蔵本貴文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近は素数への興味から、技術書の読み放題サービスのTechLibで「素数」で検索して出会ったのがこの本書である(だが自分の読む限り、本書で素数の話は特に見つからなかったが)。
親しみやすいフォントや豊富な図解からは、「難しく考えず、まずはイメージを掴んでほしい」という著者からの優しいメッセージが伝わってくるようだった。
読み進める中で、自分の中の「関数」という概念がアップデートされていくのを感じた。最近はプログラミングにおける「特定の処理をまとめたもの」としての関数のイメージが強くなっていたが、本書を通じて、関数とは本来グラフを描き、変化を可視化するものだったという基本に立ち返ることができた。逆関数、合成関数、陰関数……。さらに二次関数だけでなく、あえて踏み込んで解説されている三次・四次関数の存在に、「変化の捉え方」の奥深さを垣間見た気がする。
特に印象的だったのは、三角関数に対する視点だ。学生時代は三角形の話だと思っていたが、理工学の世界ではそれが「波」を表現するための不可欠なツールになるという。この「波」というキーワードは、本書の後半に登場するフーリエ級数やフーリエ変換へと繋がっていく。また、微分には「極限」の考え方が不可欠であること、そしてその微分が三角関数とも関わっている事を学ぶ事ができた。 -
Posted by ブクログ
自分が半導体業界にいるから読めているし、半導体製品にある程度触れてきたからこそなんとなく内容を理解できるのが実際のところ。それでも過去に漁ってきた本に比べればかなりとっかかりやすいところから書いていると思う。
半導体を理解したいなら、基本的な半導体の素材であるシリコンの化学的特性や電気的特性の説明は必須であるから、この辺は歯を食いしばって読む必要はあるかと。基礎ほど理解が難しいのだから、そこを「難しい」と非難されてもどうしようもないだろう。基礎は歯を食いしばって覚えてください、としか言えない。
半導体研究がどのような変遷を辿ってきたのか、その歴史的な展開にも触れているのが個人的には高評価。そして技術発展とともにどのようなデバイスが生まれてきて世の中に使われているのかを網羅するにはもってこいな本だった。 -
Posted by ブクログ
二乗してマイナスになる…高校時代に出会った虚数という存在は、人間の思考の可能性を示す象徴として自分の中に君臨し続けています。多くの科学が観察の説明としての論理として生まれているのに対して、虚数は人間の頭の中で生まれたものとして、まさに形而上的なるものに思えているのです。その後進んだ道にも大きく関係しているかもしれません。今は遠く離れた地点にいるのですが、でもNHKの「笑わない数学」の虚数の回の録画は視聴後も消せなかったりしています。「役に立ち、美しいはじめての虚数」…決して「はじめての」ではないのですが、「役に立ち、美しい」という言葉とピンクの表紙に惹かれて本書を手に取りました。数学者ではなくエンジニアが書いた虚数という切り口は「はじめて」でした。数学の神秘に引き込まれるというより実務家として虚数の使い方をどんどん展開していく流れが新鮮でした。「役に立ち」という部分の有効性が「美しい」のです。ひさびさにフーリエ級数、フーリエ変換、ラプラス変換に出会い、なかなか理解出来なくなっていることを確認して、「思えば遠くに来たもんだ」読書でもありました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ分母がゼロになる問題は、極限を使って回避できる。
lim x→0 は、ゼロではないので分母にxがあってもいい。
運動方程式は、位置を時間で微分して速度、2回微分して加速度、を表現したもの。
摩擦や力の時間変化も運動方程式に入れられるが、解けなくなるため、数値解析で値を出すしかできない。
マグロの漁獲量を割り当てる問題も微分方程式を応用する。
微分方程式は未来を予測するが、複雑になると計算に時間がかかる。
赤道と北極で体重が変わる。赤道は遠心力の影響を受けるので軽くなる。体重50キロだと250gくらい変わる。
関数の積の微分公式
f×gの微分=fの微分×g+f×gの微分
両辺を積分して移行すると部分積分の公式
(f×gの微分)の積分=f×g-(fの微分×g)の積分
関数を(f×gの微分)、になるようなfとgを探す。
x×sinx は、f=x、g=ーcosxと考える。
(x×sinx )の積分=(x×ーcosx)ー(ーcosx)の積分=ーx・cosx+sinx+C
合成関数の微分
f(g)の微分は、fの微分×gの微分
逆に使うと置換積分
合成関数の微分の形を探す。置換積分はひらめきと勘。
積分で体積が求められる。
断面積を表す関数を作って、積分する
曲線の長さを積分で求める。=短い線分を三平方の定理で求めてそれを積分する。 -
Posted by ブクログ
我々の生活に欠かすことのできない「半導体」
昨今ニュースで半導体不足が騒がれている
かつて日本は世界シェア50%を占めるほどの得意分野だった
しかし昨今は残念ながら世界ランキング10位に入らないどころかシェア10%を切る
でも日本も頑張るらしい!
先日、日本企業8社(トヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、キオクシア、NEC、NTT、ソフトバンク、三菱UFJ銀行)が次世代半導体の量産化を目指した新会社「ラピダス」を設立(会長は半導体装置メーカーの東京エレクトロンの方らしい)
さてどう巻き返しをはかるのだろうか…興味深い
‥‥とここまで偉そうに半導体のニュースを語ってみたが、
「半導体」とはなんぞや…という問いに的確に答えることができるのかお主は…
はい、申し訳ございません
お答えできかねます
というわけでわかっているようでよくわからない半導体についてお勉強してみようと思い
こちらの書籍を購入
むむっ、入門書かと思いきや、難しい
ベースの化学知識がないとこれは手ごわい
結局第一章しか理解できず…(なんてこと)
なのだが、第一章を読むだけでももの凄い知識になった!
