福田康隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
特に印象に残ったのは、営業活動を属人化させるのではなく、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスが連携しながら、組織として顧客情報や成功パターンを蓄積していく考え方です。
また、一方で、The Modelをそのまま導入すれば必ず成功するわけではなく、自社の組織や顧客特性に合わせて運用を工夫する必要があるという点も学びになりました。
今後は特に、インサイドセールス領域で書かれていた「リサイクル」の考え方を意識していきたいと思っています。具体的には、一度商談化に至らなかったリードであっても継続的にフォローし、適切なタイミングで再度アプローチすることを徹底したいです。
さらに、将来的にはフィールドセールスを目指しているため、商談化の際に得られた情報を個人だけで抱えるのではなく、組織の知見として蓄積・共有していくことの重要性も改めて感じました。顧客情報や商談履歴を組織全体で活用できる点は、Salesforceの大きな強みだと再認識しました。
今回の読書を通じて、単なる営業手法としてではなく、「組織全体で成果を最大化するための考え方」としてThe Modelを理解することができたと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者の福田康隆さんは、1972年生まれ、早稲田→日本オラクル→セールスフォース→セールスフォース日本法人で活躍。その後マルケト→アドビ→ジャパンクラウドコンサルティングの代表。
「The Model」はよく聞くし、ざっくりと理解したつもりにはなっていたのだが、ちゃんと本読んで見ようと。この本は、初版は2019年。
感想。
最高でした。
備忘録。
・長らく日本では、生産管理は細かくやるのに、営業管理はされてなかった。
・長らく日本では、営業マンはプロセスの全てをカバーしてきた。自分で商談を探し、自分で提案書を作り、自分で受注し、クレームが発生すれば自ら真っ先に足を運んで対応する。
・これを分業し、高度なリード管理と営業プロセスにする。マーケティング(webサイトや展示会、リード獲得、DM)、インサイドセールス、営業(クオリファイ、提案、交渉)、カスタマーサクセスに大別する。
・分業すると同じリズムの仕事に集中できる。目の前の顧客へと対応、新しい顧客の捜索、この二つを同時にやるのは短距離走と長距離走を交互に繰り返すようなものだ。
・分業はキャリアパスにもなる。インサイドセールス(反応営業)→インサイドセールス(ゼロからの架電)→フィールドセールス(SMB)→フィールドセールス(エンタープライズ)へと。エンタープライズ営業の即戦力を獲得するのは難しい。未経験者を採用して、この順番でキャリアステップさせていく。
・新規リードを大別すると、既に具体的に購入を検討するフェーズにあるのは全体のうち10%にすぎない。残りの25%は学生やパートナー企業などによる情報収集で購入見込みはなし。残りの65%は将来の購入可能性はあるが今すぐではない客だ。この65%を育てる(ナーチャリング)必要がある。商談に至らなかったり、失注したりした客。この65%をリサイクルする流れを作ることが肝要。なぜなら、新規のリードはいつか頭打ちになるからだ。しかも、この65%は、新規リードを獲得するようなコスト(展示会とか)をかける必要がない。
・一方で、この「ザ・モデル」を、単に「マーケティング部隊が獲得したリードを、インサイドセールス部隊が素早く架電でフォローし、商談として進められるものを営業部隊に渡す分業体制」とだけの理解に留めると、実行段階で行き詰まる。世の中はどんどん変わっている。
・一つ目は顧客の購買プロセスの変化。一昔前は、購買の主導権はサービスベンダー側にあったが、インターネットの普及や情報の氾濫により顧客側が完全に主導権を持つようになった。顧客側が情報を拾い、比較検討することが容易になった。
・だから、単にガンガン営業するのではなく、顧客の調査や検討ステージに合わせたコミュニケーションができることが重要だ。ここは、古くからOne to Oneマーケティングの概念としてあるが、暗黙知的な位置付けだった。今はそんなことない。
・もう一つのポイントは、営業効率の改善には限界があることである。ソリューション型の営業は受注率ご3割あれば優秀と評される。SFAなどを導入すると、2割だった受注率が3割程度に引き上がる程度で、これが6割とかにはならない。また、売上拡大を狙うときには、アーリーアダプターから次の新しいターゲット顧客に切り替えるので、ここで受注率が一時的に下がる。
・これらを解決するのは「今は商談には繋がらない」と判断したリードを放置せず、リサイクルすることである。これを組織的に出来るかどうかで、ビジネスの組み立てが劇的に変わる。「リード以上、商談未満」のステージにある客に、定期的なフォローを漏らさないことが大事。
