帝国データバンクのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中小企業23社の倒産事例集。
話題性でいえば、大規模植物工場を経営する株式会社みらい。TV番組でも取り上げられ、技術力、将来性は注目されたが、生産物を販売する能力がなかった。工場で野菜を作ったはいいが、腐らせるだけで終わっていたらしい。
それから、ベストセラー「こびとづかん」を出版した長崎出版。収益を「こびとづかん」だけに頼り切り、しかも、その出版権を退職した社員にさらわれてしまう。
倒産の原因は経営者の判断ミス、不正会計、外部環境と流行の変化などなど、様々。平成の時代には大きな3つの波があった。バブル崩壊、サブプライムローン破綻、そして東日本震災。中小企業ではこれらの波をモロに浴びてしまい、その対策を経営者1人で考えるしかなかった。体力も人材もないがゆえの悲劇。 -
Posted by ブクログ
自分の長年勤めた職場、、結構、全国規模の大手だったが、現在は結構厳しそう。。。10年後は残っているかしら。
という切ない気持ちになる本書でしたが、
積読していたため、若干情報が古め。
やはり、この手の本はすぐき読まないといけないなぁ。
倒産という憂き目にあった23社を著者がインタビューし、まとめこの本。正直、知っている会社は、
長崎出版という所だけだった。勉強不足。。。
しかし、読んでみるとわかる事もあった。
この中の過半数は、設備投資などの事業拡大が致命傷になってる気が、、、
そして、3割程が逆に何も行動を起こさない事が原因で体力が尽きる感じ。
当たり前の結論だが、攻めも守りもバランス良くやらないといけないのね。
ただ、印象としては設備投資などの攻めの経営の方がより多くの被害がでている気がする。
正直、不祥事や社員の反乱、ハラスメントなどが原因のセンセーショナルな倒産も多いのかと思っていたが、そういうのはほとんどなかったなぁ。あるにはあるが、大半は経営者の舵取りで倒産してしまうのだろうなぁ。切ない。 -
Posted by ブクログ
倒産する理由には大きく4つの理由があると感じました。
1.今のままでいけると過信した時
勢いに乗ってきて急成長した会社は人の成長が伴ってないことが多く、出店しすぎや取引先を拡大させすぎて資金がショートする可能性が高くなります。
2.派閥争いが激化した時
経営陣で兄弟、親子でよく衝突します。その時に決まって片方が会社を去っていくときが1番危険な時です。これは経営と営業がバランス良く保ててた状態でいるんだなと感じました。
3.リスク分散をしてない時
下請けはメイン取引先から切られたら他の取引先を探すことはよっぽどの奇跡がないと難しいです。
4.無駄なことに手を出した時
本書では「金融商品」に手を出した時には必ず失敗しています。投資することは大事ですし、私自身もしてるので否定はする気はないのですが、本業がキツくなって逃げるように金融派生商品に手を出したら破滅の道への片道切符です。 -
Posted by ブクログ
もともと日経の雑誌で連載されている記事をまとめた本らしい。倒産した企業をカテゴライズし、それぞれの企業の創業〜倒産までの歴史に触れ、倒産原因について考察するという構成だった。
わたしは企業経営の経験はないけれど、経営の難しさがびしびしと伝わってきた。
財務系の整理ができてないとか金融商品に手を染めてしまう等での倒産は自業自得な面が大きい。でも、設備投資や戦略の失敗で倒産になってしまうのは、結果論でどうこう言えても、その場で適切な判断をするのは難しいだろうと思わざるを得ない。
また、リーマンショックや東日本大震災という単語が何度も登場した。こういう突発的な不況に対応するのも難しいだろうなーと思う。
読み物としておもしろかった。 -
Posted by ブクログ
倒産の原因としては、
●画期的なビジネスモデルは確立したが事業規模拡大に組織体制の構築が追い付かず業務品質低下
●計数管理が杜撰
●経営方針が浸透せず組織の一体感が乏しい
●財務的観点でのリスク管理が甘く過大投資
●単独の事業やヒット商品や取引先への依存
●苦し紛れにノウハウのない事業に進出
●本業の成功に気をよくして無関係な投機的投資に走る
●環境変化に応じた柔軟で迅速な対応ができず業績悪化
●経営陣内部の確執で明確な経営戦略を打ち出せず
●市場成長予測を見誤って投資
●従業員のモチベーション低下
●目先の資金繰り優先で利幅の高い事業や将来に向けたノウハウ蓄積やブランド向上の取組を後回し
など、痛々しい事例が並ぶ。中には、明らかな経営者の落ち度もあれば、その状況下ではやむを得ないと思ってしまう事例もある。
しかし、自社の独自性を伴った強みを持ち、差別化により持続的競争優位を獲得し、経営が順調な時でも新たな収益の柱の育成に経営資源を配分する戦略性と投資にあたって財務的視点からのリスクを考慮した判断を行う慎重さが必要であるということ。そのためには、大手と同じ土俵で価格勝負をせず、常に環境変化に注視し状況に応じた対策を打つための組織的余力を確保しておき、経営資源配分により必要なノウハウや技術や組織能力を戦略的に蓄積し、差別化による競争優位を維持しなければならないということ。 -
Posted by ブクログ
倒産に至るまでの経緯と問題点が提示された本。
明らかな駄目経営者という人はおらず様々なボタンのかけ違いから力尽きる姿が描かれている。破綻の定石は下記のとおり11あるがスピード的かつ柔軟に発想できない経営者は敗退している。今回はテーマが違うので触れられていないが無念なのは解雇された従業員も同様であろう。特に1社依存の危険性は会社経営以外でも教訓になる。
