材と調理法と思想だという。どんな食材をどのように調理するか、そしてその背後には必ず、調理する人がどこに重点を置くかという要因がある。

    進化の過程で、人類は狩猟や採集などの手段で食物を手に入れてきた。ヒトは基本、雑食性であり、その時々に手に入るものを食べられるように適応してきた。食物を限定してし

    0
    2022年01月22日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    「どんなものが作れるようになるのか」という技術的な話だけじゃなくて、「食べるときの心理・おいしさの感じ方」という側面も大事にしながら総合的に「未来の食」について予測を立ててるのが新鮮。
    培養肉やフードプリンタを用いた料理なんかは今後確実に抵抗を感じた人たちからの反発はあるはずで、そういう人たちの不安を少しでも払拭するにはデータを示すだけではなくて、この本で示されているような心理面へのアプローチは欠かせないものになってくると思う。

    コロナ禍で会食しなくなったり家でごはん食べる機会が増えた昨今。
    自分にとっての「食べること・料理をすること」についての価値観を見直す良いヒントになる本だと思います。

    0
    2021年01月23日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    フードテック革命を読んだあと、関連していそうでしたので読みました。テクノロジー以前に、食とはなんなのか、人が進化してきた過去の中で食がどんな役割を担ってたのかという基本的な知識を得ることができました。

    0
    2020年09月19日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    食に関する事柄を、広く浅く取り上げている感じ。
    火を通すと食品からのエネルギー摂取効率が上がる、というような話は面白かった。こういう他の生物学(医学や薬学など)とは違った切り口からの食の科学にもう少しフォーカスしてくれると個人的にはありがたかった。

    0
    2020年08月16日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    未来の料理、身体、心、環境について過去、現在、未来の切り口で書かれていて読みやすい。

    「次の世代に何かワクワクするものを提供しているか自問自答」に共感。AIの進化は目まぐるしく、利用すべきだけど、食についてはそれだけでは足りないものがあると改めて気付いた。
    所々の可愛い挿絵からも色々考えさせられた。

    0
    2020年06月23日
  • 「食べること」の進化史~培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ~

    Posted by ブクログ

    <目次>
    序章   食から未来を考えるわけ
    第1章  「未来の料理」はどうなるか~料理の進化論
    第2章  「未来の身体」はどうなるか~食と身体の進化論
    第3章  「未来の心」はどうなるか~食と心の進化論
    第4章  「未来の環境」はどうなるか~食と環境の進化論

    <内容>
    斬新な内容。「食」を切り口に、料理、身体(健康)、心(食に関するさまざまな気持ち)、環境(生産とかキッチン、食卓)を過去・現在・未来で分析していく。ややついていけないところもあったが、その視点は面白い。

    0
    2019年06月20日