安田理央のレビュー一覧
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ピンク映画、ロマンポルノが終焉し、家庭用ビデオが普及しAVの時代が始まってから今日、その時代時代で男たちが性欲の赴くままに、次々とその嗜好や女たちの属性(「タイプ」と違うのはルックスや性格よりも性的な役割やジョブなのが重要というのが面白い)を表明し、それに忠実にダイレクトに反応する作り手たちが、どんなジャンルやどんな女性の属性を開発・発見してきたのかをまとめたクロニクル。それは、とにかく欲望に対し忠実なので、流行ったり廃れたりまた流行ったり、あっちにいったりこっちにいったり、マーケティング「論理」など歯が立たない、川の蛇行のようにその向かう先がわからない、まさに欲望の赴くままという面白さがある
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現役を引退した元AV女優たちにインタビューをおこない、彼女たちの「今」に迫った本です。とりあげられているのは、みひろ、笠木忍、麻美ゆま、愛奏、長谷川瞳、泉麻耶、真咲南朋の7人です。
AV女優へのインタビューは、永沢光雄の『AV女優』『AV女優2―おんなのこ』(ともに文春文庫)という優れた試みがあり、その後中村淳彦の『名前のない女たち』シリーズ(宝島社文庫)がそのフォーマットを踏襲していますが、この手法は2000年代前半のセルビデオを通じて人気キカタン女優が登場した時代の刻印を受けているように感じています。とくに『おねがい!マスカッツ』(テレビ東京系列)以降、ブログやSNSなども含めてAV女優 -
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<目次>
はじめに 日本人にとって陰毛とはなんだったのか
第1章 陰毛をめぐる世界史
第2章 奪われた日本の陰毛
第3章 陰毛闘争
第4章 ヘアヌードの誕生
第5章 ヘアヌードの終焉
終章 そして誰も陰毛を語らなくなった
おわりに 結局陰毛とは猥褻なのだろうか
<内容>
宮沢りえの「Santa fe」は衝撃だった(特に前面の新聞広告)。さすがに写真集は買わなかったが…。そして「ヘアヌード」。警察とのその興亡史は割と知っていたが、今考えるとお互いにかなり愚かな戦いであったことがわかる。今となっては、陰毛は当たりまえ。モザイクがかかっているが、割れ目も分かる動画が多数出まわっている -
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AVにおける「美少女」「熟女・人妻」「素人」「痴女」「ニューハーフ・女の娘」という五つのジャンルをとりあげ、それぞれのジャンルにおける流行の変遷をたどっている本です。
著者は「はじめに」で、「アダルトメディアでえがかれた女性像の移り変わりは、男性の欲望の変遷そのものである」と述べ、その変化を明らかにすることで男性の欲望のありようを明らかにすることを本書のねらいとしています。なお著者は、AVをはじめとするアダルト・メディアを題材にライターとして活動をしており、本書の叙述も基本的にはジャーナリスティックなものとなっています。そのため、「男性の欲望」そのものについて社会学的な考察が展開されているわ -
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ネタバレ<目次>
エピソード1 みひろ
エピソード2 笠木忍
エピソード3 麻美ゆま
エピソード4 愛奏(元薫桜子)
エピソード5 長谷川瞳
エピソード6 泉麻那
エピソード7 真咲南朋
<内容>
AV女優は使い捨てである。男の夢のためだけに働いている。そして、身体を張って仕事をしても、その後訪れるのは、仲間からの白い目、そして結婚して子供ができてからの、子どもへのカミングアウト。したがって、多くのAV女優は引退後は、ひっそりと暮らしている。自分の過去を語らない。その中で、この7人の元女優(現女優も)は当時思いやAV界へ足を踏みこんだ理由、現在の姿を語る。
面白いのは、AV業界にいた頃