市原真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに偽りなし、これほどちゃんとタイトルと内容が一致している本も珍しい。著者が、編集者から与えられたお題に沿ってエッセイを書こうと奮闘する、思考のさまよいを素直につづった「ひとりごと」である。
「ひとりごと」であるために、この本はいわゆる学びや気付きを得る本ではない。なので、医療に関する色々な知識を得たいという前向きな気分で読むべき本ではない。とはいえ、そういった要素が皆無という訳ではないから、たとえばがんとはどういう病気なのかという大づかみの知識を得たり、医師という職業にまつわる色々な誤解を解いたり、という読み方は一応できる。たとえば「医者は金遣いが荒い」という、非医療者からの先入観と思い込みに、著者が翻弄され傷ついた話などは、軽妙な笑える話として書かれている割に、結構粛然とさせられる。
けれど、やはり「医師や病院とどのように関わっていけばいいのか」「医療をどのように活用していくべきか」という大きな問いに対する答えを与える本ではないので、そういうのを期待して読むとたぶん肩透かしになる。
ひたすら、著者が「一体自分は何を書けばいいのだろう」というぼやきのもと、右往左往していく日記のようなもので、そういうものを読もうと思って向き合うのがたぶんわかりやすい。
著者は書き続けていくうちに、最終的にはこの本の中で、いくつかの「自分の使命、役割」にたどりつく。それは彼の使命であって私の(そして大半の読者の)使命ではないのだけれど、あたかも物語の登場人物の生き様が現実の人間の心を打つような、晴れ晴れとした感覚を呼び起こす。
この本は役に立つ本、ではない。
「病理医ヤンデル」が「おおまじめ」なことを一生懸命考えた末の「ひとりごと」を、淡々と時系列につづっていくエッセイである。
本当に誠実なタイトルだ。
なのでこの本の評価軸は、エッセイに対するそれであるべきなのだろう。そしてエッセイとして、とても端正にできあがった本だと思う。 -
Posted by ブクログ
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「イケメンはブサイクを再現できない」
という断言を拾い読みで目撃。
「!?…ひどいな。でも気になる」
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札幌厚生病院のDr.なんですね。
年齢が近いこと、糸井さん推しなことも
相まって、一気読み。 ・
自身の圧倒的な人間体験について書かれていたり、医者は外車に乗ってないとやいのやいの言われる。とか、身近なトピックが多くとても読みやすいです。 ・
良い医者の条件として「医療者が患者の話をじっくり聞き、1番合っている医療方針を一緒に考えてくれること」とあり、わたしはそんなDr.のお世話になれていることに、ホッとひと安心したのでした。
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痛快なエッセイです。
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Posted by ブクログ
コロナ禍にTwitterでちゃんとした情報を探していた中で目にしていたヤンデルさん。
これはそれ以前の、「病気になった時に焦らないために知っておきたいこと」を書いた本。
編集者の求めることと、自分が思うことをすり合わせるのにもがいているところから
渡されたお題を元に、思いを綴っていく流れに。
読みながら、実態や空気が分かってくる感じ。
患者になったら、なされるままではなく、
お医者さんをはじめとするたくさんのスタッフの人たちと
共同作業で頑張っていきましょうね、な話。
ちょっと重複する文章が多いのが読みづらいかなあー。
丁寧過ぎてくどくなってしまってるのが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ病理医ヤンデル先生(由来については本文中で解説してくれている)が、病気とはどんな状態なのか、どこからが病気なのか、それは誰が、どのようにして決めるのかなどを素人向けに解説している。
SNSで活動しているためか、人の体と免疫系を、国家とその防衛を行う軍隊に例えたりして、医学に全く触れたことのない人向けに、にもわかりやすく例えてくれている。
それから、冒頭の医療は科学的な知識(医学)だけでは駄目で、人を治療するために、患者の聞きたいことに答えなくてはならない、という医者の心得は大変参考になった。医は仁術なり、という言葉を思い出した。しかし、思いやりだけで治るわけではなく、仁術以外にも知識も必要である、とちゃんと言ってくれているのが嬉しい。
この本では、医学的な詳しい知識まではカバーできないが、仁術を持って、
病気について知りたい、という人と、病気について患者にうまく説明をしたい、という人にも参考になる本ではないかな、と思った。
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Posted by ブクログ
読んだ。
著者の人の良さが伝わってきた感じ。
本の趣旨とはずれているが、思ったことを書く。
優しさについて。
私は医学生だが、医学を学ぶと同時に普通に大学生活を送っている。(あたりまえだけど)
その中で友人と衝突し、全く分かり合えない価値観と遭遇して戸惑った。
その結果距離を置いた。嫌われたのかもしれない。
でも私は、わからない友人のことをわからないままで好きでい続けるし、そのまま友人に対して優しくありたい、と思った。
この本を読んで思ったのは、それは一生続くのだ。
人に優しくするのが私の将来の仕事だ。
相手のことがわけわからないと思うこともあるのだろう。
それでもなんだろうと優しくあるのが仕事だ。
もし自分と違う相手と出会った時、拒絶せずに見下すこともせずに、ただありのままに優しく、強くあれるだろうか。
この本に出てくるような「めちゃくちゃ人のいい人」になれるだろうか。
そうありたいと思った。少なくとも今のまま、そうありたいと願い続けたい。
って読んでる間は思ってたんだけど、こうやって文章化すると、「自分正しい事言ってる」感があって気持ち悪いなぁ。
傲慢をぬぐうのはむずかしい。