スティーヴン・ホーキングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった!物理の理論はほとんどさっぱりだったけれど、そこが分からなくても十分、刺激を受けられる。
ALS嘱託殺人があって以降、患者の方々の思いや現状をメディアが取り上げることが多くなった。それをきっかけに本書を読んでみた。ALS患者の1人でありながら当代随一の宇宙物理学者となったホーキング博士の生き方や考え方に何か考えるヒントがないかと思ったからだ。結果、ALSのことはあまり意識に登らずに読み切ってしまった。むしろ、人間の知的営みのすごさを知った。やっぱり、骨太な知性は前向きだ。未来にも、人生にも。ハラリさんやマルクスさんにも感じた理性、しなやかさ、そしてユーモアをホーキング博士の言葉にも感 -
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Posted by ブクログ
エネルギー=空間
もの凄く単純に解釈すると私の頭ではこうなるのだが。本書は、2018年に亡くなったホーキング博士の一般向けに質疑回答された読み物であり、他の博士の本より非常に分かりやすく書かれている。それでいて、死生観、宗教観、宇宙の始まりなどの原初的、哲学的な難問に触れる内容でもあり、もしかしたら、大きくあなたの価値観を変えるかも知れない。それ位のビッグ・クエスチョンを扱う内容だ。
冒頭の式に戻ろう。無から宇宙が誕生した時の等式だ。ビッグバンで正のエネルギーが大量に生じたとき、それと同じだけの負のエネルギーも生じた、という事を示した。正のエネルギーと負のエネルギーで差し引きはゼロで、エネ -
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Posted by ブクログ
ホーキングが亡くなる直前に書いた本です。
ビッグクエスチョン(Big Questions)とは、サブタイトルにあるように、「人類の難問」のことで、宇宙の起源や生命の起源に関する問いなどがあります。
ある意味、誰も正解を知らない問いですが、知識がある人ほど、また、考察が深い人ほど、真理に近づける問いだと思います。
また、この本は、単に、ホーキングが、ビッグクエスチョンに答えるだけでなく、ホーキングが、自身の人生について語った本でもあります。
以前、『ホーキング、宇宙を語る』を読んだ記憶があるのですが、それよりも、今回の本の方が、読みやすいですし、本としての出来もよいと思います。 -
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Posted by ブクログ
宇宙、、、ロマンあるわぁ。
何が面白いって宇宙というスケールの大きなものの神秘を解き明かすのに量子論というスケールの小さなものを扱う学問が絡んでいること。
宇宙からみると我々人類も(相対的には)小さな電子みたいなものだから波と粒子の二重性を持ってるんじゃなかろうか、、、だから頑張ったらワープできるはず!
以下、印象的なシーン
1. アイデアや仮説を思いつくことをけっして恐れてはいけない。
→ そんな雰囲気にしたい。もっと貪欲にやね。
2. ビッグバン以前には時間がないのだから、時間を遡ってもビッグバン以前には到達できない。
→ 妙に納得。ほんとにたまたま平衡状態が揺らいで宇宙が生まれたんだ -
Posted by ブクログ
前提の知識がないと、多少難しいけれど、ホーキング博士のユニークさと宇宙に対する情熱を感じさせる一冊だった。
■神は存在するのか?
彼は無神論者というより、「人格を持たない自然法則」として神を認識している。そういう意味で宗教的なものとは異なる。ただ、量子力学の誕生により「神ですらコントロールできない自然法則がある」という考え方をしているのがポイント。(そして未来が予言できない要因にもなる)
■宇宙の始まりは何か?
まず宇宙は本来11次元あり、私たちが見えない次元が沢山ある。ビッグバン以前は虚数時間による無境界世界だったという概念から、そもそも「宇宙の歴史は大量にあり、様々なパターンがある」と -
Posted by ブクログ
Q宇宙は拡張している→ということは最初があるはず→最初は『ビックバン』これにより宇宙が誕生した。では、ビックバンより前は?
Aビックバンにより時間と空間が生まれたので”前”という考え方は成立しない。
など、宇宙に関する物理学の世界でベースとなっている理論から、
「確率論で言えばそれは何千年後になるかわからないが確実に隕石は衝突する。また、地球はかならず自重に絶えられなくなりブラックホール化する日がくる。
ならば人類が存続するためには宇宙に行かなければならない。100年1000年の単位で宇宙への研究を進めるべきである」など、著者個人の考えまで書かれています。
特に著者の考えの部分は読みやすく面白 -
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Posted by ブクログ
ずっと気にはなっていたホーキングさん、彼の本を初めて読んでみた。
神の存在、宇宙の始まり、地球外の知的生命の有無、未来を予言できるか、ブラックホールの中に何があるか、タイムトラベルは可能か、宇宙に出ていくべきか、人工知能は人間より賢くなるか、そういったビッグクエスチョンへの回答。
ビッグバンにより時間が生まれた、なのでビッグバン前に何があったのかという問いは南極の南に何があるかというのと同じ意味のない質問だという話とか、ブラックホールが予言され発見されていく話とか、AIのシンギュラリティについては高い文明を持った宇宙人が何十年後に行くと行ってきた時に何もせず待ち受けるかという話とか、面白い話が -
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Posted by ブクログ
ネタバレホーキング博士のチャームポイントはその率直さにある。自らを世界一コネクテッドな人間と表現し、世界で最初に宇宙旅行に行く人間の一人になるといい、神=自然法則、シンギュラリティ=ある、核融合エネルギー待望・・等々、少しもウェットなところがなく原理に則りいともあっさり述べているところが大変面白かった。
P29 収縮するブラックホールから放出され、ブラックホールが消滅した後に残された放射が、いったいどうすればブラックホールを作り上げたものに関する情報を運べるのかということだ。私が発見したのは、情報は失われないが、役立つような形では取り戻せないということだった。それはちょうど、百科事典を燃やしてしまい -
Posted by ブクログ
宇宙は、なにも無いところからひょっこり誕生する。
したがって宇宙の始まる前や後を考えることは意味がない?
「人間原理」…30年ほど前、わたしが『時間とはなにか』HPを書いたとき、同じようなことに辿り着いた。
「コンピュータの知性」…上記HPで人の脳について触れた。ただの科学物質の作用が⦅十分に複雑化》すると心が生じる。同様に複雑な電子回路が知的な、まるで心があるかのようなふるまいを示すことは起こりうると思う。
「AI」…人類を超えるAIの到来。本当の危険性はAIに悪意があるかどうかではないという。AIの目標が人類の目標と整合しないかもしれない。核戦争や地球温暖化を防ぐためには人類がいない