・また単なる分業から、協業型にするマネジメント力も大事。CRO(チーフ・レベニュー・オフィサー)が売上極大化の責任を担い、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスを牽引するべし。
・リードをクオリファイする時に、リードスコアリングという考え方がある。スコアを絶対的に信じるのではなく、あくまで「優先的に当たるべきリードを見つけやすくする仕組み」にすぎないことは理解しておこう。確率論の話だ。
・リードを「商談フェーズに入った」と見極めるのに、長らく「BANT条件」が使われてきたが、実はソリューション型の商材では機能しないことが多い。ソリューション型の場合、そもそも予算化が簡単にされないことが多いし、だから決裁者も決まってないから、needも timeもなかなか決まらない。
・コツは、顧客のビジネス上の課題→問題点→解決策→導入効果、のステップを丁寧に進めることだ。よくあるのは顧客のビジネス上の課題から、問題点へのシフトが強引なケース。
・ソリューション型の営業の場合、自ら競合のソリューションと比較選定してあげるアプローチも有効。相殺(どちらも強み)、差別化(自社が強い)、弱点(競合が強い)をプロットし、差別化ポイントを意思決定基準に誘導するべし。これを、自社ではなく意思決定者の身になって考えるのも重要。
・商談期間を短くするのはよく知られるポイントだが、簡単なコツは面談の前にポイントを伝えておくこと。「お会いしてから伝えます」とアポを取り、面談の場で初めて説明するから、面談の場では有能な意見がもらえず「持ち帰ります」と言われてしまいフェーズアップしない、あるいは時間だけかかるケースはとても多い。
・マネジメントが見るべき商談中リストの項目。マネジメントは管理するのではなく、各案件の現場で何が起こっているのかを理解し、改善に向けたコミュニケーションをすることが必要。①受注予定日(いつまでもざっくり期末のままだと逆算して具体化されていない)、②金額、③フェーズ、④競合、⑤フェーズ滞留日数(動かせていないことがハッキリわかる)、⑥ネクストアクション(いつまでに何するかを具体的に書いてあるか)。
・マネジメントは営業一人一人の報告特性を理解して全体を把握しよう。保守的な人、アグレッシブな人、適当な人など、この性格は簡単には変わらない。全体を統制するよりも、個性を理解してマネジメントがアジャストする方がはるかに現実的だ。
・マネジメントは、ビジネススクールなどで教えられている経営理論を軽視せず、しっかりと勉強すべし。理論だけで成功するはずもないが、セオリーを知っていて判断する人と、セオリーを知らないでカンで判断する人の成功率は圧倒的に違う。
・セールスキャパシティはちゃんと考えよう。1人いくら売り上げるから、人数を倍にすれば売上も倍、にはならない。新しく採用した人が戦略になる期間、新しくリードを積み上げる期間などを考えると、倍になるには時間がかかる。 -
Posted by ブクログ
マーケティングからデマンド、FS、CSまでの流れを抑えるCROが必要。FSだけを見る営業本部長の時代ではない。
測定できなければ意味がない。
移行ルールの設定
コンサルセールスはアウトバウンド型のADR p19
顧客起点での逆引き思考
ボトルネックは部門と部門の繋ぎ目で起こる
課題訴求フェーズが最も重要 経営者との会話、プロブレムとソリューションではなくビジネスイシューを言語化する p130
この会社は何をしているのかという質問p173
もし何もしなかったとしたら?
CS領域は顧客に学ぶことが大切
200社から5000万円と2000社から500万円では同じ100億の売上でもビジネススタイルは異なる
ターゲティングの重要性
営業キャパシティの考え方ランプタイムp212
ランプタイムの縮減がセールスイネーブルメント
キャパシティとレバーの違い p219
数字から想像する力 点ではなく線、面
実行
増幅型リーダー
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Posted by ブクログ
【この本は結局何を伝えたいのか】
「営業は個人の頑張りで売上を作るのではなく、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスが一つのチームとして連携し、売上が再現される仕組みを作るべき」という本。
顧客が営業担当者に会う前に情報収集・比較検討を進めるようになった今、従来の「営業が売る」だけでは限界がある。
そこで重要になるのが「The Model」という営業プロセスの分業・可視化。
マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールスという各プロセスを分解し、それぞれに数値目標を設定することで、
「どこで顧客が止まっているのか」
「どこがボトルネックなのか」
「何を改善すれば売上が伸びるのか」
を把握できるようになる。
ただし、本当に重要なのは単なる「分業」ではなく「共業」。
各部門が自分の目標だけを追うのではなく、最終的な共通目標である「売上」に向かって、顧客情報を共有しながら一緒に成果を作ることが重要。