そういうことだったのかぁ「半導体」!
------------以下メモ書き------------
■半導体の働きは大きく分けて2つ
①電流、電圧を制御する(スイッチ、変換、増幅)
②「考える」こと
①電力・電圧を制御(スイッチ、変換、増幅)
○スイッチ…電流を流したり止めたりする
○変換…電波の信号を電子機器の中で扱えるように電気信号に変換し、電子機器の中に情報を送信する時に電気信号を電波にすること
例)LED電球、携帯電話、テレビ
○増幅…変換の際の信号は微小のため、大きな信号に増幅すること
例)アンプ
②「考える」デジタル半導体
→AI、CPU、マイコン、プロセッサ、メモリ
■物質を電気的性質で大別すると→「導体」と「絶縁体」
・導体…金、銀、銅などの金属
・絶縁体…ガラス、ゴム、磁気
・半導体…導体と絶縁体の中間的な性質
代表はシリコン(Si)とゲルマニウム(Ge)
※ここちょっと微妙です
■半導体の特徴
①抵抗率の値が温度や微量の不純物の存在によって大きく変化する
金属は一般に温度が上がると電気伝導率が低下(抵抗率が増加)するが、半導体はその逆
温度が上がると電気伝導率が大きく増加(体効率が低下)する特質がある
〈補足〉
・金属(導体)は温度が高くなると電気抵抗が大きくなる
→熱エネルギーを受けた電子は運動エネルギーが上昇、他の自由電子とぶつかることが多くなり、電子の動きが妨げられる
・半導体、絶縁体は温度が高くなると電気抵抗が小さくなる
→物質の原子内の最外殻の電子殻をまわっている価電子に対し、温度上昇に伴う熱エネルギーが原子核との束縛を外し、
電子の移動を自由にするため、電流が流れやすくなる
②高純度の半導体結晶では、室温程度では熱エネルギーが足りないため自由電子がほとんど存在せず、絶縁体と考えて差し支えない
しかしこれらの半導体結晶にごく医療のある種の元素を不純物として添加すること(ドーピング)で電気を通しやすくすることができる
光と電気の交換ができる
■シリコンとは
・シリコンは地球上では酸素に次いで2番目に多い元素
・シリコンは酸化しやすく、2酸化ケイ素という形で砂や岩石の中に多く含まれる
・半導体材料として使えるシリコンの結晶を作るには、SiO2を炭素で高温還元して、純粋の単体思考にする
さらに不純物が含まれている単体シリコンを塩素ガスや水素ガスと反応させて不純物を取り除き、高純度のシリコン結晶にする
ちなみにシリコン生成には大量の電力が必要なため、日本は電力の比較的安価なオーストラリアやブラジル、中国などから高純度のシリコンを輸入している
■半導体の中の電子
電子デバイス…電子の流れを外部から自由に制御することによって作動する
半導体の中に適当な数の原子を存在させ、その流れを外部からうまく制御できることが必要
半導体結晶の中の電子
半導体の代表であるゲルマニウムとシリコン
元素周期表で見ると同じ仲間(14族)
14族元素の電子配置…最外殻の電子数が4個
シリコンの場合、最外殻の電子が4個、電子の軌道に入ることのできる空白の電子数も4個
隣接する4つの原子と電子を共有することによって(共有結合)閉殻構造を作ることができる
正4面体状に積み重なった巨大分子(ダイヤモンドと同じ構造をもつ)
つまり結晶内で動き回ることができる電子はない(=電気を通すことができない)
温度を上げることにより、原子同士の1部の結合が切れて、電子が飛び出し、結晶内を自由に動き回れるようになる(自由電子)
結合が極めて強い=自由電子が出来にくい
シリコンの半導体素子は125℃くらいでも正常に作動する
ちなみにさらに結合エネルギーが高いダイヤモンドは室温程度では自由電子がほとんどできず(絶縁体)
高純度の半導体結晶では、室温程度では熱エネルギーが足りないため自由電子がほとんど存在せず、絶縁体と考えて差し支えない
これらの半導体結晶にごく微量のある種の元素を不純物として添加すること(ドーピング)で電気を通しやすくすることができる
■ドーピングの仕組み
・n型半導体
高純度の半導体結晶にごく微量の15族の元素のどれかを不純物として添加する
最外殻の電子が余り、自由電子に
マイナスの電子を持っている電子がキャリアとなる
電気を通しやすくする
・p型半導体
13族の元素のどれかを不純物として添加する
電子が1個不足となり、プラスの電気の孔(ホール)がキャリアとなる
※このn型半導体とp型半導体をうまく組み合わせることで半導体デバイスを作ることができる
■ダイヤモンドは半導体か
シリコンと同じ14族、原子間の結合が強固、絶縁体
強固な結晶のため、欠陥を与えずにドーピングするのは難しい
しかしながら優れた特性を持つ
・バンドキャップが大きい→高温、高電圧に耐えうる
・絶縁破壊電圧がシリコンの約30倍→高電圧で使える
・熱伝導率がシリコンの約13倍→放熱性が高い
究極の半導体となる可能性もあるが実用化には難しい
ふむふむ、なるほど
シリコンそのものが半導体ではなく、14族の特性を活かし、ドーピングすることで半導体として機能するようだ
n型半導体とp型半導体を接合させて電気を流したり、止めたりするのだな(ジャンクションだ)
こんな程度でも私にとっては実に有意義な内容だ
そしてダイヤモンド
美しいだけではなく、限りない可能性を秘めた物質であることが改めてわかった
ああ、いつか第二章以降を理解できる日が来るのだろうか
来ると信じて、我が家の本棚、積読本コーナーへ