富永朋信のレビュー一覧

  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    富永朋信氏とダン・アリエリー氏の対談本。と言っても2人とも知らない方でしたが、めちゃくちゃ面白かったです。私たちの持っている不合理性について行動経済学者の視点でアリエリー氏が語ると言うのが大きな流れです。

    不合理性と言うのは、例えば死後の自分の名声を気にしてしまうとか、ゴールした時の達成感を味わいたくて苦しいマラソンに挑戦するとか・・・確かに合理的に考えればそんなこと必要ないことを私たちは好きなんです。こう言った話をしているんですが、全ての話にクリティカルな答えが出てくるわけではないけれども、考え方を追っていくと、すごく勉強になります。

    最後の方には企業の業績とアンケート結果の関連も出ていましたが、「悪意のないミスを褒めること」と「公正な給与制度」の2つが業績と関連するクリティカルポイントとのことでした。悪意のないミスを褒めると言うのは、挑戦することを褒めることに繋がるので、長期的には会社の業績を上げる。また、公正な給与制度は給料が高いことよりも重要で、業績に直結するなどは頭に入れておきたいと思いました。

    「影響力の武器」を読んでから、行動経済学は好きになりましたが、この本では業績だけでなく、幸せという非常に捉えづらい項目を含んでいて、とても面白かったです。

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    2025年12月16日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    過去10年の変化は感じるのに、この先10年はあまり変わらないと感じる人が多いらしい。
    この矛盾は面白い。

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    2021年06月13日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    ポジショニング、ターゲティング、インサイト等のマーケティングの基本を具体例を交えてわかりやすく解説。おそらく、かなり深い部分にまで突っ込んで書かれているはずが、実践の場がないのでリアルに腹落ちしなかった印象。再度読み返してみたい本の一つ。「モノを買う仕組みを言語化する」というタイトルもなかなか秀逸。

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    2026年06月27日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    ・ポジショニングとは、「良いから」というときの「良さ」を設計するための技術。それは競合、PoP、PoDを決めて、実践していくことである
    ・PoP (Point of Parity) : 競合と同じ土俵に立つための条件。スーパーの場合、店舗外周に生鮮がある、セルフピック、集中会計、チェーンオペレーション、価格が安い
     PoD(Point of Difference):競合に勝つための差別性。必ずA5の肉が品揃えされている、透明性の高いトレーサビリティ
    ・人がモノを買う理由には、1)馴染みがあるから買う、2)良いから買う、3)好きだから買う、の3種類がある。
    ・競合は直感的に決めてはならない。ブランドの利用理由をベースにユースケースを網羅し、そのすべてについてポジショニングを設定し、ブランド戦略と照らし合わせたうえでプライオリティを決めるべし。
    ・「人」の解像度ではなく、それよりも一段詳細なレベルである、その心にある「意図」を単位とした解像度でターゲティングをすべき。「人より意図」
    ・多面体×基盤のモデル
    ・インパクトとは「びっくり」→「納得」
    ・リポジションは、あるブランドについて新しいユースケース(利用理由とタイミング)を提示し、その利用目的において想定競合に優越する形で想起順位を上げる

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    2026年03月14日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    難しい言葉はいっさい使わず、ぐうの音も出ない。
    マーケティングの基本は広い世の中でどこにポジションを取り(他者との違い)、ターゲットを定め、仕掛けていくということ。ただ、そこにはどうあるべき、どうふるまうべきという理念、行動指針が現場の隅々まで行き渡り、”行動に移せる”ことが最も大事。
    BtoC向けの事例多めとなっていますが、BtoBでも参考になります。

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    2025年11月22日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    STP、ブランディング、インサイト、マーケティングコミュニケーション、MVVとパーパスについての著者の考え方が書いてある本。
    全体的に読みやすく、特にターゲティングに関しては普段仕事で考えていたことを言語化してくれて気持ちよかった。私の業界でもターゲティングは意図でしている(もちろんこれが正解でない場合もあるのだろうが)。
    マーケティングコミュニケーションについても参考になる。

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    2025年10月14日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    西友やドミノピザなどで経験豊富な著者が、マーケティング、ブランディングについてわかりやすく説く。既存の理論に加えて著者ならでは視点を加えていたり、実際に西友などで実施された事例も豊富になり、わかりやすい。流行りのエントリーポイントなどについても言及があり、著者の経験を裏付ける構成になっている。最後のパートでスタバのCEOの森井さんとの対談もあり、いろいろ気づかされることも多かった。

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    2025年10月09日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    【自由決定範囲の広さが幸福を生む】
    すべてのタスクをいちいち定義してしまうと、あいさつもしなくなり、善意の行為もなくなってしまう。

