原英史のレビュー一覧
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【日本経済を低迷させてきた最大の要因は、政府がビジネスを妨げてきたことだ】(文中より引用)
平成期に改革の必要性が唱えられながらも、その多くは今日に至るまで残り続けているとされる岩盤規制。日本経済の成長を阻害するとも指摘されるそのような規制がなぜ残り続けるのかを分析するとともに、真の改革のために必要な次の一手について考察した作品です。著者は、政府の規制改革推進会議の委員などを歴任する原英史。
電波オークションや獣医学部の新設問題など、昨今のメディアを賑わせた問題の淵源(の一部)が那辺にあるかを考える上で大変参考になる一冊。改革という言葉自体にはずいぶんと垢がついてしまった気もしますが、それでもなお必要とされる改革が数多く残されているのかなと感じました。
自分自身も公務員ですが☆5つ -
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ネタバレ新型コロナで人生観が変わる・仕事も変わる
もっと大きいことは社会が変わり、規制まみれの
日本の社会でさえ(ナサケナイ言い方)オンライン
診療やリモート会議などの時と労力のムダである
対面が無くなった
AIなどで代替できる業務も増え労働のあり方も
会社のデスクに座っている時間の合計ではなく、
業績(成果)を残すことが肝要であり、お役所も
認可制度で特権=業界癒着(大きな政府)を産み
だす仕事から、行為規制を行い、政府として行っ
てはイケない事を定め、検証し罰すれば、怪しい
会社も少なくなり、社会の風通しも良くなる
規制に必要な体制(=省益である特殊法人が代表)
を無くし、規制にかかる不要な経費及び経済活動
へのマイナスを減らせば、一部の特権受益者、上
級国民(タックスイーター=国家の贅肉)が不要
となり、新規参入の産業も生まれ豊かな国造りに
すすめるだろうな(´・ω・`) -
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ネタバレ■感想:
コロナを機に、日本の弱点が顕在化した。
一方でコロナ危機は未来への変革を加速している。(必要は発明の母。オンライン診療や遠隔教育が解禁。)
今までの政策決定の裏側、天下り先を死守する動きなど、腐った政治の世界を垣間見る。
テンポよく対談が進み、読みやすい。
■メモ:
・アメリカだと学者が政府の中枢ポストに政治任用で入ってきて、政府外に戻ることが普通にある。そうすることで政策決定と学問の世界にまたがった経験、知見を蓄積するサイクルがある。
・日本のコロナ対応は緊急事態への対応ではなく、常に平時と同じだった(官僚主導)。官僚主導(ボトムアップ)は平時では機能するが、緊急事態が起きて前例がなき決断や大転換しないといけないときには対応できない。トップダウン(官邸主導)で、制作決定の大方針を打ち出す、制作の作り方の切り替えが必要。
・有事の際に、財務省を会議に入れてはだめ。(戦争のときに、予算がどうのとかいう話をしてる場合ではない。)
・今の特別措置法だと、できないことがまだまだたくさんある。日本は戦時や緊急事態を想定した有事法制を整備してこなかったことに問題がある。
・有効需要をつくる→可処分所得を増やす。簡単なのは、消費税減税、所得税減税、現金給付。
・コロナ対応は中国のような統制型社会の仕組みのほうが対応に成功している。日本や欧米は、人権、自由、民主主義を前提にした上で、こう対応していけるという枠組みを提示できていない。
・劣悪なフェイクニュース製造機は、①国会、②新聞。どれだけおかしなことを言っても誰も止めない、お咎めなし。
・新聞社を堕落させる3セット: 日刊新聞法、再販制度、軽減税率。
・公衆衛生は地方自治体の基本業務。いまの都道府県は狭すぎる。道州制にせよ。
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新しい動きを認めない我が国の岩盤規制.事前規制型行政と縦割り業法の実態を糾弾する内容だが、著者は行政側の人間だ.従って、新聞論調とはやや異なった行政ベースの意見が多いが、このような考え方も考慮することは必要だと感じた.この状態を何とか改革しようと、第三者機関が作られて活動してきてはいるが、成果が上がっていない.その間に日本以外のOECD諸国などでは、新しいビジネスを立ち上げてきている.勿論、失敗例もあるがとにかく進めてきている.日本ではそれができない.ただ、後追いの利点を活用して、飛躍できることは可能だと筆者は強調している.事前規制型から事後チェック型への転換だ.
