詩野うらのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
一度は考えたことがあるかもしれない、もし今自分以外の時間が止まってしまったら。
虚数時間の遊びはそんな状況に置かれた人物の話。
永遠に自分以外の時が止まった中でどう過ごすのか、そんな思考実験のようなお話に詩のような言葉選びが作品に色を添える。
とてもおすすめの一話です。 -
Posted by ブクログ
"猫というものは死者の顔を盗み自分の顔にする
これは生物学的には擬態のようなもので
哺乳類ならばどの種もできることだ
ただ猫はそれに長けていて 死者の肉を食わずともその顔を自分のものにできる
(おそらくこの猫は病室の近くにいたのだ)"[p.102_姉の顔の猫]
「日曜は水の町に」
「人魚川の天景」
「人間のように立つ」
「姉の顔の猫」
「現代路上神話」
「偽史山人伝」
「存在集」
Chapter1 蝶の魂
Chapter2 羽虫の瓶詰め
Chapter3 風の風体
Chapter4 猫の脱皮
Chapter5 烏の声
Chapter6 鵺の剥製
Chapte