厳密に言えば、地理学とか建築学寄りの内容なのだろうけれども・・・
西洋古代の都市計画という項目に主に注目して購入した本であったのだが、中世・近現代についても興味深いことばかりであった。また、「世界史」というと受験科目の感覚で日本史以外のイメージがあるが、ちゃんと日本の都市計画の歴史についてもしっか
...続きを読むり書かれている。全世界比較都市史概説と言ったところだろうか(いわゆる大都市を中心に扱っている)。
都市計画というものがその当時の政治・社会・思想・価値観といったものをかなり反映しているものだということを認識した。街のつくりというものからも当時の社会情勢などもわかってしまうということは歴史を研究しようとしている私にとっては面白く感じた。とはいえ、古代とは地形も街のつくりももう異なっているからなぁ・・・復元図などからそういうことするしかないのだろうか・・・
とにかく自分が住んでいる街がどんな街なのかを振り返るきっかけにもなると思われる。自分が住む街の政治方針などもそういった住環境といったものから見えたりするのでは?
結局、自分たち人間が生きる環境というものを考えることがつまりは自分たちのライフスタイルを考えることにもなっている、とそのように思わせる著作。