郷原信郎のレビュー一覧

  • 初級 ビジネスコンプライアンス 第2版―「社会的要請への適応」から事例理解まで
    結局、企業が自分たちの力で「どんな事実だったのか」を明らかにする努力をせず、そのために同じ業界内、同じ企業においても、同じ問題がまた起こることになる。この一文が、企業不祥事がいつに経っても無くならない原因を良く表していると思った。
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
    先日、社内会議の席で「思考停止」というフレーズを
    連発するヒトがいて、なかなか面白い表現をするなぁ
    と思っていたところ、本書を書店で見つけた。
    そこで、すかさず購入。

    食品企業の不祥事や、年金記録の改ざん問題、裁判員
    制度などを取り上げて、「法令遵守」という「思考停止」
    に警笛を鳴らし...続きを読む
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
    "多くの人に読んでもらいたい本の一つだと感じた。たまたま私は、伊藤ハムの事件について、従業員の声も聞けたし、柏市の保健所の立場の声も聞けた。概ね本書に記載の通りである。中核市になった柏市が保健所を自主運営する最初の仕事が伊藤ハムの水質問題になった。本書に記載の通り、見誤った対応のすえ、何ら食品に問題...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    特捜検察の手法は、鈴木宗男さんや佐藤優さんの逮捕・判決のプロセスを他の本で知り得ていたが、一度決めた筋を徹底して多少の無理があっても作り込む様は、今回のインタビューからもよく伝わってきた。正義云々ではなく、勝つか負けるかということが、本質だなと感じた。
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    仕事に少し関連することもあり手にしました。“不祥事”と呼ばれた出来事とその時の企業の対応、またそれに対する消費者や世の中の反応を紹介しています。消費者の批判に対し企業が改善を行っていくことの社会的な意義を認めつつも、程度の問題として、どのような社会を我々は求めるのかと疑問を呈する文章が印象的でした。
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    仕事に少し関連することもあり手にしました。“不祥事”と呼ばれた出来事とその時の企業の対応、またそれに対する消費者や世の中の反応を紹介しています。消費者の批判に対し企業が改善を行っていくことの社会的な意義を認めつつも、程度の問題として、どのような社会を我々は求めるのかと疑問を呈する文章が印象的でした。
  • 虚構の法治国家
    検察と裁判所という司法権力機構の内部組織に属する人たちが、外部から遮断された状態の中で、お互いの保有する国家権力をもたれ合いながら唯々諾々と人の命をもて遊ぶ。

    閉鎖的組織というものは、自らが長年踏襲してきた制度・慣習を正しいものと思いこみ、何ら反省することなく続けてしまう。

    司法官僚の実権は検察...続きを読む
  • 虚構の法治国家
    郷原弁護士の名前は聞いていたが、本書でその迫力に圧倒された。

    美濃加茂市長が無罪になるのは当然のように思われる。
    小沢一郎、植草、が冤罪だろう、

    検察、裁判所が一体になっていれば何でも出来てしまう、いな、なされていたのだろう。
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
    「はじめに」を読んで、法令遵守の何がいけないのかと思ったが、読み進めていくうちに著者の考えが理解できた。マスゴミの曲解による煽情的な報道、それに迎合する検察、裁判員制度の欠陥、法科大学院の問題など、著者の言うとおりだ。
     しかし残念ながら事態は何一つ良い方向に変わっていない。昨今の食品偽装問題でもシ...続きを読む
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    企業不祥事の本と思って手に取ったが、不祥事ではなく危機対応の本だった。副題ではなくメインタイトルを読めばわかる話なんだけれども。

    雪印の社長が「私は寝てないんだ」と叫んで「炎上」を引き起こしてから十数年。筆者の言う通り、企業を取り巻く環境は変わった。ほんのちょっとした誤解が増幅した時、平時には味方...続きを読む
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    企業不祥事の本と思って手に取ったが、不祥事ではなく危機対応の本だった。副題ではなくメインタイトルを読めばわかる話なんだけれども。

