グレアム・グリーンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イギリス情報部で、極秘事項がソ連に漏洩した。二重スパイは一体誰か? 上層部が特定を進める中、主人公カッスルは・・・。
グレアム・グリーンの『二十一の短編』に収録されていた「廃物破壊者たち」は、通学中の電車内で読んで、「駅を乗り過ごしてもいい!」と初めて思った短編だった(結局ちゃんと降りてしまったのだけれど・・・)。
しかし、この「廃物~」以降の短編は読んでもよく頭に入らず、一冊読み終えた感想は「一番最初のだけめちゃくちゃ凄かったのにな」だった。
というわけで、グリーンの本が自分に合うのか合わないのか、いまいちよくわからないまま、この本を手に取ったところ、これもちょっと違ったらしい。
確かに、抑制の効いた静かな語り口に含まれる哀しみの感情は、押し付けがましいものがかけらもなくて素晴らしい。しかし、登場人物たちの関係や状況などが、はっきりと明言されず、あわいを揺らいで濃ゆくなったり薄くなったりするので、私には少々掴みづらく、読みにくかった(それがこの小説のよさでもあるのだろうけど・・・)。
もう一度「廃物破壊者たち」を読んだときのような読書がしたいとは思うのだが、これからまだグリーンを読んでみるべきか否か、この小説が合わないようだったので、またわからなくなってしまった。うーん。