吉藤オリィのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ近年、いわゆるおひとり様向けのサービスが充実してきたように思います。先日も、とある商店街をブラついていて、窓ガラスに「一人焼肉歓迎」とある焼肉屋さんを発見。店内はパーティションで区切られた様子でした。
思えば、嫌煙者であったり、LGBTQであったり、これまで少数派・マイノリティであった人たちの居場所や権利が次第に認められてきていると感じます。これは実に喜ばしいことだと思います。人はそれぞれ違いますし、その違いを理解し、受け入れるということは(実はとても難しいことですが)大事なことだと感じます。
しかし、個々人のスタイルや信条を受け止める・受け入れることと、人との連携を断つということは全く異なります。社会という複数の人間が構成する組織で生きる上で、紐帯は欠かせません。そのことを元引きこもりの筆者がこう語っています。
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人をはげますことができるのは、やっぱり人しかいないんじゃないか。私たちを励ましてくれるのは、「ここは居心地がいい」と思えるグループや、「あの人たちのようになりたい」「この人のためだったら損してもいい」と思える“人間”なんじゃないか。(P.99)
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本作では、このほかにも元ひきこもりならでは(?)の人付き合いにおける居心地の悪さ、所謂常識の息苦しさや、こうしたものへの対処方法などが豊富に語られます。
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改めて紹介しますと、本作は、小中の引きこもりの末に、高校、高専(その後中退)をへてロボット開発者となった筆者の、いわば半生録です。
上記の人とのつながりはほんの一章ですが、それ以外にも心を震わせるエピソードが多かったです。特に、ロボット開発者としての筆者の周りにサポートしてくれる仲間とのエピソードは読者を引き込みます。その仲間の多くがALS患者であり、筆者より先に旅立っていくのです。友人・スタッフ・師匠であるALS患者たちを見送りつつ、彼らとのやり取りから得た知見をロボット開発に生かしてきた本作の逸話から、筆者がどれほど多く人からのサポート、コミット、そして人生の有限について考えたか、想像に難くありません。そうした体験に基づく筆者のアプローチは、「トライ&エラー」、「あきらめない(探し続ける)」、「終わりを考える」辺りになるかと思います。詳細はぜひ読んでみてほしいと思います。
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本作、進路・進学について煮え切らない高校生の息子のために購入してみましたが、むしろ私が手元に置いておきたい本となりました。
しかし筆者の両親には頭が下がる思いです。公務員の家系(しかも教師)である手前、引きこもりの息子といったら体面等気にしそうなものだが(実際には気になるのだろうが)、自分の子供が当たり前のことができないことを受け入れ、それでも数多くの習い事をやらせてみて、最終的にロボット開発という可能性を引き出しました(詳細はLesson21 なんでも触れてみて「自分」を知ろう)。その後も奇抜さは抜けきらないようですが、ここまで立派に育てばもう素晴らしいものです。
子供にグチグチいっている自分が少し恥ずかしくなりました。その前に親として試してみることがまだまだ多く残っていると感じた次第です。また、私自身諦めてはいけないし、諦めなれないと思った次第です(出世というか自己実現的な話です)。
人生そんなもんだよ、とか、人生は辛くて当然、と思っている方には一度読んでみてもらいたいと思いました。生き方について異なる見方ができるようになるのではないかと感じる、アツくなれる本だと思いました。私も心が少ししょげたら再読したいと思います。 -
Posted by ブクログ
対孤独用分身コミュニケーションロボット「OriHime」の開発者である吉藤オリィさんの書籍。
小学5年生~中学2年生まで不登校だった自身の経験を糧に、孤独を解消するデバイスとしてOriHimeを開発したいきさつや、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の人々と関わることで得た知見、友人との別離など様々な出来事を絡めて、主にこれからミライについて考える時期の子どもたちに向けて書かれた書籍です。
「子どもに向けた書籍」とは書きましたが、全て読んでみて感じたのは「大人が読んでも面白い」ということ。
「ミライ」というと大人にとっては今更何も変わらないし変えられないと思ってしまうかもしれませんが、この本を読んでいると「今からでも遅くないから何か興味を持ったことを初めてみようかな」という気にさせられます。
恐らく著者がロボコンに出て優秀賞を取れたり、不登校から抜け出して高専に通い、その後大活躍できたのは著者の運が良くて努力が実ったからであるのは間違いないのですが、著者のようにはなれなくても「自分にとって大切なもの」「本当にやりたいと思っていること」について改めて考えるきっかけを得るには十分だと感じました。
恐らく、著者が言いたいのはこの本の中では「ミライの武器」をこれから持つ君たち(子どもたち)へ、ということなのでしょうが、それは本の枠内に収まるように書いたからであって、著者自身は大人に向けても同じことを語るのではないかなという気がします。
周囲に流されずに自分のやりたいことを突き詰めること。決して妥協せずにやり抜くこと。そして、「できない」は価値になること。失敗しても諦めないこと。
私が小さなころに出会いたかった一冊です。 -
Posted by ブクログ
人とのコミュニケーションが苦手な著者でしたが、今やインターネットで、世界中の多種多様な人たちと繋がることができる。年齢は関係ない。
自分が夢中になれるものを見つけるために、
「何でも触れてみて自分を知ろう」「この広い世界で人に会いに行こう」「小さな失敗を積み重ねる」
などなど!
私もいくつかやってみては、全く興味もてない、頭に入らないってことばかり。それらは、もういいか!で、過ぎ去る。
もう、ほんと子どもたちにも読ませたい!!