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獣医学部問題の真相
2017〜18年にメディアをにぎわせた加計問題。安倍晋三首相の友人が理事長を務める学園が、52年間どこの大学にも認められていなかった獣医学部を新設する国家戦略特区の事業者に選定され、特別の便宜を疑われた。文部科学次官を退任した前川喜平氏が「行政が歪められた」として会見を開き、一気に批判が高まった。
だが国家戦略特区ワーキンググループの委員を務め、獣医学部をめぐるここ数年の政策決定プロセスに直接当事者として関わってきた著者によれば、「真相は全く異なる」。
一般に大学や学部は、文部科学省の認可プロセスを経て、適正な計画ならば認められる。ところが獣医学部の場合、すでに存在する16学部しか認めず、新設は一切門前払いする規制があった。これほど露骨で極端な規制はあまり例がない。しかも国会で議決された法律ではなく、文科省が独自に定めた告示に基づく「異様な規制」である。
獣医学部新設禁止の理由について、文科省は「獣医師の需給調整が必要なため」と説明する。獣医学部の数がこれ以上増えると、将来獣医師が余ってしまうという。けれども10年後、20年後にペットや家畜の数がどうなるかわかるはずもない。現実には獣医師不足が問題となっている。
一方、既存の獣医学部の入試倍率はおおむね10倍以上。獣医師になりたい若者たちの職業選択の自由が合理的な理由もなく妨げられ、「憲法違反といってもよい状態」だと著者は指摘する。
獣医師の需給調整が必要という文科省の説明は、表向きの建前にすぎない。実際には、新規参入を排除したい獣医師会が規制維持を求め、政治力を発揮し、行政もそれに従ってきたというのが真相である。
加計学園に対する獣医学部の新設認可は行政の歪みではない。著者が述べるとおり、むしろ新設を許さなかった行政こそ、利権構造のために歪められていたのである。加計問題に関する洪水のような報道で、その本質を指摘するものはほとんどなかった。政府による規制を当然と考える、自由な社会にそぐわない固定観念がメディアに蔓延しているためだろう。
新規参入に対する規制は、大学学部に限らず、運輸、宿泊、エネルギー、通信、放送、農林漁業、医療、介護などさまざまな分野に残る。これら「岩盤規制」を打破しない限り、世界的に低い日本の労働生産性は上がらず、貧しくなり続けるという著者の警告を重く受け止めなければならない。 -
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日本の宿題 竹中平蔵 原英史
網羅的で「規制改革」メインだが、幾つかのテーマには光るものがあった
日本は変革が苦手 自民党総務会は全会一致 官僚と族議員が反対すると潰れる
1.やはり「道州制」の実現 都道府県のフルセット主義から脱却を、
既得権益のかたまリ 国立大学 新聞社 銀行 テレビ局 各省の出先
ここが最後の勝負所 敗戦まで出来ないかも知れない
戦時中の国家統制体制「1県1機関主義」=1940年体制野口悠紀雄
2.国税庁+社会保険庁+地方税徴収機関=歳入庁 Digitalで統合すべき
総人口 1990年123百万人 2008年128百万人 2050年97百万人
生産年齢 1995年 87百万人 2015年 76百万人 2050年50百万人
移民の受入・高度人材のリクルート 高い税金最高55% 香港17%
3.原発の処理
これが最大の契機となる 原発の処理機構を作って一括国有化で集中処理
かっての不良債権処理の預金保険機構と同じ
そして敗戦処理を日本改革とするしかない
4.教育改革 ここも岩盤
郵貯民営化は賛成でも、東大民営化には反対か・・・ -
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高橋洋一さんと原さんの背景がわかってよかった。
財務省のバランスシートを作ったら膨大な天下り先法人が出てきて、構造がよくわかった。
天下り規制法案として、斡旋が明確にある場合を規制する法案を原さんが作った。
今でもOBという形で自由就職的天下りは無くなっていないが。
民営化は天下り先を無くすことになる。規制が特権、規制改革を役人は嫌がる。
役所業界団体 マスコミ 野党が一体となって既得権益を守る新たな構造。
森友問題ら典型で、手続きにたしかに問題はあったが、国会マスコミ報道のサイクルで大フィーバー、しかし首相が関わったなどといつ事実は全く無かった。
原さんは規制改革をやっているときに、事実無根の誤報で続投を阻まれた。個人が叩かれると、訴訟もお金がかかるし、間違っていても新聞のインパクトで個人は大損害を受ける。
国会議員の間違った発言に訴訟もできない。憲法上の免責特権があるから、国会の外では責任を負えない。これを訴追するには憲法改正しかない。
マスコミの中心は新聞だが、日刊新聞紙法(株式の譲渡制限)などは、元々共産主義勢力に新聞が乗っ取られないように作られたもの。そのためコーポレートガバナンスがきかない。
そして新聞社がテレビ局の株式を持っている。 -
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令和の時代に避けて通れない17の重要政策課題を取り上げ、その背景にある構造と具体的な対応策を論じる。
主な課題は、道州制導入、令和の農地改革、ベーシックインカム導入、コンセッション導入、シェアリングエコノミー推進、デジタルガバメント推進、移民法制定、東大民営化など。
いずれもスケールの大きい話であるが、根底には、やはり、竹中氏らしい規制緩和や民営化へのこだわりが感じられる。
あまり新鮮味を感じない項目もあったが、共感や興味を感じた事項のみ以下にピックアップしておく。
・日本政府の典型的な政策である「モデル事業」は通常2~3年程度。それが終わると地方負担でということになり、持続しない。
・ベーシックインカムは、特定のグループの要望に応えるため政治的にさまざまな補助金を出す不合理性から脱出し、コストを削減する観点から導入検討すべき
・コンセッションの成功事例を交通インフラ、学校の耐震化、防災インフラの強化・増設などマクロに拡大し、財政再建の重要な手段として位置づける。
・民間企業に成功報酬を渡すペイフォー・サクセスの考え方で公共的なサービスの効率性や質の向上を図る
・ライドシェアに関して安全を守るといったごまかしの建前論ではなく、ドバイのように既得権益の保護を素直に認めたうえで必要な調整を行う。(シェアリングエコノミーの推進)
・事前規制型ではなく、競争に敗れた企業が退出をするためのルールをつくる事後チェック型の行政が世界的な潮流になっている。
・スマートテクノロジーを自由に活用できる規制緩和と個人情報の保護を両立させる新たな仕組みとしてのスーパーシティ構想は国家戦略特区を強化して住民合意を前提に大胆な規制改革を可能にする取組
・養子と実親との関係が解消される特別養子縁組をしやすくするよう、その家族の生活を適宜ケアする義務を法律に盛り込むなどして、それが少子化対策に繋がるようにする。
・閉鎖的に情報が提供される官公庁の記者クラブを廃止し、切磋琢磨を通じて質の高いジャーナリストを育成する。