山口正洋のレビュー一覧
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ネタバレマスコミが報道しない経済の裏話。
消費税増税しても財政再建できない。うすうす気づいている人多いのでは。
安倍政権発足して1年と経たない2013年7月の上梓だが、ここで懸念されたことがいま現実となりつつある。円高によって輸出の大企業は潤うが、中小企業や個人に恩恵はない。そもそも日本で輸出売上で利益を得る企業はわずか。景気回復は内需次第なのに、消費税増税で景気を冷え込ませてどうする。
自分の時間とお金をつかって投資も金融商品も買ったことがない経済学者が経済を語って経済を駄目にしているには大いに同意。学者の言い分は、経営者や市井の商人の感覚からずれている。
すべての論に賛成できないが、一読の価値はある。軽い感じで書かれているが、指摘は鋭い。 -
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金融ブロガー「ぐっちー」さんの著書の第三弾。
今回は、池上彰さん、榊原英資さん、押切もえさんとの対談付き。
押切もえさんは会話が成り立つかなと思いましたが、新聞の電子版を購読したりとなかなかどうして、自分を磨くしっかりした人だと感心しました。
日本の輸出依存度はGDPの20%であり、円高悪玉論は80%の内需型企業を挫くものである。タイや韓国は、通貨安とGDPの20,30%の政府債務で破たんし、GDPの債務比率は国家の財政破たんに結びつかないなど。
基本的には、AERAに掲載中の記事と大差はありませんが、再度読み直すことが出来て良かったです。話していることは本当に分かりやすいです。
やはり、メディアを直接信用する事は危険ですね。常識は疑えと言うことでしょうか。 -
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2019年9月にぐっちーさんが無くなる直前まで続けていたアエラの連載を、死後に編集担当の方がその時時を振り返りつつ纏めた本。
アエラは読んでいないが、彼がメルマガで書いていたことと内容の方向性はほとんど変わらない。
そのメルマガも、突然訃報とともに休刊のお知らせが来て驚いたが、
どうやらその編集の方ですら病気のことは知らされていなかったようで、
周りが驚き慌てた様子など、臨場感も含めて伝わってくる。
ぐっちーさんはもういない。
だから、コロナもBLMも語ってくれはしないわけで。
今年に入ってから、アメリカ発のニュースを見聞きするたびに、
ぐっちーさんだったらどう斬ってくれるだろう、と思ってしまう自分もある。
彼は徹底してリベラルなのだが、
岩手県紫波町でのプロジェクトやカープ愛を見ても分かる通り、
実はグローバリストではない。
というより、本当のグローバリストはローカルの強みを理解してこそ、
というような矜持も見え隠れした。
世相を斬る切れ味は鋭いのだが、提案する施策については疑問の残るものがあったりするのはご愛嬌。
「納税額をレジで照合して低所得者だけ軽減税率を適用しろ」といっても、
本人の所得レベルが買い物をする先にバレるというのはどうなのか・・・とか、
地方創生会議での議論を引き合いに
「大学進学を契機に東京に進学をすることの多い高校生を地域の担い手として育成するというのは違うのではないか」というのも、
多分ぐっちーさんは優秀な若者が東京の大学に進学するのを妨げられる図を想定しているのだろうと思うが、
その会議の議論というのは多分、
奨学金という名の借金を背負ってFラン大に進学した挙げ句、
都会の派遣社員やフリーターで人生をすり減らすような若者の悪循環を問題視しているのではなかろうか。
などなど、時折突っ込みたくなることが出てくるのは、
ある意味、パワフルな中小企業経営者にありがちなアレな感じなのかもしれず。
深い喪失感とともに本を読み終える。 -
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ぐっちーさんこと山口さん、やまげんさんこと山崎さん、かんべえさんこと吉崎さんの三者による日本や世界の経済について討論した本。
景気の波が新興国から先進国に再び流れると言う話は本当であれば嬉しいと思いますが、消費増税で冷や水を浴びせられた日本を考えると日本だけは例外かなと思ってしまいますが、無駄に凄いと思っていた日本のハイテク技術がその場合、脚光をあびることになると言っていたのは面白い。
シェールガスがアメリカにエネルギー革命をもたらすと言う話は以前から聴いていたので、珍しくはないです。中国の労働人工の減少の話もしかりです。ただ、好調と思われた東南アジアにも、政治的な面や国民性のこともあり決して順調とも言えないと言う話は興味深い。フライジャルファイブと言う通貨の言葉は初めて知りました。
経済や投資は長い目で見ないと、素人は駄目だと良くわかりました。 -
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ぐっちーさん、こと山口正洋さんの3冊目の著作。ぐっちーさんの本を最初に読んだのは、カミさんのお父さんから借りたからだった。偶然読んだんだけど、それから気になる人になった。2冊目、3冊目は自分で購入。しかも、最近はメルマガも購読している。
