とみさわ昭仁のレビュー一覧
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ポケモンを生み出したゲーム集団ゲームフリーク。この会社がどうやって、世界中の人が虜になったゲームを生み出したのかに迫る。
本当に少年の頃の気持ち、こういうものがあって欲しいという気持ちを、ゲーム会社として実践してきたことがわかる。ゲームフリークの名の通り、ゲームを作るというゲームをやっているかのようだ。
インベーダーゲームにハマって、そこからゲームのこと以外考えられなくなっていく、幼少期の田尻社長は、色褪せないこのゲームの虜になった。そして、同じように、優れたゲームを作っていくベースとなる基盤を作っていく。
ゲームフリークらしさを田尻氏はよく使ったという。適当に作ったものではなく、真似できない、そこが見えない奥ゆかしさがあるもの。要すれば、ペラッペラじゃないものを作りたいという思いだ。それを筆者は、におい、と表現する。目に見えないものを追い求めいくことが、少年から青年になっていくゲームにのめり込んだ人のまとう空気になっていき、人が集まっていく。
もう一つ、非常に大事なことは、ゲームが好きゆえに、外に出ていっていたことだ。コンサート、美術館、自分を磨く時間をしっかりとっていたという。だからこそ、ゲームマニアの言葉ではない、もう一つ上の次元の言葉を紡ぎ出すことができたんだと。 -
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エアコレクションという概念は素晴らしい。
さしずめ、私の音源集めも同じようなものかもしれない。
仮面ライダーチップスにハマった記憶はないが、子どもの頃は、駄菓子屋でウルトラマンの怪獣カードを購入して集めたものだ。
当たりが出るとアルバムを貰えるシステムだったが、子どもたちの噂で、たくさんカードを買うとお婆さんが当たりカードをくれるという話があり、いくらだったかは忘れたが、たくさん買ったらその通りお婆さんがこっそりとカードをくれた時は嬉しかった。本来なら怒るべきところだったのかもしれないが、子どもなんてそんなものだ。
確か表紙にミクラスだかのカードを貼り付ける枠があったように記憶している。その後、巨人の選手だけのカードもあって、巨人ファンでもないのに集めていた。
私もやはりコレクターの血が流れているのだろう。
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ネタバレゲームフリークという会社のこと、田尻さんという人のことがよくわかる内容だった。
子供の頃、何も考えずに楽しんでいたポケモンには、こんなにも大人たちの情熱と考えが詰め込まれていたのかと驚愕した。
それが当たり前すぎて何も感じていなかったが、ポケモンの背後から見ているような画角の戦闘シーンは確かに今までにないものだったんだろうなと。犬の散歩から発想を得るなんて凄すぎる。
ありきたりな戦闘シーンでも成り立つものをしっかりと考えて仕上げていくところにゲームフリークという技術屋集団の凄さを感じた。
開発段階のポケモン人気投票で、ナッシーが1位だったのは笑った。 -
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ネタバレ「ポケモンって、なんでこんなに夢中になれたんだろう?」
この本を読んで、その理由がスッと腑に落ちました。
通信ケーブルで交換しないと全てのポケモンが手に入らない。だから、友達と話す。対戦する。交換する。一人じゃ完結できないゲーム設計が、子どもたちの間に自然と“ポケモン文化”を生み出していった。これはもう、天才的。
しかも、発売当時はマリオやカービィみたいな有名キャラがいなかったし、プレイステーションのキラキラした映像にも負けてた。それでも勝った理由は、「捕まえる」「育てる」「交換する」っていうシンプルな遊びの面白さに全フリしたからなんだよね。
個人的にグッときたのは、「ポケモン販売システム」をあえて捨てた話。「お金で買えるなら、苦労して捕まえる意味がないでしょ?」って考えたところに、“遊び”への誠実さとプライドを感じた。
それと、「ピカチュウ」誕生秘話も好き。最初はサイドンとかニドキングみたいな怪獣ばっかりだったところに、「もっと可愛いものを」っていう女性デザイナーの感性がポンと加わって、一気に空気が変わった。固定観念を壊してくれる“異物”の存在って、本当に大事。