それから、「できないが価値になる」に驚いてしまった!
でも言われて考えるとそうだ。できない、不便だ!から、世の中簡単にできるような仕組みができ、便利になってる。でも、まだまだ沢山ある!
できない人側から考える。できる人からは難しい。
だから色々な人と関わるのが大切。
読んですごく納得できた本!
子どもたちに、1日1章ずつ読んでもらおうかな!
なかなか読んでくれてないんだけど。 -
Posted by ブクログ
大好きなオリィさんの書籍第三段。
今回は児童書ということでしたが、大人が読んでもとても面白く楽しく読めます。
何より文章が柔らかいので読みやすいです。
『夢中になれる』がテーマですが、その他に印象的だったのが『人との出会い』を大切にされているということ。
人との出会いやそこから生まれる会話からどんどん変わっていくオリィさんの姿に勇気を貰えます。
そして今はもう亡くなってしまっている親友、番田さんのことも書かれていますが、この章はとても胸打たれるものがあり涙がでました。
大人も子供も、読めば必ず『自分の人生』についての考え方に変化と勇気を貰える一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
いやー泣いてしまった…私のことは私がわかっていればいいんだ、と開き直るというか諦めていたたくさんのこと、この本に書かれていた。
オリィさんのミッションは「孤独を解消すること」。この本を読むだけで、人と違うことで孤独を感じている人は救われます(障害の有無に関わらず)。激しくおすすめ。
これからの時代は「身体が資本」から「心が資本」へ。来るべきサイボーグ時代に必要なのは、テクノロジーを作れる能力より、まずテクノロジーを使ってやりたいことを見つける能力と、初めて見るテクノロジーを扱える柔軟性・前向きさ。自分は何がしたいか、から全てが始まる。
オリィさんが見ている世界は、年齢性別の差がないどころか、身体も見た目も関係ない。ただただ、「人は何を考え、何を求め、何のために生きているか」と向き合ってた。すごくシンプル。怖いと思う人もいると思うけど、私は大歓迎!!
健常者の世界と障害者の世界は全く違うレイヤーにあると思ってる人が多い気がするけど、障害福祉の仕事をしているからこそ、実は紙一重だと知ってる。老いていくことで出来なくなることが増えるのは必然だし。そういうことをまずもっと色んな人に知ってほしい。
自身をサイボーグ化出来れば、身体が動かなくても家から出られなくても自分らしく生きられるというのは正しく希望だなあ。 -
Posted by ブクログ
筆者のオリィさんは、大学在学中に遠隔操作ロボット「OriHime」を開発し、オリィ研究所を設立されます。
人とテクノロジーがなめらかに融合する「サイボーグ化」を推し進めて、既存の常識を塗り替える、ロボット界の天才と称されています。
本書では、今後の技術革新をふまえてサイボーグ時代をどのように生きればよいか、オリィさんの研究や体験を交えながら紹介されています。
【ルールは更新する、という発想】
「OriHime」は分身ロボットとして、身体の不自由な方の社会参画を可能にしたことで、大きな注目を浴びています。
オリィさん自身も幼少期に不登校を経験されていることから、
・『本当はやりたいことがあるのにできない状態』
・『本当はやりたくないのにやらされている状態』
が、大きなストレスの原因になるといいます。
こうした身体的な問題や社会的ルールによって制限される現状を打破するために、新しいツールを次々に開発されたそうです。
大切なのは、ただ与えられたルールやマナーに従ったり、それが気に入らないからと無視したりするのではなく、そのルールができた背景を考え、アップグレードさせる方法がなにかないか考えてみることだ。
新しい世界を創造するには、受け身ではなく、主体的な発想が必要なのですね。
【自分の顔や名前を覚えてもらう】
オリィさんは、もともと対人関係に苦手意識があったと語っています。
コミュニケーションの経験不足を克服するのに役立ったのが、トレードマークともいえる「黒い白衣」だそうです。
機能性に富み、見た者に強烈な印象を残す黒い白衣は、一瞬でオリィさんだと認識させるツールになっています。
私が講演会でオリィさんのお話を伺ったときも、黒い白衣を着ていました。
オリィさんは、自己紹介について、「相手のことを忘れるのは失礼」というよりも、「相手に自分のことを忘れさせてしまうのは失礼」という考えを表明しています。
他人のせいにせず、自分ができる最大限のことをやろうという姿勢に、私も大きな刺激を受けます。
"覚えられやすいことは、人生のチャンスの拡張につながる。"
【「心が資本」の時代へ】
今後、テクノロジーの進化によって身体的な差は克服され、肉体や能力の差は実質的になくなると予測されているそうです。
だからこそ、情熱であったり、自分が夢中になれる、わくわくすることを見つけるのが重要だといいます。
私は本書を読んで、オリィさんの情熱と行動力、そして絶対に現実を変えていくんだという強い気持ちに心を動かされました。
重い障害を抱えた人の気持ちを理解し、自らの技術開発によって彼らと一緒に仕事を創出する。
そうした人にとって、今までできなかったことができるようになり、孤独の解消と「ありがとう」の総量を増やすサイボーグ化は、人の気持ちに強く結びついているのだと学ばせていただきました。
私は最新技術に詳しいわけではないのですが、自分の事業を通じて成果をあげ、仲間と一緒に豊かになることをいつも考えています。
どんな仲間にも可能性があり、多くの仲間が事業に取り組む中で激変していく姿を何度も見てきました。
誰もが自らの可能性を信じてチャレンジしたくなるように、私も自分自身をアップデートする姿勢と成果で示していきます。