平井啓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
◯行動経済学を医療現場で実践している本。しかし、実践の統計データがないため、事例集になっている。
◯とはいえ、行動経済学のエッセンスは医療や業務など、パターナリズムを要する分野にマッチするため、関係者は読むと参考になると思う。
◯しかし読んでて気になるのは、医療行為の差し控えと中止など、ともすれば相手の行動を操る可能性を秘めている点である。その点は丁寧な説明がそれぞれ前提となっているのでいいのかもしれないが、行政で活用する場合、それぞれ活用した意味について、深く考えておく必要があるかもしれない。
◯本筋とは離れるが、マスコミの影響力には辟易とした。 -
Posted by ブクログ
医療情報技師の勉強をする傍ら、ランニングしながら参考になればよいなと思ってAudibleで聴いて読んだ本。
ダン・アリエリーとかの行動経済学本はある程度読んでいたので、行動経済学周りの解説は既知の内容。それをどう医療に応用するか、という点で興味があった。
聴きながら難しいなと思ったのは、そもそも、医療従事者側がどこまで患者の行動を行動経済学のフレームワークを使ってナビゲートを試みてよいのか、というところ、そこの線引きである。インフォームド・コンセントはすべての医療現場で求められているし、必要以上の過剰な医療資源を使うことは防がなければならない。何も考えずに売上的に、市場的に売上を伸ばすことをついきゅうするのが良い医療とは言い切れないところがある。一方、皮膚科や眼科の外科治療等、自由診療で売上を一定確保しなければならない領域もある。私が実体験したエピソードでいうと、私がホワイトニングのために行った歯科医院では、虫歯治療の際に保険適用で利用できる詰め物材をすごくネガティブに説明する一方で、自由診療の詰め物材をものすごくポジティブに説明した。治療姿勢、コミュニケーション姿勢に忌避感を覚え、別の歯医者で治療を依頼したが、詰め物材に関する説明はフラットな印象であった。
興味深かったのは定期健診お知らせの応用とかの話で、「定期健診を受けた人はどうなっている」とかある程度行動経済学的なメッセージを添えて、定期健診の受診率がどうなるか、といった研究があったかと思う。
個々の臨床の現場などに行動経済学を落ち込むと倫理的に扱いが難しそうではあるが、マクロ的に合意のとれた、国民の健康寿命を延ばす施策運用には比較的に行動経済学の知見が取り入れられそうだなとは思った。
複数著者によるテーマ領域が近い議論を集めた本のため、いくつかよりハイコンセプトな本を読んでみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【内容】
医師と患者の診断。
その食い違いをバイアスを通して説明立ててくれる。
バイアスに対抗するため、ナッジを使った行動変容を促す。
【感想】
現場で起きているバイアスは考えていたよりも多いし、重大だ。
・死に直面する医療の対応
・癌に対するチョイスの返答
普段味わうことのない事態に対面したとき自分ならどのように対応すべきか。
考えさせられる。
「医療に明確な答えはない」
まさにその通りであり、それだからこそ最善を模索すべきである。
【読んでほしい人】
患者を診る医師にはもちろん読んでおいてほしい。
もちろん、患者になる可能性のある私達も読むべきである。
医療従事者が読む場合は★4くらいの評価です。 -
Posted by ブクログ
全てがマーケティングだと感じた。
マーケティングとは少し距離のある分野と考えていた医療現場でも行動経済学でによって効果が変わることを改めて実感した。
例えばマーケティングのようなABテストを繰り返し、どのような表現をすれば人が大腸がんの定期検診に行くのかなど、その行動が変わることに驚いた。
そう考えるとモノを売るためのマーケティングと言うよりも健康を維持する予防医学としてのマーケティングに行動経済学を今後どんどん使った方が良いと言うように感じる。
行動経済学の分野は非常に興味があり好きなため書籍もたくさん読んでいる。
ただなかなか記憶が定着しないため、こういうようなパターンの場合、人はこういう行動を取ると言う知識がなかなか自分の中に増えていかないのが難点…
この知識をフルに活用すれば、今設計している研修プログラムでも人が動けない場合と人が動いてしまう場合の設計がもっと緻密にできるはずと考える。 -
Posted by ブクログ
大好き行動経済学の医療版。医療にはさほど興味はないんだけど、とりあえず選んでしまう。
執筆者の一人が書いてた。“医療は人を幸せにするもの。幸せは合理的に導かれるものではなく、感情によって導かれる。”いろんな捉え方あると思うけど、その人が満足すれば幸せなんだよなとは思う。
印象に残ったのは、人工呼吸装置を開始しない選択肢は選べるのに、中止する選択肢は選びにくいことを行動経済学から説明してたところ。論理的には同じでも、参照点が異なることで、感情的に受け入れられない行為になってしまう。な〜の〜で〜。
リバタリアン・パターナリズムでいかに患者を導くか的な視点で多く語られてたけど、医療者のバイアス的な視点の研究ももっと説明欲しかった。ただその辺、研究始まったばかりみたい。
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