話しが逸れるが、今後は有料メルマガというビジネスモデルは大きく成長すると思う。ぐっちーさんのメルマガは840円/月。週1回月曜日に配信。なんだかお得感があるし、このくらいだったら払ってもいいかな、なんて思うけど、1年間に直すと10,080円/人・年。仮に1000人の定期購読者がいたら、1千万円の売り上げになる。当然、元手も掛かっているだろうが、それは、ぐっちーさんの仕事そのものであり、その情報をメルマガを通して発信しているのだから、ほぼ、売り上げ=収入になるだろう。ちなみに、ホリエモンのメルマガも840円/月(このあたりは業界の標準見たいのがあるのだろうか・・・)。読者は15,000人というから、これだけで1.5億円の売り上げ。やはり、お金儲けに精通している人は、こういうビジネスモデルを上手に作り上げるんだなと思う。
さて、本題に戻って、ぐっちーさんの『日本経済 ここだけの話』。
ボクがぐっちーさんが気になるのは、巷で流れているニュースや記事の違和感を取り上げ、「おかしい!」といってくれるところだ。
もちろん、それだけでぐっちーさんを信用していたら、ぐっちーさん自身が実は悪意を持つひとだったら、結局、だまされるだけだ。
たとえば、ぐっちーさんは、たまたまかもしれないが岩手県紫波町の町おこしプロジェクトに携わっている。そんなぐっちーさんの考える地方債生とは何かといえば、「地方再生=お金儲け」。「えっ!」と思ったりするし、実際、こういうことを言うと、まじめに地方再生に携わっている人ほど拒絶反応を示すらしい。彼らはたいてい、「地方文化が大切だ」、「伝統を守るんだ」と反論するらしいが、金を稼がずにどうやって地方再生をするのだとぐっちーさんは言う。人口減少と高齢化が進む中、単純に補助金=他人の稼いだ金をあてにして再生しようという発想を持っているかぎり、持続可能性がなくなることは自明であり、自分たちの金は自分たちで稼ぐという、ごくごく当たり前のところからスタートすることが大切だと断言する。う~ん、ごもっとも。
あとは、日経新聞をはじめとするメディア批判も手厳しい。そういう意味では、池上彰さんとの対談は面白い。池上さんのメディア出身者としての意見は、陰謀論などはない。メディアにいる人たちは、そこまでの見識をもってやっている訳ではない。たとえば、アベノミクスといったり書いたりしたら大きく取り上げられる。だから、単純にそれを取り上げるのだということ。だから、「メディアは手のひらを返したように」といわれると、池上さんはどこか片腹痛いと感じるらしい。そこまでのことは何も考えていないのだから。。。
次の箇所も、ぐっちーさんの基本的な部分をあらわしていると思って興味深い。ボク自身も、この部分は共感。
現代経済学が抱えている最大の矛盾。それは、GDPを維持し成長させれば、個人所得や個人消費、そして企業業績も必ずよくなるという究極・最強の天動説。ベン・バーナンキも、ポール・クルーグマンもこの矛盾を認めていて、いろいろな講演で話しをしているらしい。
ぐっちーさん(そして、ボクもそう思うけど)がいうのは、経済成長の目標とはGDPの拡大ではなく、「明日への希望」そのものだと。だから、それに必要な政策は、おのずと明らかになるはずだと。
一方で、大企業の時代的使命はすでに終わっており、大規模生産の代名詞である自動車にいたるまで、個人のニーズを満たすブティック的なメーカーの必要性に迫られている。こういう現象が消費の現場でおき始めているのが先進国の実情で、均質に大量消費するマーケットは中国や東南アジアなど新興国にしかない。ヒントは新幹線の車内販売の売り子さん、東京ドームのビールの売り子さん、そういうところに大きなヒントが隠れている。なるほどと思う。 -
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ネタバレぐっちーさんこと山口正洋さんの2冊目の著作。
基本的には本人のブログの再構成。2011年頃から今年にかけてのトピックを項目ごとに仕分けし、まとめたもの。書籍の形になっていると読みやすいが、文中「先週」だの「前回」だのと書かれていても、それが何を示しているのかが不明だった点が不満といえば不満か。
書かれている内容は「投資家が考える日本経済」であり、必ずしも生活者視点ではない。TPPについても、企業が儲かるかどうかといった視点に重きが置かれ、関税でいえば輸入農産物にそれほど高い関税がかけられているわけではないことと輸出側でも有利になる可能性があることが指摘されているが、例えば公共事業の参入問題であるとか新聞などで報じられないその他の項目についてはこの書籍でも華麗にスルーされており、自動車対農業の構図よりはマシとはいえ、問題を矮小化している感は否めなかった。
アベノミクスについても多少触れられているが、円高容認論者のぐっちーさんはそれによって業務の海外移転が進み、日本の産業が空洞化していっている事実については一言も触れていないなど、バランスを欠いているようにも思える。
とはいえ、自分の知らない視点や投資家としての考え方など、勉強になるところも多々あり、ぐっちーさんの人柄なのか、冗談を交えながらの文章も軽快で読みやすい。難しい話をさらっとわかりやすく伝えてくれており、好感が持てる。 -