あと、田尻さんが「ゲームしか知らない人が作ったゲームはつまらない」って言ってたのも印象的だったな。ドラクエ2の交換できなかった悔しさ、町田市での昆虫採集の思い出、子どもの頃のワクワク。全部がポケモンに詰め込まれてるっていうのがエモすぎた。
最初の構想ではポケモンは30体しか入らなかったとか、ナッシーが社内人気1位だったとか、帯でポケモンを調教しようとしてた話とか……正直、「え、マジ!?」ってなるエピソードの連発で、読んでて楽しいし、開発の裏側を覗けたワクワクが止まらなかった。
この本は、ただのゲーム開発の記録じゃない。「どうすれば子どもがワクワクするか?」を真剣に考え抜いた大人たちの熱量と青春が詰まった物語だと思った。 -
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ネタバレアマチュアのゲーム制作集団(または同好会、サークル)だったゲームフリークが大ヒット作のポケモンを発売して名を挙げるまでの経過を鮮明に記述したビジネスサクセスストーリーでした。
ゲームフリークが危なっかしい道のりを進みながらも、彼らの指針である田尻智氏の信念、そしてそれに共感した仲間たちの力で素晴らしいゲームを作り上げていった過程が描かれています。
読み物としては非常におもしろく、ゲームフリークの喜怒哀楽を追体験することができました。
しかし、一歩間違えれば令和の時代だと非難が集中しそうな部分(例えば、質の良いゲームを作るために深夜遅くまでゲーム開発をする、企画会議をするなど)があるなぁというのも正直な感想です。
自分はポケモンルビーサファイアの世代です。田尻智氏と同世代の1965年~1968年生まれでそろそろ還暦を迎える年齢層の人たちこそ、本書を読むことをおすすめします。
田尻氏と同じ時間を生きてきた人たちにしか分からない空気感を追体験できるので面白いのではないでしょうか。 -
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生成AIの画像生成により作られた架空の昭和画像集。
もともとXで公開していたものを書籍化したもの。この本を買う少し前に知ったのだが著者のプロハンバーガーさんは、いっときTBSのラジオなどで活躍してたり、インドネシアのダンスミュージックであるファンコットの伝道師だったり、クラブの店主だったり、DJだったり、アイドルグループ hy4_4yh の曲をプロデュースしたりして完全に売れかけていたときに大麻所持で逮捕されたDJ JET BARONこと高野政所の別名と知り吃驚。
生成AIで実在しないリアルで懐かしいけど何だか奇妙で悪夢的な画像や映像というのは、プロハンバーガーさんのオリジナルという訳ではないだろうが、生成された画像の古き良き「サブカル」感は流石ダサTウォーズの人だけはある。 ただ、これは個人の好き嫌いの問題だと思うが、画像に添えられた解説のテキストは蛇足のように感じられた。
生成AIによって作られた画像の違和感(まぁ、じきにこういうのは解消されてしまうのだろうけど)って、人間がモノをクリエイトするときの手順とは全く違う、理屈や感覚や感性ではない単純な数学的な手続きの複雑な組み合わせから生じる意味があるように見える無意味さにあると思っていて、それに対して、これはどうこうと人間的な物語に回収してしまうのはなんだか勿体ない気がしてしまう。 -
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著者のさまざまな収集歴の話と古書店開業にまつわる話。
蒐集するなら日本一にならないといけないという強迫観念は特殊に思える。大抵の人はそこまで大望を抱かず粛々と蒐集しているものではないか。ジッポの蒐集がみんな同じコレクションになるのでつまらなくなった、というのが象徴的で、俺だったら他人と同じだろうが自分が欲しいと思う物だったら気にせず蒐集すると思う。
蒐集は混沌とした世界に自分なりに秩序を与える行為。
自分だけの世界を創造する行為。
俺も本の蒐集をしているが徹底したコレクターではない。全何巻もの全集であっても自分が欲しいと思う巻だけあればいい。むしろ全巻揃えて不要な巻まで持つことになるのにストレスを覚える。自分にとっての一軍だけを所有したい。
古本屋ですでに持っている本の状態がいいのを見つけて同じ本を買うことはある。
エアコレクターはネットが発達して以降やってる人は多そう。写真や動画やテキストなど。いいなと思うものを見かけても持って帰らず頭の中へしまっておく、と言ったスナフキンもある意味エアコレクター(脳内)か。
俺と著者では同じコレクターでも全然考え方が違うのでその違いを興味深く読んだ。