大下英津子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「絶滅を防ぐことは良いこと」と思っていた自分の考え方を広げてくれた一冊。
インパクトでいえば今年読んだ本の中では一番かもしれない。
まずタイトルにやられた。なんてキャッチーなタイトル。
本書に出てくるのは絶滅「できない」というよりは「させてもらえない」動物たちだなと思った。
仮に動物たちと意志を通わせることができたとして、人間が行っている取り組みに対して、何を感じているのかと思いを馳せた。
人類が地球環境に与えている影響の大きさを知ることができた。
しかし、それすらも地球にとっては些細なことなのかもしれないなとも思った。
そもそも人類が生態系に干渉すること自体がおこがましいのでは?とすら思った -
Posted by ブクログ
絶滅という局面に立つ生物たちを取り上げ、それに対する人間の行動を取り上げ、同時に保全というものや種、自然というものに対する思想を取り上げた本である。色んな事例や考え、行動に触れるたび、今まで自分があっさりと蚊帳の外で考えていた「生物や自然には価値があるから守らなければならない」という思想がいかに浅はかなものであったかを痛感させられ、深く考えるきっかけになる。この本をあまり良くないという口コミもあったが、個人的には非常に満足し、とても考えさせられ、勉強になった。ただ悲劇的なことばかり書いていると思ったら大間違いで、これは思想のための本であった。「絶滅するのは悪いこと」とそれこそ純粋に信じていて、
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Posted by ブクログ
この本を読むまで、「絶滅」から動物・植物を救い出すことは、漠然と良いものと考えてきましたが、どうも単純な話ではないようです。
「動物を絶滅から防ぐことは本当に正しいこと?」
この本の著者も、そんな疑問から始まったそうです。
本に出てくる、カエルを守るための厳重な警備、種の保存のためのサンプルの冷凍保存、DNA組み換え技術…。
多くの実例は、さまざまなことを教えてくれます。
もちろん、絶滅危惧種を救い出すプロジェクトを今も懸命にされている方を、否定するつもりはありません。
むしろ、漠然と正しいと思い込み、ろくに知りもしなかった、その世界を覗こうともしなかったことを反省。
絶滅危惧種 -
Posted by ブクログ
人間による種の保存という行為について、生態系の維持に必要なものなのか、人間の独善的な行為なのかという2つの見方ができると知った。絶滅危惧からの復活という目的で、絶滅の恐れのある種を動物園や研究施設で管理することは、人間から見れば未来に繋がる大切な工程のひとつであると思われるし、管理される側の動物は自由に活動できない状況になってしまう。
日本の事例では、兵庫県のコウノトリや佐渡島のトキが挙げられる。中国から個体を輸入し人工授精後に自然界に放流した結果、現在でも一定数が生息し、絶命危惧度が緩和された。確かに日本の原風景の再現には貢献できたかもしれないが、トキらが絶滅した後、その土地で新たに形成され -
購入済み
面白かった
絶滅と進化と脱絶滅。
身も蓋もない言い方をすれば、
この世に絶対的な善悪は存在しない
ということになってしまい
身動きが取れなくなってしまう。
それでも一応の答えをだして
先に進むしかないのです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「絶滅できない」というタイトルに興味を覚えて読んでみた。
自分がこうした問題の存在について初めて考えたのは、鮭の人工孵化のニュースだったと思う。
遡上してくる鮭を捕まえて捌き卵を取り出し、人の手で受精させて卵を育て、稚魚を川に放流する。
卵を産みに帰ってきた鮭をわざわざ捕獲するのが幼心に疑問だった。
確かにある意味で尊厳死の問題にも似ている。
人が手を加えた時点でそれは『自然』では無いのではないか。
『自然』についての考え方は、多分日本人はまた少し異なるだろうと思う。
世界は人類の為に創造されたという感覚が無いし、
八百万の神という考えがあるだけに自然=神という感覚の方が強いだろう。
人が -
Posted by ブクログ
種を存続させることは正義と今まで疑いなく信じていましたが、この本を読んで少し考えが変わった。
保護し、人間の手で生かしていてもそれは本当にその種の存続と言えるのか。ぎくりとする問いを投げかけられた。
保護された動物達のその後。
とめどなく広がる人間のテリトリー。
正しいこと、がわからなくなった。
保護は人間の自己満足?
でもやらないよりやった方が良い。
でも根本的な解決にはならない。
いろんな思考がぐるぐる。
共存できる道はないのか。
もう遅いのか。
関連書も読みたくなります。
文章は論文的?な文章で読み進めるペースはかなり遅くなってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ身内のラインで流れてきたので、読んでみた!
第4章のクジラの話が面白かった。
遺伝的多様性がない状態で、存続している種があるなんて知らなかった。このまま絶滅してしまうのだろうか?
多産な1334号セミクジラは、何が違うのだろうか?詳細な遺伝子解析の情報が欲しかった。
第1章 帰る箱舟(アーク)の行方
「飼育下繁殖」された生き物は自然に帰れるのか?
第2章 保護区で「キメラ」を追いかけて
異種交配で遺伝子を「強化」された生きものは元と同じか?
第3章 たった30年で進化した「砂漠の魚」
「保護」したつもりで絶滅に追いやっているとしたら?
第4章 1334号という名のクジラの謎
「気候変動」はど -
Posted by ブクログ
Science of resurrection. for exsample, the Kihansi spray toad(frog) in onlyed Tanzania, Africa, the Florida panther across the puma, the White sands pupfish chage or revolution 30 years in only USA, the North atlantic right whale..., the Hawaiian crow...., the Northern white rhinoceros..., the Passe