青い日記帳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
失われたアートの謎、となっているけれど、謎解きではなくきちんとした史実でとてもおもしろい。
失われた作品、その軌跡。人の手によって壊された作品、その悲劇。そして、人の手によって奪還されたり修復された作品の数々。
現在ある作品たちが明日もあさっても同じ姿で観られる訳ではないことを、あらためて実感した。だからこそ、どんな小さな展覧会でも観たいものはチャンスがあるうちに観ておこう、と思った。
わたしの現在の心残りは、かつてベルギーを訪れた際にゲントの祭壇画を観に行かなかったこと。あの作品にも、収奪、奪還という歴史があったのか。大好きな作品をいつか、この目で観られることを願います。 -
Posted by ブクログ
この本では、美術のカテゴリ(和・洋、クラシック・近現代、絵画・工芸品)ごとに代表的な、しかも国内の美術館に収蔵されていて鑑賞のハードルが比較的低いものを紹介してくれています。
美術館に行って、「これはちょっと意味がよくわからない」「こういうのは好きじゃないな」「自分でも書けそう」なんていう第一印象をもつことは、まぁあります。それはそれで否定されるものではないけど、こういうところを観るともっと豊かな世界が広がっていますよ、というのが本書のメッセージです。
キャプションをよく読もう、っていうアドバイスに関しては、「あ、見てもいいんだ」という安心がありました。
だって、文章ばっかり読んで、肝心の鑑賞が疎かになったり、作品から無言のメッセージを受け取れなくなるんじゃないか(もともとそれほど受け取れてはいないけど)とか、そういう心配がありましたので。ところが、まずは第一印象でいいんだけど、作家のエピソードや作品のバックグラウンドを知ることで、第一印象と違った感想がもてるようになるというのです。うん、確かにそうですよね。その上で、第一印象と比較をしてみればいいんだなあ、と。もっと前からそうしていればよかった。
ディテールをみたり全体像をみたり、つまり近づいたり遠くから眺めたり、というのも楽しみ方の一つで、筆致(タッチ)や「抜け感」も注目ポイントだといいます。
いわゆる現代アートをみたときに、「意味不明だ」と感じてしまうのは、自分の感性が貧弱だからなんじゃないか、という後ろめたさがありました。
だから、(特に現代アートは)単に観るものではなく、「考えるもの」「解釈するもの」だ、そしてそれは「格闘だ」というのには救われる思いがしました。(芸術をその域に押し上げたのは、デュシャンだそうです)
さて、私は本書と同時に、若林恵さんの『さよなら未来』(岩波書店)を読んでいたのですが、その中で、
“写真に限らずアートというものが同時代の最もアクチュアルな批評であるという認識は、どうして日本では一向に広まらないのだろう。(略)「アートはビジネスマンの教養である」(略)とほほ。アートってそういうことじゃないと思うんだけどなあ”
という箇所があって、こと現代においてはまさにそうなのかもしれないな、と思いました。
でも必ずしもそうとは限りませんけどね。アートが批評のためだけに存在しているわけじゃないから。だって、美しいと思ったものを自分の内面で濾して、より美しいものに昇華して表現しよう、っていう芸術的志向だってあるはずだし、そのときには批評なんて狙いはどこにもないと思うので。
とにかく、この本で私にとっての一番の収穫は「分からないこと」が肯定されたような気がしたことです。
分からないことは調べればいいし、その情報を頼りに考えればいいのです。第一印象でなにもかも感じ取れる必要はないし、芸術家もそんなことを望んでるわけじゃないかもしれないのだから。 -
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ネタバレ<目次>
はじめに
≪西洋美術を観る≫
第1章 聞いたこともない画家の作品を鑑賞する時は
~グエルチーノ「ゴリアテの首を持つダヴィデ」
第2章 フェルメールは何がすごいのか?
~フェルメール「聖プラクセディス」
第3章 作品の世界に溺れて観てみよう!
~モネ「睡蓮」
第4章 なぜセザンヌは「近代絵画の父」なのか?
~セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー=ノワール」
第5章 使う場面を想像しながら観る
~ガレ「蜻蛉文脚付杯」
第6章 これが名画?はい、そうです!
