高島宗一郎のレビュー一覧
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36歳で福岡市長に就任した、元九州朝日放送アナウンサーの髙島宗一郎市長の闘争記。冒頭の既得権益の対抗勢力や与野党議員の牽制など魑魅魍魎の世界に対する奮闘が興味深い。そうしたなかで着実に成果を挙げ、いまや政令指定都市5位(それまではずっと神戸市が5位)の人口を誇り、人口や税収増加率も全国トップ。名実ともに一流市長である髙島氏の、「行政」ではなく「経営」という視点での市政運営と意思決定、情報発信に関する氏の想いに触れることができる。
現役市長ゆえに仕方がないのかもしれないが内容としては問題と成果と包括的なプロセスいうやや選挙演説チックで、読者としてはもう少し改革の苦労話や裏話、どうやって実現して -
Posted by ブクログ
日本で1番元気な街として認知されつつある福岡市
の首長として、約10年間福岡の行政や街づくり
を引っ張ってきた高島市長の思いが綴られた本。
文章は読みやすく、高島市長の主張もシンプルで、
「データ」と「感染症」の切り口から福岡式の
まちづくりに取り組んでいきたい高嶋市長の考えも
垣間見えるとともに、ここまでの体制を整えてきた
苦労もうかがえる。
本書のタイトル「日本を最速で変える方法」とは、
地方自治体が持つ最大の強みである「現場」を武器に、
地方から国を変えるイノベーションを起こすことで、
新しい技術やサービスを作るビジネスパーソンにも
持っておいて欲しい政治的なアプローチについても
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Posted by ブクログ
現在、最も元気がある、勢いがあるといわれる自治体、現職の福岡市長による一冊。
コロナ禍から感じた日本の課題を自治体の長として分析し、日本を変えるためには、基礎自治体、特に政令指定都市の変革を求めています。
特に、福岡市は、スマートシティやDXの取り組み、積極的なスタートアップ支援などで定評があります。現場を持ち一定の都市規模がある政令指定都市だからこそできるものだと主張しています。
その他にも政治家をどのように活用するかといった話も紹介しており、理想だけでなく、ちょっと現実的なことも触れているのも現職ならではといったところでしょうか。
一方で、タイトルである「最速で変える」といえるほど具体的な -
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チャンスをつかみ想いを伝える
■概要
・チャンスは一度きり、常に準備を
将来政治家になりたいと思いつつ、キャスターとして大活躍だった高島市長。そこにやってきたチャンスに対してどう考えたか、さらにチャンスが来るまでどんな準備をしていたか、がよく分かる。
・住民や関係者への伝え方
情報発信は目的や状況に応じて、タイミング、内容、チャネルを最適化。特に有事の時に平時と同じことをしていると痛い目に遭う。東日本大震災、熊本地震、博多の陥没などの有事に直面した際の対応と意図。
■感想
ちょっときれいごとに聞こえることもあるけれど、勇気をもらえる内容でした。若さとか環境を言い訳にせず、常にチャンスにむ -
Posted by ブクログ
アナウンサーから現役市長になった方の著書。地方自治法にある、最少の経費で最大の効果を挙げなければならない、とあるように、不必要な予算や時間の使い方は避け、govtechを推進したり、議論のプロセス等をSNSで発信し災害時などにも活用したりと、様々な改革を進めている。オーガナイザー、コーディネーター、街の編集、近年さまざまな言葉で語られるそう言った職業は、本来的には税金、つまり公共として行政が担当していくべきことのように思え、こう言った在り方が広がっていくのが望ましいのだろう。ただ一方で、新自由主義的な、自己責任感的な議論とすり替わることは避けなければならないだろう