    確かにそういう気がします。
    あの人がしている行動は何か間違っているなと気づいても、それをアドバイスすることが無駄な作業になってしまい、わざわざ声をかけない状況が生まれてしまいます。

    ― 高モチベーション ―
    発展し幸福感がある状態はモチベーションが高く保たれている状況である。

    官僚主義ですべてにルールを設けて、やることを逐一指示されると人のモチベーションは上がりません。自分で決めることができる自由範囲がないのでモチベーションは上がらないのです。

    さらに、自分で決定したことがことごとく拒否されると、当然モチベーションは上がりませんし、やる気を失います。

    自分で決定できる範囲が広ければ、結果的に失敗に終わっても自分自身で決めたことによる失敗のためモチベーションは失われません。失敗を糧にして再度挑戦します。

    認める側としては、その選択は恐らく失敗に終わるであろうことがわかっていても、生死にかかわる大失敗でなければ、否定してはいけません。自由な選択を与えることの方が、長い目で見れば失敗をするより大きな成長を見込めるのです。

    ― 人を信用しない管理主義 ―
    家で仕事をしている(在宅勤務)ことを信用しないために、渋滞(出勤ラッシュ)で人の時間を奪っている。

    渋滞、混雑は人の時間を奪う悪人です。渋滞、混雑は少し時間をずらすことができれば、こんな幸福なことはありません。同じ時間に出勤する必要はないのです。
    行楽地、宿、お店も同様です。

    道路が渋滞すると単純に時間をロスします。行楽地も混雑するとゆっくり見て回ることもできません。宿も閑散期の3倍の料金がかかりますし、宿の従業員も忙しくて手が回らないのでサービスも悪くなります。
    お店もお客様が多くなると必然的に対応が荒くなってしまいます。お店側も仕事が平準化できれば、臨時で人を雇うなど余計な動きをしなくてすみます。
    つまり、渋滞、混雑は何もいいことがありません。

    今や全員が同じ時間に動く必要性は薄れてきていると感じます。昼間動く人、夜に動く人、平日に動く人、休日に働く人、人それぞれでいいと思います。

    ― フリーランスのすすめ ―
    フリーランスになれば、管理主義からの脱却、仕事をする時間の自由、休みの自由、意思決定の自由が見込めます。こうなればモチベーションも上がります。

    みなさんフリーランスになりましょう!!

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    2020年10月29日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    単なるインタビュー本ではない。読めば行動経済学の様々な示唆が得られる。
    最大のオチが、ダン・アリエリー自身が離婚している点。
    思わず「おいっ!」っとツッコんでしまった。
    だけど、よくよく考えてみればそれも非常に人間らしいなと思う。だって頭ではこうした方がいいとわかっていてもそうできないのが人間だから。
    行動経済学があるのは、人間が非合理的な生き物だからであってダン・アリエリーだって例外ではないはずで。
    まさに自身のベストセラー著書『予想通りに不合理』を体現していて、やっぱ人間って面白いと思う。
    多くの人が読むような本ではないと思うが、人間心理に興味がある人は是非読んでみてほしい一冊。

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    2020年09月16日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    対談形式で話が進む。一人称で語る形式よりも、分かりやすいかもしれない。消費生活、人間関係、職場など、いろいろな示唆が得られた。

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    2020年05月31日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

    購入済み

    生活に活かせる知見が豊富

    プライベート、ビジネスともに活用できる人間の行動に関する知見にあふれている。インセンティブやモチベーションに関しては特に興味深く、子供の親としてや部下の上司として考えさせられることも多かった。各質問に対して行動経済学の観点でコメントがされるという構造になっていて、つまみ読みには適した形式でまとめられている。翻訳やまとめ方に違和感はないが、個人的には著者の通常の本で実験のエピソードと実験結果に対する解釈とコメントがされる形のほうが好み。

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    2020年05月06日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    ネタバレ

    「幸せ」をつかむ戦略

    行動経済学のダン・アリエリー氏にマーケッターの富永氏がインタビューしたものを富永氏がまとめたもの。
    幸せには生理的・刹那的幸せと、苦労した後にのみ味わうことができる幸せの2種類があり、本書は後者に関してのことが多くの事例を挙げながら語られています。
    でも夏に涼しい部屋でのむビールの幸せも結構大切だと竹蔵は思います。
    村上春樹氏のいう「小確幸」。
    小確幸の連続と耐えに耐えた後の大きな幸福感はどちらが良いのか?
    まあ、幸せはストレスと一緒でその人の中にしかないので、その価値をどう考えるかによっていろいろな幸せがあって良い。
    もちろん不幸もいろいろあって良い。
    唯一してほしくないのは、勝手に幸せだとか不幸だとか決めつけられることくらいかな?