■ 破綻の定石1 脚光を浴びるも、内実が伴わない
■ 破綻の定石2 幸運なヒットが、災いを呼ぶ
■ 破綻の定石3 攻めの投資でつまずく
■ 破綻の定石4 世代交代できず、老舗が力尽きる
■ 破綻の定石5 起死回生を狙った一手が、仇に
■ 破綻の定石6 負の遺産が、挽回の足かせに
■ 破綻の定石7 危機対応が後手に回る
■ 破綻の定石8 売れてもキャッシュが残らない
■ 破綻の定石9 1社依存の恐ろしさ
■ 破綻の定石10 現場を統率しきれない
■ 破綻の定石11 ある日突然、謎の紳士が…… -
Posted by ブクログ
日経トップリーダーに掲載された平成における日本の24社の中小企業の倒産事例をもとにいかにして倒産したかの原因を追究した一冊。
バブル崩壊やリーマンショック、東日本大震災と未曾有の危機が襲った平成の約30年の間に倒産した企業のそこに至るまでの経緯を本書で知り、企業経営の難しさを改めて感じました。
老舗企業、後継者、経営者の暴走、粉飾、幹部社員の離反など様々な事例を知り、以前から倒産に至る火種があったということも感じました。
また、経営者の孤独に寄り添える参謀であったり、助言できる第三者などがいれば違った結末を迎えていた企業もありそうだとも感じました。
該当企業の経営者が当時を振り返るメッセージや巻末にある倒産関連法制の説明と実務上のポイントは参考になりました。
ただ本書を読んで初めは一つの要因であってもそこから複数に絡み合い倒産に至るケースなどが多くあると思いました。
そして、顧客としっかり向き合い時代のニーズにあった商品で勝負することやコスト管理を厳かにしたり、自社の都合の良い経営に走ると綻びが出てくることを感じました。
本書で紹介されている事例を反面教師として企業経営においてやれることを考えさせられた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
「破綻する企業はみな経営の定石から外れていた」
★本の概要・感想
日経トップリーダーで連載されていた、中小企業の破綻記事。それら23社の事例をまとめあげ、一気に紹介する本著。メディアに出るのは基本的には成功企業、ハロー効果を拭えないものばかりである。しかし、本来必要なのは成功の方法論よりも、失敗しないための方法論だ。人は損失を嫌うからだ。この本は、失敗のケーススタディをまとまって学べる貴重な一冊。
★本の面白かった点、学びになった点
*「技術者屋」を標榜する経営者が多く紹介されている
※あくまで23社の事例なので、サンプルは少ないが
・もともと、技術者あがりで経営者となった多くが、自社の資金繰り、利益率の高い商品の把握などを怠っていることが多い
・金周りに無頓着な経営者だと、対処が非常に遅れる(企業が大きく傾くタイミングで経営再建に奔走し始める)
・金の分からない経営者、経理のことなどよく分からない、といった経営者ではうまくいかない。技術やあがりでも、経営者になったなのならば、経営の勉強をしなければならない
*身の丈に合わない投資が破綻の原因に
・「身の丈に合わない投資」で失敗した企業が多い。年商よりも数倍の額の投資を行った等。
・投資は回収できない事態を想定して行わなければならない。もし、回収できないとして、破綻するような投資は最初からしてはならない
*古い売り方を変えられない
・バブルやリーマンショック前のビジネスモデルのままでは、立ち行かなくなった企業が非常に多い
・世の価値観や経済環境が大きく変わる事態が起きたときに、その変化に対応できるかどうかで、その企業の存亡が決まるといっても良い
・呉服店や宝石商店は、その売り方を変えられずにつぶれてしまった
*一方で、新規事業とまったくかけ離れた、強みのないところで事業展開するのも難しい
・新しい事業展開を何度も仕掛けたが、うまくいかずに倒産に至ったケースも少なくない
・新規事業は起こすべきだが、あくまでこれまでの強みが生きる事業で行うこと
→事業創造の難しさがうかがえる
*金融デリバティブ商品に手を出して失敗
・資金繰りに苦しい時に銀行から勧められた金融デリバティブ商品を購入して、それが失敗して、より苦しい状況に、というケースも多い
*初めは自分だけで儲けていた市場が、大手が参入して非常に苦しくなる
・自分が、今あるニッチマーケットで潤っていたとしても、そこに大手が参入してこないかどうかは、常に意識しておく必要がある
・参入障壁が無いために、つぶれてしまった企業は多い。
→海外ブランドが、輸入店や商店を通さず直接販売を始めた
→昔はニッチ層のコンテンツと思われていた韓国ドラマを、大手が買い付け始めた
*卵は一つの籠に盛るな
・一つの産業や事業への依存度が高いと、リスクが高い
→例、原発産業に依存しているリスク
*特需で調子に乗るな
・現在、業績が好調だとしても、それが特需によるものなのか、それとも、自社の実力なのかを見極める必要がある
*経営者と社員の決定的な違いは、経営者は経営の責任を取らないといけないこと
・社員は、傾いた企業からは続々と辞めていく
・社長はそうはいかない。経営再建に奔走するしかにあ
●学んだことをどうアクションに生かすか
*やっぱ経営者は、その会社の経営に責任を持たないといけないから、大変そうだなーー。社員の方が楽なのかもしれんなー
*自分のスキルも、何かに依存させず、抽象化、分散化させておきたい。
*やっぱり、急成長、急拡大を急ぐとつぶれる