クリスチャン・マスビアウのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
きっかけは多くのところで、特に佐生邦武氏に紹介されていたから。
非常に良書。
(難しくてついていけない部分があったのは眼をつぶるとして)
センスメイキングは、これからの時代重要になってくると思う。
考えずに、直感で、でも間違えずにするということ。
つまりは職人技のようなこと。
そこには定量的客観的データの取り扱いと、定性的人道的データの取り扱いとが重要ということ。
分かる。
だってそれ、仕事でやっていることだから。
ヒトは感情の生き物だ。
そして、ヒトの未来をつくるのはヒトである。
となれば、未来は「最適解」ではなくて感情の着地点へと運ばれる。
この本からも非常に強く感じるが
こ -
Posted by ブクログ
ネタバレこのところ人文科学を見直す流れをよく見聞きするので気になり読んでみた。
確かに1990年代以降、我々も身近にITを感じるようになり、自然科学万能感を感じている。イノベーションはシリコンバレーから生まれ、その土壌には自然科学がある。データが全てを物語り、すべての問題はITで解決できる。そんなイメージを持っている。
でも著者によるとそんなものは幻想で、本当に大切なものを見出すには自然科学の力だけでは不十分だという。そこで役に立つのがセンスメイキングという手法で、そのために人文科学が役に立つという話。
自分には小学生の子どもがいるため、こどもの将来を考えると昨今話題のSTEMをやるべきかなと思 -
Posted by ブクログ
近年、技術が著しく進歩し、何もかもが技術にとってかわられるようになってきました。業務の最適化や、顧客の購入履歴データの分析など、様々な分野で技術が活用されています。しかし、購入履歴のデータだけで、ある特定の人の感情や行動を見極めることは、今の現状では難しいです。ここでいう技術は自然科学に関する技術です。
そこで、大事になってくるのは、哲学や歴史学などの人文科学です。技術が進歩していったので、人文科学の評価が年々薄れてきています。
なせ人文科学が大切なのか、それは数値だけでは測れないものがあるからです。例えば、市場の流れの雰囲気や、長年の経験から得た勘などです。農業やワインなどを作る際に様々なデ -
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観察力に伸び代があると思っていたので読んだ
注意力・集中力とは、スポットライト的な一つのことに対するものと、フラッドライト型のその場の雰囲気や言葉などの奥にある背景などに対するものがあり、後者にもっと力を入れるべきと説いている。その場に没入するような自我から降りた観察が、新たな発見をもたらし、世界の見え方が変わる。
世界が複雑に不確実になり、ネットであらゆる情報が氾濫する中で、ことの本質を掴むには重要な習慣・力なのかもしれない。別のデザイン系の本で同じようなことを読んだので自分には刺さったが、具体的な事例の紹介が多いのと最終的なの主張の抽象度が高いので、?となるかも -
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Posted by ブクログ
ビッグデータ、デザイン・シンキングなど、受けるエリアだけどただそれに飛びつくだけの時代に一言物申す書と言った感じ。この本の日本発売は2018年11月なのでその数年前からビッグデータとAIはブームになっていてマネーボールは映画になってヒットするほどだった所に、追い討ちをかけるように時代はSTEM、稼げるのは理系で、人文系の学問って無駄じゃね?との意見が世界的に広まりつつある中、いやいや、人文学の方がより人間らしい生き方を味わうのに良いだろ?って言ってるようだ。
著者は、クリスチャン・マスビアウ氏、あまり聞いたことのないラストネームだが、ロンドン出身の方なのかな、ロンドン大学卒業という経歴。
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Posted by ブクログ
今後の社会で受け入れられる商品やサービス、行動様式をどのように考えたら良いかのヒントになるかと思い購読。もちろん、データの重要性や数字を一目見るだけで様々なことが理解できることは便利だし重要なんだけど、データ・数字・テクノロジーの向こう側・奥底にある「何か」を掴み取ることはもっと重要な気がする。それは「感情」「文化」「センス」なんだろう。「謎に出くわした時、過去の体験や検索でさっさと答えを出すのではなく、柔軟に向き合う姿勢を保てるかどうか」「意味をめぐる一見地味な観察こそが重要」「アルゴリズムには様々な可能性があるが、それ自体関心を持つという行為はできない。対象に関心を寄せ気遣いをするために人