    竹蔵

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    2026年09月07日
  • 人がモノを買うしくみを言語化する “知ったかマーケター”からの脱却

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    ちょっとわかりにくい部分もありますが、論理的に書いてあります。
    最後のスタバ社長と著作さんの対談、よかった!

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    2026年01月14日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    この本のここがオススメ

    「企業を本当に前進させるのは、社員が会社とつながっていると感じ、余計に頑張ろうとすること」「やる気について面白いところは、全員が得をすることです」

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    2024年06月04日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    夫婦喧嘩の理由
    髪の毛が気いらないことは慣れる。行動については無視続けてはいられない。だからだんだん鬱陶しくなる。
    ソーシャルメディアではみんなが自分より幸せだと考えるバイアスがある。
    セックスには関係を修復する何かがある。

    幸せのタイプ1=睡眠欲食欲性欲など根源的な欲求。
    幸せのタイプ2=他者と関係を築くことによる幸せ、達成による幸せ。

    渋滞税には問題がある。別の選択肢がなければ単なる増税になるだけ。インセンティブにはならない。逆累進性があある。通勤が自由な人はトップが多い。

    夫の小遣い制は、オートノミーに欠けるので夫の幸福性には問題がある。

    贈り物をもらうと、インセンティブが上がる。
    従業員にお小遣いを渡すより、誰かにプレゼントを渡すためのお金をあげるほうが効果が高い。誰かの長所や感謝を述べる、ということでもよい。思いがけない働きかけがモチベーションを上げる。
    官僚主義はモチベーションの敵である。官僚主義は、あなたのことを信用しない、という意志表示。

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    2021年09月04日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    ネタバレ

    物事の良いこと悪いことは背景に溶け込んでいく。慣れる。
    人の行動は無視続けてはいられない。慣れない。

    悪い均衡は安定している。
    滑りやすい下り坂はあるが、上りやすい上り坂はない。

    ソーシャルメディアでは全ての人が自分より幸せだと考えるバイアスがある。偽りの世界観。

    得が増大する幸せより、やりがいのある幸せ。
     達成可能な目標
     ゴールまでの道筋
     主体的に動く力

    私たちの意味 差異と共通性
    意味を強めると価値も高くなる

    結果に対してだけ見返りを求める弊害=
    信頼の欠如
    官僚主義は悪い結果の確率を下げるが、善意も奪う。
    「渋滞税」には別の選択肢、プラスの見返りが必要。

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    2021年08月09日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    予想通り不合理、のダン・アリエリーにインタビューした本。行動経済学の第一人者が贈る人生訓だった。

    そういうものとして読めばそこそこに参考になる。

    行動経済学の本ではない。

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    2021年06月29日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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    幸せをつかむためのポイントをインタビュー形式でまとめた本。
    有益な内容、共感出来る内容はかなりあったが、皆さんがコメントしている様に、インタビューイの大学教授自身がプライベートで失敗している時点で、説得力に欠け、集中力が途絶えた。

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    2020年04月14日
  • 「幸せ」をつかむ戦略

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     行動経済学の大家であっても、50歳過ぎて離婚するという事実にびっくり。

    …心理学者のポール・ブルームは、意味がいかに物体にくっつくかについて素晴らしい実験を行っています。
     ブルームはこう言いました。「俳優のジョージ・クルーニーが一度着たスウェットシャツがあったと想像してみてほしい。あなたならいくら払いますか」と。ジョージ・クルーニーが好きな人は、そのシャツにかなり高い値段を払ってもいいと考えます。次にこう言った。「このスウェットシャツを洗ったら、いくら払いますか」。すると値段は下がるけれど、まだ何か残る。私たちは普段、「象徴的な消費」について考えませんが、象徴的な消費は至るところにあります。そして、象徴的な消費はものの価値を高める。あなたが好きな人から贈り物をもらい、その人がなぜこれが大事かを説明したカードが入っていたとしたら、どうでしょうか。たとえそれが、歯磨き粉のような平凡なギフトだったとしても、その贈り物の消費は象徴的な消費になります。
     まず、歯磨き粉の入った箱が玄関先に届く。あなたはこの歯磨き粉からどれほどの喜びを得られますか。一方、「私はこの歯磨きが大好きで、いつも使っているものです。あなたにも同じものを使ってほしかったので、どうぞ」と書かれたカードを受け取る。この2つは、大きく異なる体験です。常に最も意味のある体験を求めることはできないけれど、時として、私たちは生活の機能的な側面ばかりにこだわり、感情的な意味合いを軽んじてしまうのではないかと思います。

