唐仁原多里のレビュー一覧

  • 夜が暗いとはかぎらない

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    タイトルと、表紙に惹かれて手に取った一冊。
    とても面白かった!
    脇役と思っている一人一人にもそれぞれの物語がある。
    それぞれの物語の中の様々なシーンで、
    これわかる!私が感じてたモヤモヤや思いを、言葉でこうやって表現できるんだ!同じこと思ってる人がいるかもしれない!と沁みるように読みました。

    小さなお話がいくつも入ってて、気軽に隙間時間に読み見やすいし、お話同士で登場人物が絶妙につながったりしてて、そこも凄く面白かったです

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    2023年10月31日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    心温まる下町?群像劇。印象に残る場面、セリフもいくつかあって素敵な本でした。登場人物多いから一気に読まないとエピソードの繋がりがわからなくなりそう。

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    2023年03月22日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    小説みたいな奇跡や不幸って、生きていても正直そんなに起きない。でも生きていれば、ちょっと気になることとか、モヤっとすること、小さなハッピーは起きたりする。それをこんなに上手に言語化できる人がいたんだと感動した。
    短編になっていて、登場人物が少しずつつながっていく、よくある形式だけど、どの登場人物の気持ちもちょっと分かる気がした。
    「夜が暗いとは限らない」というタイトルは、「夜は当然暗い」という前提が含まれている。毎日前向きに!と無理しなくても良いよと言ってもらえているようで、気持ちが楽になった。

    以下フレーズを抜粋。

    朝、という言葉はたいていは良い意味でつかわれる。たとえば「朝の来ない夜は

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    2022年12月28日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    子供、若者、親世代、祖父母世代。暁町の消えゆくマーケットを舞台に、様々な背景をもつ登場人物たちの目に映る世界の物語を通して、生きることの切なさと暖かさを、宝石のような言葉で丁寧に描き出してゆく。

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    2022年12月28日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    みんな、生きている。
    登場人物、みんないい人たち。疲れた私を彌してくれる物語。

    さあ、明日も頑張って生きる。

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    2022年10月13日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    どんな人にも、ぱっと見ではわからない一面があり、
    深みがあり、感情があり、ドラマがある。
    その一つ一つを丁寧に掬い上げて、
    人のあたたかさを、手ずから渡すように
    ぬくもりや、やわらかさを
    そっと崩れないように渡された。
    そんな読後感。

    どれも、あぁそんな感情あるな、と
    胸の奥で共鳴したり、あまりの教官に
    涙ぐんでしまったり。

    どのお話もとてもよかった。
    過ぎていく日々が、とても嬉しく
    ありがたく愛しくなるような短編集。

    >>備忘録として

    P263
    生きているあいだに誰かをじゅうぶん大事にしたと、だから別れは辛くないと、そんなふうに言える人はすくないと思う。そこまでの覚悟を持

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    2022年08月28日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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     あかつきマーケットを中心にした町で暮らす人々を描く群像劇。
     3章仕立てで、第1章はプロローグを含めて9つの短編、第2章は5つの短編で構成され、第3章のみ単独でエンディングとなっている。

          * * * * *

     閉店決定的のマーケットや、起死回生策として作られたゆるキャラ「あかつきん」のイマイチのイメージによくマッチした、垢抜けない町の垢抜けない住民たち。
     その1人ひとりに温かな光を当て丹念に描いた、いかにも寺地はるなさんらしい作品だったと思います。

     また、各話の主人公がリレー形式でつながっていくのもよかったけれど、章題がシャレていて感心しました。

     住民たちの悩みや困

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    2022年04月14日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    リレー形式で繋がっていく連作短編。

    タイトルが目に留まり手に取ったが
    それよりも「朝が明るいとはかぎらない」の方がよりしっくり。
    うん、病んでるな私。

    だからこの中に出てくる惑う人達にとても共感。
    「グラニュー糖はきらきらひかる」
    「バビルサの船出」が特に沁みた。

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    2025年06月05日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    ネタバレ

    ☆3.5
    癒やされる本、のような検索をかけて行き着いた作品だったと思う。
    のだが個人的には毒親やらモラハラ夫・妻やらそんな家庭で育った人の歪みの連鎖やらがリアル過ぎてもうグロテスクという単語が浮かぶくらいだった。それくらい生々しくて『癒やしはどこだーーー!!!』と思いながら読み進めた部分も多々あった。
    決定的な虐待とか暴行とか、目に見える放置とか、そういう他人の介入の隙が少しはある(とは言え難しいのが現実だけども)歪み方ではなくて表向き良い親子・良い家庭みたいな有り様の内側で生皮を剥がれたまま生かされているような、中には本人さえそれに気付いていないいわば洗脳状態の中にあるような、そういう人間関

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    2025年05月21日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    めっちゃ面白かった!
    めっちゃ好きな終わり方!

