中島隆博のレビュー一覧

  • 荘子の哲学
    17
    老荘の再検討
    20
    チャン「思弁的・観想的な問題系」
    「言語と論証的な理性の相対性に関する、荘子の哲学的考察」をし、のちに残るものを「自然」に提示する

    42
    胡蝶の夢
    寝ているときに魂が交わり、目覚めると形がはたらく
    神が形から遊離し神と神が接する=夢や旅
    形と神は合離するもの
    46


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  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて
    中世Ⅰ

    古代で3つの枢軸であった3つの文化がついにユーラシア大陸の両端に達するのが中世である

    冒頭に世界哲学史として、中世の特徴を俯瞰する
    ①民族の大規模な移動と侵入が世界を動かした時代(旅人の時代といっている)
    ②古典を形成するのではなく、古典を継承し、それに対する註解を蓄積する時代。
    ③思想...続きを読む
  • 全体主義の克服
    科学は倫理・道徳を推し進めない、哲学を実践する意味はそこにあるという。

    なんでも広告やら資本主義に組み込まれる社会。その中で、民主主義は自壊していくという。
    なんでもSNSやインターネットに公開することで、ある・ないの二元的に自身の行動を捉えられる(公開していないものはないものとされる。)し、Go...続きを読む
  • 中国哲学史 諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで
    孔子、老子、孟子、荀子、荘子、韓非子、朱熹、王陽明、胡適、仏教やキリスト教といった外来思想、その他中国の哲学の歴史。中国の哲学が哲学としての普遍性を持ちうるのか、それともあくまで中国の思想としてのローカルなものなのかといった議論も。
  • 世界哲学史7 ──近代II 自由と歴史的発展
    啓蒙の時代を経て発展した「理性と自由」の対立構造が、19世紀に向けてどのように展開されていったかを論じている。
    「自由」の種類、新世界で生まれたプラグマティズム、スピリチュアリスムに焦点。
    功利主義も。
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論
    17〜18世紀を主な舞台に、「啓蒙」にまつわる思想を展開している。「理性」と「感情」の問題は通奏低音で、現代にも続く議論の背景が丁寧にまとめられている。

    カントの批判哲学を扱った章は特にわかりやすかった。

    終盤、中国、日本に目を向け、「儒学」「朱子学」を起点に感情論を展開した点は、読者の思想につ...続きを読む
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    哲学=西欧哲学という常識を塗り替え、アジアやアフリカなどを含めた世界哲学の体系化を試みるという壮大な理念を掲げたシリーズである。
    一巻ではメソポタミア文明からヘレニズム時代を扱う。メソポタミア文明を哲学史に組み入れること自体がすでに世界哲学への第一歩であり、その内容も大変興味深かった。
    一点気になっ...続きを読む
  • 世界哲学史4 ──中世II 個人の覚醒
    第四巻は13世紀を舞台とした思想群が紹介されている。歴史の流れとして12世紀は成長の時代(騎士道精神、大恋愛)、13世紀は西洋中世の最盛である。本書の目的は哲学の流れはそこに呼応しているのか解明するところにある。際して、都市の発達、商業の成長、教育と大学の発達、托鉢修道会の成功などが論じられ、日本に...続きを読む
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
    第一巻目がとても面白かったので、楽しみにして読んだ。結果、第二巻もとても面白く読めた。

    第二巻目は古代から古代末までの世界の哲学を取り上げている。今から2000年も前の世界だ。特に、ギリシアの哲学者やその世界観、アウグスティヌスの自由意志、内的超越の話は印象に残っている。仏教や中国哲学、ペルシア哲...続きを読む
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
    キリスト教や仏教、マニ教やゾロアスター教などの宗教も取り上げられる。各地様々な思想が入り乱れる様子を見て取ることができる。
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    ヨーロッパ中心の哲学史を、全世界の多面的な視点から捉えなおすことを試みた8巻シリーズの第1巻。それぞれの章末には関連する参考資料の紹介もあり、興味を深められそう。特に、ソクラテスの「不知の自覚」にまつわる記述には深く頷ける。
  • 全体主義の克服
    内容がとにかく難しい
    最初に触れる本としてはキツい
    でも分からないからこそ考えるきっかけになるし、思考させることを心がけて作られているのかもしれない
    完全に理解するには程遠いが、次に読んだ時に印象が変わりそうな本
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    哲学初心者には少し難しいが西洋哲学一辺倒ではなくアジアや他地域にも目をむけているのが興味深いので続けて読んでみたい。
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
    ちくま新書の世界哲学史シリーズ第2巻。古代哲学の後半を扱う本書では、キリスト教、仏教、儒教等、後に世界宗教へと発展していく各宗教の展開が扱われる。新書だからと侮るなかれ。いずれの論考も高度な内容で、読みこなすのはなかなかに骨が折れる。でもそれだけに知的刺激をビリビリと受けることができる。

    本書を読...続きを読む
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    志は素晴らしいが、その割に章ごとの方向性が違ってしまっている。勉強にはなるが、編集もうちょっと頑張ってほしかった。
  • 全体主義の克服
    2人の著者が現代社会の問題について、新たな全体主義の脅威への対応という視点から対談されています。まず、全体主義とは何なのか、それが現代にどのような形で存在しているのかについて明らかにされています。また、過去の例を採り、それらは全体主義にどう相対したのかを振り返る形を採られています。著者のガブリエルさ...続きを読む
  • 世界哲学史4 ──中世II 個人の覚醒
    世界各地の思想や宗教で、同じような対立や弁証法的な関係が散発して存在している。この一点だけでも、「世界哲学史」を学ぶ価値がある。ちくま新書という専門レベルが大事だ。
  • 全体主義の克服
    イントロ二篇がつまらなかったので投げ捨てようとしたが、最後まで読んでみた。
    とっちらかった雑談を、無理やりまとめた感のある本。
    それだけに、他人の悪口の部分があけっぴろげて面白い。
    ハイデガーだけでなく、ハーバーマスへのディスり方はなかなか鋭い。
    しかし、王弼の「老子道徳経注」にまでマルクス・ガブリ...続きを読む
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて
    初めて知ることが多い。しかし、それらの知識が私の既存の知識に的確に布置されていっていることも感じながらの読書であった。博識は力である。井の中の蛙となって、自らの世界だけが一番と思ってはいけない。特に思想・哲学では。
  • 全体主義の克服
    TwitterやYoutubeで何気なく発言することが当たり前のようにパブリックコメントとして扱われて炎上する現象が頻発していることも、本書の対談が問題としている現象の一部なんだろうなぁと思いながら読み進めました。無底って概念、もっと知って自分になじませていきたいな。