池上英子のレビュー一覧

  • 江戸とアバター 私たちの内なるダイバーシティ

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    江戸時代の人々は様々な活動の姿、本書ではアバターと称しているが、を持っていたことを多くに事例で示している.松尾芭蕉、伊能忠敬、渡辺崋山、横山崋山、等々.終章で田中さんが上手にまとめているが、"江戸時代は高齢化社会ではなかったにもかかわらず、隠居の活躍する社会だった.アバターというテーマは非定常発達者だけの問題ではない.ひとつの空間に固執するべからず.自分の中に豊かなマルチ・ユニバースと分身を確保すべきだ(p304-305)" .国会でしどろもどろになっているおっさんに聞かせたいものだ.柳家花緑の話も楽しめたが、非定常発達者をいかに社会に取り込むかは大切な視点だと感じた.俳諧

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    2020年11月06日
  • 自閉症という知性

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    ネタバレ

    自閉症当事者は、他者とうまくコミュニケーションができないと思われがちですが、それは、インテリジェンスの形が多数派とは違うからであり、それぞれに個性的で内面に豊かな世界を抱えている人々がいるという事実を認識することは、社会全体にとってプラスになる、という指摘が印象的でした。

    数々の自閉症当事者の知性に触れたことを、著者が「知性の多様性への旅」と表現していましたが、彼ら彼女らの世界観の豊かさの触れること自体を著者が愉しんでいたことが伺えますね。

    著者が本書を通して、「『見え方・感じ方のマイノリティ』が、この世界を豊かにしてくれる」ということを伝えている気がして、勇気をもらえる人も多いのでは、と

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    2019年06月09日
  • 自閉症という知性

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    何が普通か、何が常識的なものの見方か、というのは、マジョリティである側が決めていることであって、物事の認知の広がりはもっと豊かな物なのだ、ということを教えてくれた一冊。
    自閉症でなくても、人には考える癖、認識する癖がそれぞれ違って個性になる。そんな広がりを楽しめる余裕と好奇心を持ちたい。

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    2019年03月30日
  • 江戸とアバター 私たちの内なるダイバーシティ

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     江戸時代の人々は身分社会の中にあって、多名を使いこなし「連」などで創作活動をしている人がいた。

     彼らは様々なアバターを使いこなす人々だったようです。

     心の中の様々なアバターを駆使して生きる現代のSNS社会の我々にも通じるヒントになります。

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    2023年09月24日
  • 自閉症という知性

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    ネタバレ

    自閉症スペクトラム障害の人すなわち
    非定型インテリジェンスを有する人たちの
    能力や才能にアプローチするために、
    著者が仮想空間のセカンドライフの障害者の
    アバターが集うコミュニティに参加し
    まずアバターを介して非定型の人たちと
    コミュニケーションをはかり、その後実際に
    会ってインタビューをしたものをまとめた本。

    お金を稼ぐために働くことには困難を抱える
    人たちはとても知的であり、ユーモラスに
    自分の世界、感性を発揮して自分なりの
    自由な世界で生きていく様が書かれていた。

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    2020年01月25日
  • 自閉症という知性

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    発達の多様性を理解する上で、とても親しみやすい一冊だった。
    自分の枠組みだけで考えていることは、何て視野の狭いことかと思い知らされた。
    発達の特性を持つ少数派の人達が、現代社会で生きづらさや弾かれやすくなっているのは、あくまで特性を持つ人達が今、少数派だからであって、その人達が多数派になった社会では、それが“普通”とか“当たり前”って言われるようになる。
    フラットに広い視野で物事を捉えられるようになりたいと改めて思った。

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    2019年09月06日