鈴木翔のレビュー一覧

  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカーストのことは大変興味深い。誰でもどこかのグループには位置している。スクールでなくても、2人以上人がいれば極端でなくてもなんとなくカーストは作られる。自分は小学校高学年から中学まで場面緘黙を発症して、この本の表現だと「どのグループにも入らない最下層」を経験しているため、かえって冷静に観察できるようになった気がする。

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    2019年11月17日
  • 教室内(スクール)カースト

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    現高校生の者です。少し、自分の経験と照らし合わせながらスクールカーストについて書いてみたいと思います。
    僕は、中学生の時どちらかといえば下位層でした。成績は良かったので、完全なる最下位層になることはありませんでしたが、劣等感というのは感じていました。スポーツも得意で無かったですし。

    そんな僕に、中2の時転機が訪れます。下位層を仕切ってるような奴が僕に悪口を浴びせてくるので、僕はそいつと関わらないようにしました。どうやったかというと、中位層の人たちと仲良くなるようにしたのです。前述のように、僕は「どちらかというと下位層」であり、もともと中位層にも友達が何人かいたため、その人たちと良く話すように

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    2016年03月05日
  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカーストという、ネットスラング発祥の極めて捉えにくい事象に対して、社会学的観点で真っ向から立ち向かった前衛的な本。院の博士論文(修士?)の大幅加筆らしいけど、文章全体の青臭さと、大学のお偉いオッサン方にはない研究分野に対する情熱が感じられてそこが良かった。面白い。

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    2014年12月26日
  • 教室内(スクール)カースト

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    「スクールカースト」と呼ばれる、同学年の児童生徒の間で共有されている「地位の差」について、インタビューとアンケートで実態を明らかにしている。
    あとがきの謝辞を読むと、著者が東京大学大学院教育学研究科に提出した修論がベースになっていると分かるが、本編を読んでいても論文っぽさをあちこちに感じる。インタビューは必要箇所を書き起こした上で、その回答の意味するところを一字一句誤りなく引用しながら解説していく辺りとか、すごく論文っぽい。でもそのおかげで、理解はスムーズに進む。とても分かりやすい。

    スクールカーストにまつわる発見がいくつかあった。

    「『スクールカースト』で下位に置かれている生徒が、『クラ

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    2023年07月26日
  • 教室内(スクール)カースト

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    教室内(スクール)カースト (光文社新書) 新書 – 2012/12/14

    同年齢の学校内のクラスという中でも対等な関係というものはない
    2016年6月3日

    鈴木翔 による 著作
    1984年秋田県生まれ。
    群馬大学教育学部卒業。
    東京大学大学院教育学研究科博士課程に進学。
    現在 web で見ると秋田大学で助教をしているようだ
    本書は鈴木氏の学術論文を一般向けにわかるように改めて加筆再構成した本である

    率直に言って学生、大学院生などの一部の人間しか読めないようなものよりも広く世の中一般に訴えかけるべき内容の学術論文も数多くあると思われる。
    本書はそのうちの一つであると思える。

    結局同世代

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    2023年06月13日
  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカーストの存在が、大学生の具体的な発話記録からうかがえる。子どもだけでなく、教務室でも同じ状況はある。
    暴力系のいじめ、コミュニケーション操作系のいじめ

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    2019年01月13日
  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカーストの実態を一冊の本にまとめたのは評価されるべきで、内容も示唆に富んでいます。
    中学・高校での人間関係はサバイバルだと感じますし、僕らの時とは質が違っています。カースト序列を変更する手立ては(今のところ)無くて、カーストそのものを廃する方法も分かっていない……。人間関係を考えれば、仲の良い人同士で集まってグループが出来上がるのは当たり前の事なのですが、カーストの『見えない力』によって自分の序列に合った人としか接する事が出来ないのは問題だと思います。
    カースト上位はクラス運営の実権を握っているが円滑に進めなければならないという暗黙のプレッシャーがあって大変だし、カースト下位は上位者に

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    2017年02月22日
  • 教室内(スクール)カースト

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    〈メモ〉
    生徒と教師はほぼ同じように教室内カーストを観察しているがその解釈を異にしている。すなわち、生徒はそれを固着化した「権力」関係と捉えるが、教師は生徒それぞれの「能力」の問題へと帰着させる。教師は「能力」ヒエラルキーを学級運営に利用するが、生徒はそれを、教師による「権力」へのおもねりと受け取る。

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    2016年12月24日
  • 教室内(スクール)カースト

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    本田由紀さんによる追加考察

    ①「スクールカースト」のような集団間の上下関係が最も顕在化するのが教室内であるならば、その教室の構造にこそメスを入れる必要があるのではないか。

    ②「スクールカースト」が顕在化するのが教室内であるとしても、自分(たち)の押しの強さや有利な立場をよいことに、他者に敬意を払わず押しつぶすようなふるまいは、日本社会のいたるところに見られるのであり、そのようなより広い社会的な素地をももっと踏み込んで問う必要があるのではないか。

    この2つのことについては、私自身も本書を読み進めていく中で感じていたことと同じだったので、私自身も教員としての経験を伊達に積んできたわけではない

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    2015年12月17日
  • 教室内(スクール)カースト

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    本屋さんで目についたタイトル。学校内で暗黙の了解内で形成されるランク付け。この”上がれない”・”落ちたくない”と言うパワーバランスの苦い経験はよくわかる。本来なら無い方が幸せだと思うが、人間の個性から考えると仕方がないとも思う。ただ、このインタビューに答えていた先生がこのカーストに肯定的な意見を語っているのが意外。まあ、先生も仕事を上手く回さないといけないサラリーマンと言う事か。

