あらすじ
ヒトの形をした動物に関する歴史の話。
水たまりの中の自分と顔を交換した人の話。
ゴミ川の中のフラスコの中の人魚の話。
現代の路上にいる神の話。
ウェブで話題のSF作品群に描き下ろしを加え、待望の単行本化。
●収録作品
『偽史山人伝』
『日曜は水の町に』
『人魚川の点景』
『人間のように立つ』
『姉の顔の猫』
『現代路上神話』
『存在集』(描き下ろし)
●詩野うら作品既刊
『有害無罪玩具』(好評発売中)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
もしかして、これ実在するんじゃないかと思ってしまうようなお話があり、読んでて不思議な感覚になる。また、論文のような形式や、漫画としてのコマの使い方が独特で読んでいて新鮮な気持ちになった。
そして何より絵柄が可愛さとグロさが混在したもので、私がとても好きなタッチだった。
匿名
世界観の作り込みがすごい
山人の話は本当に存在していたのかと錯覚してしまうくらいに凄まじい作り込み。
作者さんの知識が凄すぎる。
偽史山人伝以外にも短編が面白すぎるのでぜひ買って読んでほしい。
古めかしくもエモい感じ
作画はトーンを使わずにすべて手描きで陰影をつけている。
その描画が世界観に深みを与えているように思う。
空想の世界のようで現実みも感じる不思議な話の数々。
webサイトで貪るように読んでいたけれど、単行本として一冊でまとめて読めることがうれしい。
Posted by ブクログ
明らかに非現実的な内容であるのに、日常からそう離れていないところではこの様な世界が広がっているのではと思わされてしまう、不思議と惹きつけられる魅力があります。(或いは私がそう感じているだけなのかもしれません)
ふと過去を振り返ると、自分の同級生にも穴の空いた人がいたり地元で人魚の放流を行っていた様な気になりました。
Posted by ブクログ
余人を以って代えがたい詩野うら(チラシのウラ)氏 傑作2作目。こういう漫画、この人以外で一冊も読んだことがない。なんて美しい八百万の神の描写だろうという話もあるけれど、殆どは「こんな事考えたこともない」というものばかり。本当に凄い。
Posted by ブクログ
短編集。どれもおもしろく読めたけど、正直、後書きの文章が一番うまい。着想の面白さがすべてでページめくらす力よりかは漫画としての読み難さが勝ってもどかしく、『有害無罪玩具』に入れられなかったボツネタ集って感じも少し。
注釈の文章のぎこちなさとかありえない写植位置とか、全体的に編集の粗も目立つ。
次の単行本がどうなるか楽しみ。
Posted by ブクログ
"猫というものは死者の顔を盗み自分の顔にする
これは生物学的には擬態のようなもので
哺乳類ならばどの種もできることだ
ただ猫はそれに長けていて 死者の肉を食わずともその顔を自分のものにできる
(おそらくこの猫は病室の近くにいたのだ)"[p.102_姉の顔の猫]
「日曜は水の町に」
「人魚川の天景」
「人間のように立つ」
「姉の顔の猫」
「現代路上神話」
「偽史山人伝」
「存在集」
Chapter1 蝶の魂
Chapter2 羽虫の瓶詰め
Chapter3 風の風体
Chapter4 猫の脱皮
Chapter5 烏の声
Chapter6 鵺の剥製
Chapter7 記憶の犬
Chapter8 おぼろ通り
Chapter9 ゆめくさ
2巻目。
姉の顔の猫はホラーかと最初は思ったけど、読み終えるとなんだかほっこりするものだったなぁと思ったことを思い出した。