青い日記帳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アートファンの方ならきっと一度は訪れたことがあるだろう有名な美術ブログ「青い日記帳」。管理人の名前はTak(タケ)さん。ご本人は美術系の大学出身ではありませんが、年間300以上もの展覧会に足を運び、そのレポートを日々、活字にされています。
本書は美術鑑賞の初心者に向けて、西洋美術7章、日本美術8章として「しっかり味わう15の秘訣」が満載しています。ここで紹介されている15作品は、いずれも日本国内に所蔵先があります。年中展示されているわけではありませんが、見る機会は恵まれているでしょう。
美術鑑賞を趣味にする最初の一歩は人それぞれです。年数を重ねるうちに、好きなジャンルが幅広くなっていくこともあ -
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様々な年代や種類の作品について、著者自身の経験や主観を交えて鑑賞する。教科書で見たことがあるような作品も数多くあるが、作品の背景と同時に楽しみ方の示唆も得られるのが本書の特徴。
巻頭に本書で紹介される作品の写真がある。知識を得るというよりは、「自分も同じことを思った!」「自分は逆の印象をもったなぁ」のように、著者の主観に共感しながら読み進められる。私は美術館には1人で行くことが多いが、こんな友達と一緒に行って、鑑賞後に語り合えたらきっと楽しいだろうな、と思う。
読みやすい文章なので、自分のように美術の知識が殆どなくてもサクサクと読める。美術館に行ったことがあるものの、まだ楽しみ方を見出せていな -
Posted by ブクログ
失われたアートの謎、となっているけれど、謎解きではなくきちんとした史実でとてもおもしろい。
失われた作品、その軌跡。人の手によって壊された作品、その悲劇。そして、人の手によって奪還されたり修復された作品の数々。
現在ある作品たちが明日もあさっても同じ姿で観られる訳ではないことを、あらためて実感した。だからこそ、どんな小さな展覧会でも観たいものはチャンスがあるうちに観ておこう、と思った。
わたしの現在の心残りは、かつてベルギーを訪れた際にゲントの祭壇画を観に行かなかったこと。あの作品にも、収奪、奪還という歴史があったのか。大好きな作品をいつか、この目で観られることを願います。 -
Posted by ブクログ
この本では、美術のカテゴリ(和・洋、クラシック・近現代、絵画・工芸品)ごとに代表的な、しかも国内の美術館に収蔵されていて鑑賞のハードルが比較的低いものを紹介してくれています。
美術館に行って、「これはちょっと意味がよくわからない」「こういうのは好きじゃないな」「自分でも書けそう」なんていう第一印象をもつことは、まぁあります。それはそれで否定されるものではないけど、こういうところを観るともっと豊かな世界が広がっていますよ、というのが本書のメッセージです。
キャプションをよく読もう、っていうアドバイスに関しては、「あ、見てもいいんだ」という安心がありました。
だって、文章ばっかり読んで、肝心の鑑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
はじめに
≪西洋美術を観る≫
第1章 聞いたこともない画家の作品を鑑賞する時は
~グエルチーノ「ゴリアテの首を持つダヴィデ」
第2章 フェルメールは何がすごいのか?
~フェルメール「聖プラクセディス」
第3章 作品の世界に溺れて観てみよう!
~モネ「睡蓮」
第4章 なぜセザンヌは「近代絵画の父」なのか?
~セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー=ノワール」
第5章 使う場面を想像しながら観る
~ガレ「蜻蛉文脚付杯」
第6章 これが名画?はい、そうです!
~ピカソ「花売り」
第7章 美術鑑賞は格闘技だ!
~デュシャン「彼女の