吉田浩美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
隅から隅まで面白かった。「“読む”は読む前から始まっている」という考えは、私もぼんやりと思っていたことではあるが、この四人のおかげで私の罪と罰読書も、読んでないけど始まったぞ!と感じた。
四人の自由で対等な雰囲気がまたとても良かった。罪と罰を読んでない者同士で話すという企画なんだから対等なのは当然だが、誰かの持っていた文学や歴史の知識がヒントになるときも、ガイド役の学者先生的な人の授ける解説を拝聴するみたいな空気は一切なく、プロ作家としての作劇的勘で何かを言い当てようとするときも、「ここできっと二人の対話が八十ページ続くんですよ」とか「結婚式で繰り広げられる七日七晩にわたるロシアの宴の描写 -
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ロシアものは自分に酔う
こんな本読んじゃってる自分を想像するだけで満足してるかもしれない。
何冊か読んで途中棄権してる本もあるが、罪と罰も上下巻で揃えて読むタイミングを逃している。
そこにこの本があると知り、こちらを読んだら読む気になるのか…?なんて
ちょっと遠回りしてみることに。
結果、四人の読書会がエッセイのようでもあり
とてもハマってしまった。
作家さん達であるから、書き方や持って行き方なんかも自分と比較したりする、そんな会話もめっちゃ楽しい。
罪と罰を普通に読んでいたらこうは思わなかったと思う。
ロシアものは難解だ
だって人の名前も日本人にはとっつきにくい発音(発声)
それでいて -
Posted by ブクログ
未読座談会という、(立会人以外の)出席者全員が本を読まずに参加するという、『読んでない本について堂々と語る方法』をやってみたという記録本。
実際には、冒頭と結末を数ページずつ読んでからでありましたが、想像力が膨らんでどんどん空想の話が進んでいって面白い。小説家と自分の距離感を感じざるを得ませんでした。
ときどき、想像力に置いてけぼりにされながらも、実際に自分も本で読んだことがないので、こういう話なのかな、と何度か振り回されました。
読んでは忘れを繰り返しながら、新しい本を読み続ける自分にとっての、「読む」という行為は一体どんな意味があるのだろう。
忘れてしまうのでは、むしろ無駄なのでは -
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「罪と罰」を読んだことのない作家4人が、最初と最後のページ、間の数ページ、登場人物表など数少ないヒントを参考に物語を考察していく。もう超面白かった。笑った。
登場人物名がおぼえられないといい勝手に省略したり、松岡修造だと呼んでみたり。
元々同人誌でのみ出版予定だったということで、かなり自由に好き勝手やっており、それが最高だった。
けどやっぱり作家を生業としてる人達はすごい。数少ないヒントから当たらずも遠からずな考察したり、文脈を整理し読み取る能力に長けすぎている。
こんなにこの企画が面白くなるのも個々の能力がしっかりある人達が集まったからこそなんだろうなと思った。
私は「罪と罰」本編を読 -
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面白かった。有名な古典小説「罪と罰」をネタにした対談集。
前半は、この小説を読んでいないメンバーが読まないままに語り合う座談会。最初はこれまで知っていた断片的な知識を元に内容をあれこれと内容を想像し、途中から各章ごとに数ページを抜き出して読み、それを元に内容を「推理」する。これらが面白い。断片から空想を広げていくわけだが、その過程がとてもファンタスティックである。新しい断片を読む度に、これまでの想像が更に飛躍していったり、ひっくり返されていったりするさまもスリリングである。
いったん座談会が終わってから各自が「罪と罰」を読み、そのあとで語り合うのが後半の座談会。読む前の座談会の答え合 -
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ドストエフスキー「罪と罰」を読まずに4人の作家が読書会を開き内容を推測し合う話
4人の作家たちがヒントを手掛かりに自由に推測、思ったままを言い合うのがこの本の面白さ
ほんの少しの話の断片のヒントから作家流に「わたしならこういう筋書き、こういう流れにする」とか想像力が半端なく広がる
いったいどんな物語なのか
期待に胸を膨らませ、夢中になって「ああでもない、こうでもない」と語り合う
そして読んだあとにまた集まって
読後座談会
私は読んだあとにこの本を手にしたが、作家たちの当たらずとも遠くなく、話が横道にそれることもしばしばあるにもかかわらず、ちょっとのヒントで軌道修正してくる様子に感嘆し -
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〈読まずに読む〉とは
「文字を読む」と「先を読む」の組み合わせ。
この興味深い読書会を覗き見できるのが本書であり、笑いたい時にぴったりな本だと私は思っています。
登場人物に勝手にニックネームを付けちゃったり、各々が持ち合わせた情報から推理しつつ皆さん好き放題言ってて(特に三浦しをんさん)、電車では読めないレベルで笑えます。
読後の読書会の模様も描かれているので「罪と罰」のネタバレありですが、読んだことのない「罪と罰」を読んでみたくなります。
「本は読まなくても読める」
「読む前から“読む”は始まっている」
「小説は、『読み終わったら終わり』ではない」
という言葉が素敵だなと思いました。 -
Posted by ブクログ
タイトルからして面白そうだけど、実際面白いのが凄い。クラフトエヴィングさんの著作は未体験だけど、いかにも面白そうなメンツだもんな。何よりも、エッセイが最高な岸本さんが、本座談会でも本領を遺憾なく発揮してるのも良い。物書きを仕事にしているとはいえ、殆ど情報ゼロの状態から、わずかな手掛かりを元に、よくぞここまで想像を広げられるものだな、と。そして、”カラマーゾフ”を読んだとき、名前の長さや難しさ、その圧倒的なボリューム感にかなりの根気を要したから、ドストの他の著作にはなかなか手が出せないと思ってたけど、本書を読んで、またちょっと読みたくなりました。