武井摩利のレビュー一覧
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元々科学には興味があったが、他の分野の本に押されてなかなか読むことができていなかった。
本の題名通り、それぞれの元素について特徴や歴史、使用目的などが書かれているが、決して理科の教科書的なものではなく、人を引きつけるように描写されている。使用されている写真も綺麗で、キャッチーなものである。おそらく、普通に生活していて「酸素-183℃まで冷やすと美しい薄青色の液体になる」「バナジウムは意外と身の回りにある」「実はダイヤモンドより硬い物質は存在する」ということを知らずに人生を終わっていたであろう。
図鑑に求められる「わかりやすいこと」「綺麗であること」「知識欲を満たせること」がきちんとそろって -
Posted by ブクログ
なにかに不安になるのは、まだ準備が足りなかったんだと思う。
正直、愛情を横取りされるかもしれない嫉妬まみれだった。土俵が違うし、はじめから挑む相手じゃないのに。
ぼくには、色気やオトコらしさ、飽きさせない話術、不自由なく楽しませる年収はないので、いますぐに消えてくださいって感じ。正直、羨ましかった。いまにして思えば、ぼくの分野に持ち込めば、勝てたのに(失笑)
クリスマスプレゼントは、これしかないと一ヶ月以上も前から準備してたバカ。分子図鑑の元祖ベストセラー。美しさとユーモアある解説は最高で、元素好きなら生涯楽しめる一冊(もう持ってたかもしれないけど)
明日、応援してる。
学ぶことを楽 -
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Posted by ブクログ
『世界で一番美しい元素図鑑』の姉妹編。原題は"Molecules - The Elements and the Architecture of Everything"
前作に続き、スタイリッシュで美しい。そして目の付け所が面白い。
前作の元素バージョンは、周期表に沿って元素を説明していた。元素の数は現在発見されているもので115程度である。原子は、理論的には大きくなればなるほど不安定になり、さらには存在不能になるはずなので、元素の数は事実上は有限である。
対して、分子となると、それぞれの元素を制限なしに使えるとなれば、組み合わせは膨大である。アミノ酸がつながったタンパク質 -
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「明日検診だから、バリウム飲まなきゃいけないんだよね~」
といったとき、飲んでいるのは単体金属のバリウムではなくて、その化合物である硫酸バリウムの懸濁(けんだく)液なのです。Ba(56)。
見上げればネオンサイン、というのも、ガラス管の中にネオンNe(10)を封入しているのは赤橙色をしたものだけで、ほかの気体、例えばアルゴン(18)だとスカイブルーになるなど、ネオンサインに必ずしもネオンが入っているわけではないのです。
などといった、この地球上にある、あるいは物理学者によって人工的に作られた118の元素に関する内容が載っています。
メンデレービウムMd(101)以降の完全に人工的 -
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左頁に元素の純粋状態の大きな写真、右頁にその用途・使用例を写真で掲載した元素図鑑。
とにかく写真がきれい。吸い込まれるような透明感です。その大きく紹介されている姿形はもちろん、生活のなかで目に付く物・耳にする物を例に解説する等、元素を身近に感じられる工夫もされています。
「スイヘーリーベ…」と口ずさみながら英語の羅列を丸暗記する方法しかなく、化学に関してはすっかりお手上げとなってしまった学生時代。こんな図鑑が近くにあれば、もっと違った視点で化学に興味が持てたかもしれないと悔やまれます。
化学の世界へ導入本として、中高生にも手に取ってもらいたい作品です。 -
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イスラーム神聖幾何学の入り口に立つことができる一冊。
ムスリムじゃないし、改宗しようなんて思わないけど、
この幾何学世界は美しすぎる。
ぞわっとする。
イスラムのデザインの視覚構造には、キーとなるふたつの面がある。アラビア文字のカリグラフィー―世界の優れた書字伝統のひとつ―と、抽象的な装飾模様―多彩でありながら驚くほどの統合性を持つ視覚言語―である。純粋な装飾芸術としての後者には、さらにふたつの中核要素がある。ひとつは幾何学パターンで、平面を調和のとれたシンメトリカルな図形に分割し、複雑に織り合わさったデザインを作り出して、無限性やあまねく存在する中心といった概念をあらわす。もうひとつは理 -