日端康雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
厳密に言えば、地理学とか建築学寄りの内容なのだろうけれども・・・
西洋古代の都市計画という項目に主に注目して購入した本であったのだが、中世・近現代についても興味深いことばかりであった。また、「世界史」というと受験科目の感覚で日本史以外のイメージがあるが、ちゃんと日本の都市計画の歴史についてもしっかり書かれている。全世界比較都市史概説と言ったところだろうか(いわゆる大都市を中心に扱っている)。
都市計画というものがその当時の政治・社会・思想・価値観といったものをかなり反映しているものだということを認識した。街のつくりというものからも当時の社会情勢などもわかってしまうということは歴史を研究しよ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
人類が都市にこめた思想と知恵に迫る。
古代エジプト、メソポタミアの都市から現代の巨大都市まで。
「自然は神が創り、都市は人間が造った」。
人類が都市に注ぎ込んできた思想と技術の軌跡を見直し、現代に生かせる知恵を探る。
[ 目次 ]
第1章 城壁の都市
第2章 都市施設と都市住居
第3章 格子割の都市
第4章 バロックの都市
第5章 社会改良主義の都市
第6章 近代都市計画制度の都市
第7章 メトロポリスとメガロポリス
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆ -
Posted by ブクログ
メソポタミアから近代までの都市がどのように作られていったのかを俯瞰している。大学の講義を元にしたものなので、前提となる建築や歴史に関する知識の解説はほとんど無いので少々読みづらいが、図を追っていくだけでもどのような変遷をたどっていったのかを窺い知ることができる。
古代においては生活圏の確保、あるいは宗教的な価値観を基にした都市設計がなされていたのに対し、中世以降は文化、デザイン性が求められ、さらに近代では思想がその基になっていたり、田園都市のような社会実験の側面を持ち始めるのが面白い。生存がある程度保証されたからこそ都市計画に文化や思想が求められるようになっていったのであろうということが、 -
Posted by ブクログ
教科書的、都市計画の世界史が時系列に連連と書かれている。
少しかたい、図や写真があればもう少し理解しやすかった。
P54 ルネッサンス理想都市の特徴
①空間が人間的スケールであること
②城壁に囲われることで、空間の領域、境界がはっきり決められ、人々の意識に地域性の感覚が植え付けられていること=「場の感覚(場所性)」
③都市の中心には必ず広場があって、そこで人々は交流し、心からくつろぐことができること
P191 バロックの都市デザインの特徴
①建築的閉鎖型広場(中世:建物の壁で囲まれていた)→開放型広場
→中世広場には独特の囲み感があっ感覚を生み出すモジュールが存在することが研究さ