~ピカソ「花売り」
第7章 美術鑑賞は格闘技だ!
~デュシャン「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」
≪日本美術を観る≫
第8章 水墨画を味わうために
~雪舟「秋冬山水図(冬図)」
第9章 教科書に出ている狩野派の味わい方
~狩野永徳「檜図屏風」
第10章 デザインを語るなら観るべし
~尾形光琳「燕子花図屏風」
第11章 「なぜその作品を作ったか」を観る
~伊藤若冲「動植綵絵」
第12章 観られない作品ほど観たい
~「曜変天目」(静嘉堂文庫美術館蔵)」
第13章 今、話題の超絶技巧に驚く!
~並河靖之「藤花菊唐草文飾壺」
第14章 女性ならではの美の表現とは?
~上村松園「新蛍」
第15章 同時代のアーティストを応援しよう
~池永康晟「糖菓子店の娘・愛美」
<内容>
アマチュアの美術鑑賞家(そんな分類はあるか?)の「青い日記帳」さんの美術鑑賞のガイドブック。ポイントは「プロ」ではないということ。あくまでも趣味で美術館巡りをし、さまざまな作品を観てきた人なので、プロのようなテクニックやその画家、作家のプロフィールなどを濃く語るのではなく(と言っても、相当に勉強されている方ですが…)、その語り口が優しく、ポイントを絞って教えてくれる本です。私は西洋美術はあまり興味がないのですが、日本美術に関する章で、天目茶碗の章や上村松園などについては、もう少し観てみたいな、と感じました。 -
Posted by ブクログ
美術館は好きだけど、西洋絵画って特に取っ付きにくくてイマイチ…
いつもなんとなく眺めるだけになっちゃってたので、勉強のために一読
これは美術のことがなんも分かんない2人が講師から1週間レクチャーしてもらうという漫画です
めっちゃ同じ目線で「そこからかい!」という質問をしてくれる生徒のおふたりが好き!
解説にでてくる絵画もちゃんとカラーで載せてくれているので、自分でも鑑賞しながらレクチャーを受ける気分が味わえます
歴史画を鑑賞する時に注目すべき目印や、謎すぎる現代美術の見方など興味深かった
ましてや常設展はいつもほぼスルーしてたことを反省
国立西洋美術館は中には入ったことなかったけど、知識が薄れないうちに行ってみようかな -
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様々な画家を題材に、美術作品の見方を教えてくれる本です。
この本は他の美術本とは違います。
大体の美術本は専門家の方が書かれています。
しかし、この本を書いた方は美術の専門家ではありません。そのため痒い所に手が届くような内容になっています。喩えが秀逸で、ユーモアのセンスもあるため、読み物としても面白いです。美術鑑賞のレベルを上げたい方にはもってこい。
欠点もあります。まず最低限の美術の知識は必要です。全くの初心者には難しい可能性があります。また使われている熟語が難解です。私は辞書を片手に読み進めました。
調べながら読むのが好きな方はこれらは問題にならないでしょう。
私はこの本を読んでから、美術館での絵の見方が大きく変わりました。
もっと美術館で楽しみたい!という方はぜひ読んでみてください。 -
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ネタバレモナリザ
1911年イタリア人左官工ペルージャによって
ガラスカバーを施す業者として休館日に持ち出し
自宅アパートに2年間も保管
本人がイタリア人画商にモナリザをイタリアに戻す交渉
50万リラ=5.8億円相当を要求
ひび割れの状態で本物と判断
7カ月間の拘留後釈放
ムンク「叫び」 5枚のうち2枚が強奪
1994年リレハンメルオリンピック開会式の日の朝、
オスロ国立美術館に梯子をかけガラスを割り侵入
ワイヤに吊り下げていただけ
悪人仲間の協力のおとり捜査で逮捕、奪回
2004年オスロ市立ムンク美術館
銃を持つ強盗により強奪
同時期の犯罪の首謀者からの情報で
「マドンナ」とともに発見
その後、4000万クローネ=6.7億円かけた防犯対策
ガラスケースに入れられている