長谷川幸洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新聞の立ち位置、取材対象との関わり、ネットが浸透してくることによる取材方法などの変化。
おそらく、メディアや、ジャーナリズム、マスコミという言葉の定義を行なった最終章が、本当のまとめになるのだろう。
テレビなどと違って、新聞は記者の主観や主張排除することはできないし、排除して仕舞えば存在価値がない。
唯一のジャーナリズムであった特権を失った今、根本から存在価値を疑われてしょうがないと思う。
なんか、表現の公平性に縛られているという部分だけは笑ってしまったが、刊行から4年が過ぎた今、痛感する部分が多い。本当に、2020年どんな形で残っているんだろう。 -
Posted by ブクログ
■新聞
A.デフレは日本経済を長く苦しめた。その責任は、マスコミにもある。記者クラブは日銀の強い影響下にあり、日銀の主張を分析・批判することなく垂れ流してきた。それは、「日銀は強力な金融緩和をしていない」などと書けば、日銀に目を付けられ、特ダネにありつけなくなるからである。
B.東日本大震災の復興予算の流用問題を最初に報じたのは新聞やテレビではなく、週刊誌だった。ここに大手メディアの病理が潜んでいる。この問題を報じたフリーランス記者は、ネットの情報を基に、官僚とケンカしつつ情報を得た。記者クラブ所属の既存のメディアの記者は、こうした手法をとらない。 -