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経済評論家の「ぐっちー」さんの二冊目の著書。AERAのビジネスセミナーや自身のメルマガでの話題を中心にまとめた本。
前作と比べて、若干物足りなさを感じたのは、筆者のコラムをAERAで購読しているからかもしれません。
アメリカがシェールガス革命により復活して、その恩恵を最も受けるのが日本である。日本経済新聞などが円安が是であると考えるのは、その大手広告主である自動車業界が背後にいるためだが、GDPの20%に満たない製造業のみにメリットがある。景気の指標はダウ平均や日経平均ではなく、国債の金利であるなどなど。
比較的、日本経済に対してはオプティミスト的な発言が多いですが、EUや中国の今後の経済見通しについては厳しい。
統計などの数値を読み、新聞などの論調に惑わされることなく、真実を見極める目を養う必要を感じました。
数式的には、「M(通貨供給量)×V(流通速度)=P(物価水準)×T(取引量)=GDP」の説明が納得しました。 -
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うーん、正直言って参考になる点と反論したくなる点がある。
まず円高奨励円安反対。それで豊かになるということで、古今東西通貨を毀損して発展した国はない、ということだが、
現在の通貨と近代以前の通貨では変質した部分も多いと思う。
戦後、通貨価値を毀損して発展した国といえば
1.戦後1ドル360〜250円と通貨安になった日本。
2.ドル高に苦しみプラザ合意でドル高を抑えたアメリカ。
3.アジア通貨危機で実質デフォルトしてしまった韓国。
4.マルク高に景気は沈み、ヨーロッパ新通貨ユーロで劇的に通貨安を遂げたドイツ。
と、つまり戦後世界の主要国の多くの部分であり(ついでにいえば日本没落の原因を分析した中国共青団エリートのレポートでは、その原因はプラザ合意による円高進行とハッキリ分析してあったな……)、むしろ通貨安が(ドルレート指標では下がっても)景気に高影響なのはいくつもの事例で証明されている。
アベノミクスについては増税以前は確かに経済は上向いており、それは否定出来ないだろう。
増税後の景気停滞は確かにそうで、それまでの上向いてきた状況をチャラにしてしまった。しかしこれもアベノミクス批判というよりは、むしろ安倍−菅ラインは増税に批判的だったわけで、むしろ長期間に渡って形成された官僚の力が勝ったということだ。
また、著者が製造業に変わるこれからの産業として観光業を挙げているが、これについても円安は有利に働くのは言うまでもないだろう。
円高が豊かになるとは金融関係者がよく唱え、民主党時代には円高が国益と藤井財務大臣が唱えて大不景気と電機産業の崩壊をもたらした実例もあり、ドルのような基軸通貨でもなくまたスイスやシンガポールのような小国ではない日本の実情には合わないのは振り返っても明らかだ。
しかし、著者は経験豊かで有能なビジネスマンであり、著者が手掛けた岩手紫波町の再生を始めとする具体論や農業ほかの規制批判などは大変参考になる。
またほとんどの「地方再生」責任を問わず、失敗を認めず、補助金は垂れ流す=不良債権の積み増しに終わっている現状を変えるには補助金に頼るのではなく、自ら利益化するシステムを創っていくことにあるという。これはビジネス経験のない官僚には無理であり、事実失敗例の山を築いている(しかし、失敗とは認めないまま霧消する)。
これらの構造改革にアベノミクスがあまり手をつけていないのは確かだが、改革するには長期にわたる利権や権力が縱橫につながっており、変えていくのは容易ではない。この問題の本質は長い間巣食った官僚統治に求められるべき話だが、それをアベノミクス批判だけに集中するのは違うと思う。これは朝日新聞の「アエラ」への連載というの関係しているのでは?とも思う。同じ著者の「ニッポン経済最強論」とはかなりニュアンスが違うとういうか「ニッポン」への向き方は異なっている。
とはいえ、本当の地方創生については、官僚の手を離れ、著者や冨山和彦氏のようなビジネスも地方事業も手掛けた方が責任者となって実行できるブレーンを組織化してしっかり現場を動かす、ということをどっかで思い切りやることが必要だと思う。 -
Posted by ブクログ
AERAコラムを基にした一冊。反省と地方再生、ふるさと納税に対するコメントは実体感のある解説だと思う。メモ。
(1)少子化による人口減少はあっても、高齢化の場合はむしろ消費人口は増えている。‥家計の貯蓄高が3千万円を超える世帯の30%が世帯主65%以上。
(2)地域活性化、特に公共事業において集客数のみを見て人が集まった、活気が戻った等というのは成功の指標ではない。儲けているのか、来た人がどれだけお金を払ってくれるか、それがすべて。
(3)その日を夢見て町民共々頑張ろうという気持ちが地方再生では大事。
(4)消えるのは地方そのものではなく地方自治体。
(5)自分たちの地方の伝統、県民性にあったスペシャルなものをいかに開発していくか。それこそが競争力の根源。
(6)ふるさと納税は一部の地方産品を全て税金で買い取る公共事業‥地方産品の競争力は毀損されるばかりなのです。