    …何が違うかというと、家とパートナーの違いというよりは、一切動かないために背景に溶け込んでいくものと、注意を引くために私たち私たちが適応できないものとの違いだと思います。

    結婚に関する分析があります。かつて結婚というものは、「一緒になって、寒さを逃れよう」という話でした。生活は厳しく、働かねばならなかった。だから「一緒になろう、2人が一緒になったら、生活がラクになる。経済的な工場のように、もっとうまく働けるようになる」と。そういう時代がありました。
    次に、人々が「愛情」を求める別の時代がありました。そして今では、人は「自己実現」を求めます。パートナーに対し、一緒に働き、愛することができるだけでなく、自分を向上させてくれることを求める。恋愛関係から、かなり多くのことを求めているんです。
    もちろん、それが実現すればとても素晴らしい。ただし、実現する確率はとても低い。うまくいくことを願いながら、その過程で多くの犠牲が出るんです。良いアドバイスがあるとすれば、「自分の期待値を下げなさい。」それが一つ。さらにもう一つ、カップルが常に一緒にいることによって、互いを激怒させる可能性があることが多々あることを理解することも重要です。

    …ジョン・リンチの研究があります。その研究では、カップルが一緒になるとき、誰がお金の管理をするかを片方が決めることが分かりました。必ずではないけれど、男性がお金の管理をする。すると、その人はお金を管理するのがどんどん得意になり、もう片方はそれがどんどん不得手になっていくんです。

    大事なのは、自分たちが変わることを認識する必要があるということ。そして、一緒に変わる必要がある。もしカップルが別々に変わっていくと、本当にひどい事態になるからです。それから、短期的にはとても心をそそられる専門特化は、2人をただ別々の軌道に乗せてしまうために、長期的には悲惨な結果になりかねないことを理解する必要があります。

    …ここで参加者は、無作為に編成された集団でも、それがひとまとまりのチームだと定義されると結束すること、そして、同じく無作為に編成された別の集団を敵とみなしてしまうことを思い知らされました。人間は組織の壁や国境を境に良くも悪くも「私たち」の感覚を抱くのです。
    幸せを希求するために、人間のその性質を理解し、常に自覚しながら行動し、無用な対立を避け、必要な結束を高めるのがリーダーのみならず、すべての人が持つべき態度なのではないでしょうか。

    2006年から2018年までのデータで、企業約800社を対象に従業員の処遇の80項目を調べたデータベースです。ここで基本的にやろうとしたことは従業員の処遇方法の中で、企業が株式市場で最も成功するようにする要素は何かを見つけることでした。
    …
    従業員がどう処遇されていると感じるか、ということです。例えば、「給料」はそれほど重要でないことが分かりました。給料を増やしても、企業の業績は向上しません。一方、「給料の公正さ」はとても重要でした。
    …
    …本当に重要なことは、オートノミーと関係していることでした。「この会社では、悪意のないうっかりミスが評価されると感じるか」という問いへの回答が、最も重要なカギの一つだと思います。…
    悪意のないミスが評価されると言うとき、これは会社が「結果」よりも「意図」を大事にすることを意味しています。

    …人が結び付いていると感じ、信頼されていると感じ、自主性を感じ、会社を大事に思うということ。活躍する手段があるということ。こうしたことが、重要なことになります。
    また、「重要でないことが何か」を知ることも重要です。例えば、私たちの研究では、医療保険のような「福利厚生」はあまり重要ではないことが分かりました。「オフィスの家具の質」もあまり重要でないことが分かりました。本当の問題、企業を本当に前進させるのは、社員が会社とつながっていると感じ、余計に頑張ろうとすることです。自動装置のような人がいて、ただ言われたことだけをしていたら、その人には非常に限られた価値しかない。一方で、会社のミッションに本当に興奮している人がいる。欲しい人材はその人です。これはただ契約で手に入るものではない。その人との互恵関係から得られるものです。会社の成功と自分の成功が同じものだということを心から受け入れることから得られるものです。
    …
    モチベーションと報酬は異なります。人にやる気を与えられないという意味ではありません。それはできます。

    実際、HRはR&D部門の機能と似ていると思うんです。何が理想的でないかを継続的に探し、問題を正そうとする。ただ、大半の企業では、HRは新しいことを模索し、見いだそうとする権限を持っていません。けれど、本当はそうしなければなりません。私が望んでいることは、組織の役割を変えること、そして人間のやる気についてもっと深い理解を得ることです。私たちが知識経済へ移行するにしたがって、個人の裁量に任されることが増えていくということを、もっと深く理解する必要があると思います。

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    2020年04月11日