【各章・テーマの要点】
■1.分業から「共業」へ
顧客は営業に会う前に、Webなどで情報収集・比較検討を進めている。
そのため企業側は、顧客の検討段階に合わせて必要な情報を提供し、顧客との接点を継続的に作る必要がある。
一方、分業には「自分の担当範囲だけやればいい」という弊害もある。
例えば、マーケティングはリード数、インサイドセールスはアポ数、営業は受注数だけを追うと、部門間で利害が対立する。
だからこそ「売上」という共通目標を持ち、部門をまたいで協力することが重要。
さらに重要なのが「リサイクル」。
失注した顧客や「今は購入しない」顧客を捨てるのではなく、適切なタイミングで再び検討プロセスに戻すことで、限られたリードを有効活用できる。
■2.マーケティング
マーケティングの役割は、単に「営業に商談を渡すこと」ではない。
顧客の購買プロセス全体を理解し、その時々で必要な情報を提供して、顧客を次のステージへ進めることが重要。
そのためには顧客のステージを明確に定義し、「この条件を満たしたら次のステージ」と客観的に判断できる状態にする。
また、失注案件やインサイドセールスで止まったリードを再び育成する「リサイクル」の仕組みも重要。
各ステージにどれだけの顧客が滞留しているかを見ることで、ボトルネックを発見し、改善できる。
■3.インサイドセールス
インサイドセールスは、単純に大量の電話をかけてアポを取る仕事ではない。
限られた時間で最大の成果を出すために、「誰に、いつ、どのようにアプローチするか」を判断する仕事へ変わっている。
そこで重要なのが「リードスコアリング」。
企業規模・業種・役職などの「属性」と、Web閲覧・コンテンツ視聴などの「行動」を組み合わせ、
「自社にとって重要な顧客で、なおかつ購買意欲が高まっている顧客」
を優先的にフォローする。
また、新規リードだけではいずれ枯渇するため、「今は買わない」と判断された顧客を継続的に育成し、適切なタイミングで掘り起こすことが重要。
インサイドセールスの本当の役割は、営業にアポを大量供給することではなく、営業のキャパシティと市場の需要を調整する「調整弁」になること。
■4.The Modelを機能させるための考え方
The Modelの本質は「プロセスを分けること」ではなく、「プロセスを数値化して、全体を改善できる状態にすること」。
各ステージの件数や転換率を把握すれば、
「リードが足りない」
「商談化率が低い」
「商談は多いのに受注率が低い」
など、売上を阻害しているポイントを特定できる。
そして、各部門が自分の数字だけを見るのではなく、前後のプロセスまで理解することで、組織全体として売上を作ることができる。
【実務で使えるポイント】
①「自分の仕事」ではなく「売上までの流れ」で考える
マーケティング、インサイドセールス、営業を別々に考えず、
リード獲得→育成→商談→受注→失注→再アプローチ
という一連の流れで見る。
②各ステージの数字を可視化する
「何件あるか」だけでなく、
・次のステージへの転換率
・各ステージの滞留数
・失注数
・失注理由
・受注率
などを見る。
これによって「頑張っているのに成果が出ない原因」を感覚ではなく数字で特定できる。
③リードを捨てない
「今すぐ買わない=見込みがない」ではない。
失注理由や検討時期を記録し、顧客に合った情報を提供しながら、再び購買意欲が高まったタイミングでアプローチする。
④「量」だけでなく「優先順位」を考える
すべての顧客に同じ時間をかけるのではなく、
「自社にとって重要な顧客か」
「購買意欲が高まっているか」
を基準に優先順位をつける。
⑤部門ごとの目標が対立しないようにする
「アポ数を増やす」だけでは、営業にとって質の低い商談が増える可能性がある。
逆に営業が「確度の高い案件だけ欲しい」となると、案件供給が不足する。
そのため、部門単位の数字だけではなく「最終的な売上」を共通目標として持つ。
⑥「明日やること」を前日に決める
インサイドセールスなど、行動量が成果に直結する仕事では、当日に「今日は誰に電話しよう」と考える時間をなくす。
前日のうちに対象リードと優先順位を決め、顧客情報を確認しておくことで、限られた時間を最大限活用できる。
【まとめ】
「THE MODEL」の本質は、営業活動を「個人の能力や頑張り」から「再現性のある仕組み」へ変えること。
そのために、
「顧客の購買プロセスを理解する」
↓
「営業プロセスを分解する」
↓
「各ステージを数値化する」
↓
「ボトルネックを発見する」
↓
「マーケティング・インサイドセールス・営業が連携して改善する」
↓
「失注顧客もリサイクルして再び商談につなげる」
という仕組みを作る。
特に印象的なのは、「分業」だけでは不十分で「共業」が必要ということ。
自分の担当数字を達成することだけを考えるのではなく、「最終的に売上をどう増やすか」という視点で前後のプロセスまで理解する。
営業組織を強くするのは、個人のスーパープレイヤーではなく、誰がやっても一定の成果を出せる「仕組み」である。