    まずはそんな心の叫びで。

    色々な人が登場します。
    そしてゆるゆると繋がります。
    このパターン、好物です。
    そして安直な方向に行かないあたり、リアリティがありぐっときます。
    ラストシーン、大好きです。
    良い人ばかり出てくる訳ではありません。
    うんざりするお母さんや夫に自分の身上を重ねる事もしばしば。
    でも不思議とスッキリしました。
    着ぐるみの「あかつきん」はずっと出てはくるものの、あかつきんが主役という訳ではなく、結局は各々が各々で主役なんだと思います。

    ティッシュ配りの男の子のお姉さん、幸せになって欲しい。

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    2025年03月30日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    9月初日の朝、今回もべそかきながら読み終えた。
    寺地さんの小説は読むタイプのサプリ。いつも読み終わって本を閉じると少しだけ心が軽くなっている。

    「けむり」「はこぶね」「グラニュー糖はきらきらひかる」「生きる私たちのためのスープ」が好き。
    「はこぶね」の千みたいな女性に私はずっと憧れている。

    登場人物が多くて「誰やっけ…!」となりつつ、前のお話との繋がりを見つける度に嬉しくなった。
    めちゃくちゃ嫌な奴だなこいつと思った人物が、次のお話で実は色々葛藤していたり、良い所もあったり。
    みんな色々ある。見えているのなんてほんの一部なんだよな。

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    2024年09月01日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    ちょっとずつ繋がってる連作短編集。
    どの話もそれぞれ良かった。登場人物が多いからじっくり考えながら読んだ方がより楽しめそう。
    「グラニュー糖はきらきらひかる」が一番好き。

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    2024年01月21日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    連作短編集で、少しずつ物語が繋がっているのが面白かった。
    作品に出てくるどのキャラクターも心にモヤモヤを抱えてて、それが個性として立っているのが良かった。
    あとはこの作品の舞台である暁町がこんな場所あったらいいなと思うようなところで、ほんわかした。

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    2023年11月29日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    ジャケ買い(笑)
    すごい展開も心刺さる言葉もあるわけではないけれど、ずっと優しい気持ちて寄り添って読める本。
    今まで読んできた寺地さんの作品は
    おしいっ!めっちゃ響く本にあと少しっ!て感じてたけど、これはこれくらいがちょうどいい感じ。

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    2023年09月07日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    『大人は泣かないと思っていた』で大好きになった寺地さん。

    本作もしみじみと良かった。

    「1 朝が明るいとはかぎらない」9篇、「2 昼の月」5篇、「3 夜が暗いとはかぎらない」
    全15篇が収録されている。

    この物語には大きな事件や事故は起こらない。

    自分のすぐ隣にいそうな人達ばかり。
    子育てに悩むお母さん、仕事にやりがいを見いだせない男性、自分に自信が持てない青年
    それでもみんな必死に生きている。

    家族間であっても「解る」なんて傲慢だ。
    「共感」だけで救われる。

    そっと寄り添って背中に手を添えてくれる様な優しさに包まれた物語。

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    2023年02月14日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    「大人は泣かないと思っていた」がよかったので、こちらも読んだ。「夜が暗いとはかぎらない」タイトルが好き。固定観念にとらわれないでというメッセージが伝わる題名。
    たくさんの登場人物が出てくるので、人物把握は少し大変。育児に悩む母親の話が結構あった。
    声の色→ひなぎくと続く浦上くんメインの話が好き。いつか好きな人と会えた時に、ちゃんと自分の翅で飛べています、と誇れるような自分でありたいというひかりちゃんの言葉にハッとさせられた。

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    2023年02月11日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    大阪近郊に位置する暁町にある「あかつきマーケット」が物語の舞台…様々な店舗が軒を連ねて営業していたが、時代の波に飲み込まれる形で閉店することとなる…。「あかつきマーケット」のマスコット的存在の「あかつきん」はイベント途中に失踪(!?)するも、その後町の至る所に出没し困った人を助けていた…さらに「あかつきん」のしっぽをお守りにする人も多数現れたが…。

    「あかつきん」だけにしぼったストーリーかと思いきや、実際は「あかつきマーケット」で働く人々やその近隣に住む住民やその家族など、様々な年代の人たちが主人公となる短編集でしたね…。日々の生活の中でどんな人とつながり、どんなことを思い、今後どう生きてい

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    2023年02月06日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    星は4.8ぐらい。

    タイトルに惹かれ、また、なんともいえない愛嬌のある表紙のマスコットに心を癒やされる気持ちで読み始めたら、この表紙の「あかつきん」が重要でした。

    登場人物が多い、と書かれている方がいますが、一つ一つ独立した話としても十分で、私にとっては一冊でとても得した気分になれました。
    とはいえ読後、改めて登場人物の相関関係を図にしてしまいましたが。

    最初は子どもを持つ母親の気持ちに深く共感し、その後、父親の立場で書かれたものを読んで少し自分の態度を反省。

    寺地さんの本は2冊目ですが、立場の違う登場人物がとても丁寧に書かれていて、私は好きです。

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    2022年12月17日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    もう一度読もうとは思わないけど、いま読んでよかった。登場人物の人生を少しだけ経験できてよかった。なぜかとても泣けた。
    自分の子育て間違えていないかな。大切な我が子に傷を残すような思いをさせていないかな。
    同時に、今までの人生、それなりに傷ついて生きてきたな。もうかさぶただけど、その時はその傷がすごく痛かったな…。と。
    忘れようとしている昔の傷を思い出し辛くもなったけど、今進行中の人生に感謝をしてしっかり頑張ろうと思いました。

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    2025年08月07日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    このキャラクター「あかつきん」ちゃんが可愛くて読んでみました♡
    登場人物が次の話にどんどん繋がっていく。登場人物同士が繋がったりするから途中これ誰だっけ?って思い出せなくなったw
    まぁ、いっかとサラっと読めた本でした♪

    みんな色んな悩みを抱えながらなんとなく頑張っているんだなーって感想。
    読後感も悪くない。
    最後のお話の終わり方もほっこりで良かった。

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    2024年10月08日