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    2015年11月19日
  • 教室内(スクール)カースト

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    「いじめ」という問題ではなく、「スクールカースト」という現象として教育の現場を探求していく一冊。
    感情論になりがちなテーマに対し、アンケートやインタビューを用いた定量、定性の両角度から考察を行っている点は評価できる。(後半の教師陣の意見は極端すぎるとおもうが笑)

    そもそも群れを作る動物は狼であれサルであれ自然に優劣をつける習性がある。生物学的にそのほうが集団での意思決定が容易だからだ。(サルで言う餌の配分、クラスでの文化祭の出し物など)このことを踏まえると、この本では「各人を尊重するような道徳教育を~」のような理想論ではなく、きちんと「環境を変える」や「感情をコントロールする」などの現実的で

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    2015年02月03日
  • 教室内(スクール)カースト

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    分析は大雑把な印象ですが、今まで光の十分に当たってこなかった現象に光を当てたという意味で意義深いです。学校が好きなスクールカースト上位層が教師となり、これが再生産されている側面もあるかもしれないので、年代比較は重要だと思いました。

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    2014年10月02日
  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカースト…つまり、学校生活を送る上で教室内に必ずと言って良いほど存在する児童生徒たちの序列、ランク分け。本書はアンケートや教員・大学生へのインタビューなどを用いてスクールカーストについて少々粗くはありますが、考察されていきます。インタビューなんかは口調もそのままに記されていますので、その方のランク以外のものも自ずと見えてきて非常に興味深かったです。当たり前のことかもしれませんが、「私」は一人しかいないので、小中高の時間に「私」という一通りのあり方で身を置くことが出来ません。結局他の学校や他のランク、他の見方や経験は、他人から話を聞いたりこうやって本を読むことでしか知ることが出来ないのだ

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    2014年11月08日
  • 教室内(スクール)カースト

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    読んでいて胸糞が悪くなる部分と「なるほど、あの頃感じたモヤモヤはこれか」と納得した部分がある。
    自分が高校生だった2000年代前半に比べたらきっと、もっとカーストは酷くなっているのか、ではそこからどうすればいいのかと考えてみたり。教師がどう思っているのかも書かれており、興味深かった。

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    2024年01月27日
  • 教室内(スクール)カースト

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    文章は平易で語り口も優しいが、内容はずっしり。だが最後まで読み終わって、書き方の工夫にやっと気がついた。このタイトルだもの、当事者である児童生徒が手に取る可能性も大いに有り得る。
    ちなみに、使われているインタビュー調査はなかなか生々しくエグい。思うところのある人は覚悟して読んだほうがいいかもしれない。

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    2023年06月12日
  • 教室内(スクール)カースト

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    書いたけど保存せずにF5押しちゃってもう書く気おきない…
    元生徒数人と教師数人にインタビューしてるけど全員スクールカーストの存在に肯定的で教師もガッツリ贔屓している内容だった。
    読んでいて自分が経験したような事がいくつもあったので、辛い思いしたのは自分だけだと気を落とさないように前向きに捉えたい。
    生まれに差はあるし、いじめは勿論過度ないじりを許すことはできないが、カースト上位の人間も努力していて自分もがんばろうと思えた。

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    2023年02月05日
  • 教室内(スクール)カースト

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    学校の中でスクールカーストがどのように構成されているのか、それが生徒にどのような性格を与えているのかがよくわかった。

    スクールカーストの高い生徒は「自分の意見を押し通す」事が出来る。自分の意見を出すのを遠慮する生徒ほど損をし、学校の先生にまで嫌われる。なんだかこの世のシステムの不合理性を感じます。

    全体的に登場人物の発言に違和感を感じるシーンは多いんだけど、特に小林先生がしれっとクズ発言してて笑った。

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    2023年01月29日
  • 教室内(スクール)カースト

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    sc
    堅くなくて読みやすい。専門的なものを欲している人には向いていない。
    教師の話はなんかなぁって思った。

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    2020年12月15日
  • 教室内(スクール)カースト

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    スクールカーストは生徒・教師の両面から異なるメカニズムで維持されている。いまや市民権を得ている「スクールカースト」という言葉ですが、この本が出版された2012年12月時点では、言葉じたいはあったものの、社会学・教育学の対象にはなっていませんでした。なので、スクールカースト研究の先駆けみたいな本。本書は筆者の修士論文を再編集したものというから驚きです。

    この本では、生徒(中学2年生)へのアンケート調査と大学生10人、現役教師4人へのインタビュー調査をもとにスクールカーストについて論じられています。スクールカーストとは、クラスのなかのグループにランク付けがされ、下位のグループは上位のグループに逆

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    2021年10月23日
  • 教室内(スクール)カースト

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    ネタバレ

    む??? むむむ???
    衝撃。
    まじでこんなこと起こってるの??

    私が鈍感に生きてきすぎた?!
    いやいや。
    このレベルで展開それていれば、さすがに誰でも気づくよね。
    こんなんありえへんゎ...。

    しかも、大学生になって、思いだしながら語っているインタビュイーが、悪気ナッシングでこの価値観を語っているのも衝撃以外の何物でもなく。
    いじめじゃないですよー、とか明るく言うけど、第三者が聞くと、もはやいじめにしか見えない内容も...
    うーん。
    全国てどれくらい、こんな状況なんすかね...。

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    2020年04月24日