    雪印の社長が「私は寝てないんだ」と叫んで「炎上」を引き起こしてから十数年。筆者の言う通り、企業を取り巻く環境は変わった。ほんのちょっとした誤解が増幅した時、平時には味方...続きを読む
  • 検察の正義
    基本的に郷原の主張はすべての著書で一貫しており、本書でも目新しい部分はない。ただ、最終章「長崎の奇跡」はやや手前味噌ながらある種の組織論として読むこともできる。また、造船疑獄の指揮権発動が検察捜査の行き詰まりにより捜査現場から法相に依頼されたものだという事実には驚いた。マスメディアには大きく取り上げ...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    日々新聞を追うだけでも特捜検察の劣化ぶりが目に付くようになってきたのは、いつ頃からか。本書は数多の特捜事件の中で特に防衛省汚職事件、中でも影のフィクサーとされ逮捕された人物を巡って「被疑者の友人」である著者が個人的に知りえた情報を軸に、近年の検察の組織、捜査手法に批判を加えていく。そのため批判の対象...続きを読む
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    問題が起きた時に、とにかく謝っておけばいいとか、とにかく同業他社の前例を踏襲しておけばいいとか、ちゃんと自分の頭を使っていない対応をとると命とりになりますよと言っている。
    ちゃんと正直にロジカルに、そして状況をよく見て、誠実に対処すること。当たり前のことなのだが、組織でそうした対応をできるかどうかは...続きを読む
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心
    問題が起きた時に、とにかく謝っておけばいいとか、とにかく同業他社の前例を踏襲しておけばいいとか、ちゃんと自分の頭を使っていない対応をとると命とりになりますよと言っている。
    ちゃんと正直にロジカルに、そして状況をよく見て、誠実に対処すること。当たり前のことなのだが、組織でそうした対応をできるかどうかは...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    陸山会事件での田代検事の虚偽調書作成について不問に付すという検察の決定に関して詳しく分析している本
    詳しい人同士の対談で進むので,一連の事件の経緯について予備知識がない人が読んだらイミフなのではあるまいか? という気もしたが,それなりに知っていて読んだので,「ふむふむ。なるほど」が多かった。

    特に...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    小川敏夫・元法務大臣、石川知裕・衆議院議員、大坪弘道・元大阪地検特捜部長、八木啓代 (健全な法治国家のために声をあげる市民の会の代表) と ヤメ検弁護士である郷原さんとの対談集。

    特に、記憶に残ったのは、2009年の歴史的な「政権交代」前後に起きた検察による事実上の「クーデター」に関する記載である...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    マスコミがこういった話を報じない限り、この本を読むべきだと思う。そして、マスコミが報じるニュースと比較検討し、どう思うか考えるべきだと思う。
    弁護士(元検事)郷原氏が、小川敏夫・元法務大臣、石川知裕・衆議院議員、大坪弘道・元大阪地検特捜部長そして八木啓代氏と郷原氏の対談録を収載し、そしてそれら対談を...続きを読む
  • 検察崩壊 ─失われた正義─
    小沢さんは検察では不起訴になったが、検察審査会では起訴
    相当となった。一見検察の意向に添わず無理筋で起訴になったと思えますが、実は検察の一部がわざと検察審査会で起訴に誘導するように行っていたということを関係者のインタビューという形式で検証していく。
    検察という権力をもった組織が一刻の宰相選びさえも自...続きを読む
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
    コンプライアンスについて、誤った適用の事例が多く集められている。
    不二家の食品偽装や裁判員制度導入の問題など、著者が直接関わった事例も多く、内容に説得力がある。

    マスコミの一方的な報道、それによって作られるムードによって、社会がまさに「思考停止」しているとの指摘は、決して他人事ではない。

    コンプ...続きを読む