郷原信郎のレビュー一覧

  • 検察の正義

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    検察の暴走、その実態。

    検察をしりつくすOBだからこそ書ける内容の濃さ。

    「国策捜査」という言葉を発する人たちがいたが、事件を理解するならば、現在進行形で起きている検察の暴走を知ることが肝心。

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    2010年12月12日
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本

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    [ 内容 ]
    日本の経済と社会を覆う閉塞感の正体。
    相次ぐ食品企業の「不祥事」、メディアスクラム、年金記録「改ざん」問題、裁判員制度…コンプライアンス問題の第一人者が、あらゆる分野の問題に斬り込み再生への処方箋を示す。

    [ 目次 ]
    第1章 食の「偽装」「隠蔽」に見る思考停止
    第2章 「強度偽装」「データ捏造」をめぐる思考停止
    第3章 市場経済の混乱を招く経済司法の思考停止
    第4章 司法への市民参加をめぐる思考停止
    第5章 厚生年金記録の「改ざん」問題をめぐる思考停止
    第6章 思考停止するマスメディア
    第7章 「遵守」はなぜ思考停止につながるのか
    終章 思考停止から脱却して真の法治社会を

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    2010年11月24日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    なんとなく聞こえがいい「コンプライアンス」という言葉は、ここ10年の間に一気に広まった。これを法令遵守と訳し、ひたすらちゃんと法律を守りましょう、と捉えることがさらなる失敗を生む、と著者は語る。
    そのとおりであると思う。そもそも法律は、それ単独で成り立つものではない。その背景に「社会」「慣習」「常識」「論理」があるからこそ成り立っている。この点を理解せずに、法律の文面だけで法律が成り立つと勘違いしてはいけない。

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    2010年01月06日
  • 検察の正義

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    世の中の進展とともに検察の正義の実現の独占が行き詰っている。今求められているのは、正義の実現に関わって多様なステークホルダーとの調和だ。
    長崎の奇跡は、立場を越え、正義の実現を訴えかけたことにより為しえたことだ。
    長崎の奇跡に普遍性があるとすれば、それは、日本全体へと波及していくはずだろう。

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    2009年11月15日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    遵守してなにを達成するかというその先の目標を見ないまま、
    法令遵守なんて言っても何の意味もない。
    経済活動を萎縮させてしまうような規制ばっかりまかり通るだけ。

    なのに法令遵守に異議を唱えればバッシングされることうけあい。
    「法令を遵守しましょう」っていう言葉は「人を殺してはいけません」っていう言葉くらい
    あまりに一般的で否定できない言葉だから。

    そう考えると、日本を滅ぼすのは何も法令遵守だけじゃない。

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    2009年10月04日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    何でも法にすればいいというわけでもない。むしろ、何でも法にするから現実と法令の離隔が生じる。(2009.05.13)

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    2009年10月04日
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本

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    「遵守」に蝕まれる日本、という副題の通り、形式的な法令遵守に囚われすぎて、本質を見誤っているのではないか、という内容。扱われている話題としては、不二家、伊藤ハムの偽装事件、耐震強度偽装事件、村上ファンド、ライブドア事件、裁判員制度、年金記録改ざん問題がある。日本の法律制度の根本思想として、「普通の人はバカか幼稚だ」ということがあるが、これはこれでうまく働いていたのだという。世の中の変化に伴い、法が実態と合わなくなることに対してどう対処すべきか。法を柔軟に変更しようというのが米国のスタイルで、日本は慣行や話し合いという形で問題解決を行なってきた。刑事事件のような特殊な事件、あるいは民事裁判に持ち

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    2011年08月07日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    「未熟な」法治国家である日本で、法令のみを守るだけでよしとする風潮に警鐘を鳴らす。
    「なぜ」は色々な事件によって詳しいが、「ではどうすれば」にもうちょっと...という感じ。

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    2009年10月07日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    ゼネコンの談合、ライブドア、村上ファンド、パロマなどの記憶に新しい問題を例に、「法令遵守」に固執することの弊害を説いています。
    法令によらない、倫理観・信頼・社会的責任を果たそうとする姿勢によって支えられた日本が、変化しようとしているのを感じました。
    現状では法的責任を追及されるのを恐れるあまり、会社や官庁の組織が硬直化し、ものごとの全体を把握できなくなっていることがよくわかりました。
    法律に違反しているかしていないかを最重要視するマスコミの報道のカラクリも解説してありました。
    とてもおもしろいオススメ本です。

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    2009年10月04日
  • “歪んだ法”に壊される日本 事件・事故の裏側にある「闇」

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    内容的にはタイトルにあるように”歪んだ法”の実態がよく分かる好書である。近年の冤罪や政治家にまつわるざる法、今後重大問題化するに違いない自動運転自動車に適応できる法律論的議論もカバーされている。
    一方で、著者は理科系大学卒業生だったが、就職後独学で司法試験を目指し法曹に入った”法のど素人”を自称している。その観点から、日本における法教育の欠如を憂いているが、そこから当然進むべき裁判員制度や裁判員教育、さらには陪審員制度への展開が皆無で大変残念だった。一説によると、法曹界に入った人は裁判員制度を軽んずる傾向があるがらしいが、法教育を提唱することが本書の目的なのであれば、そこが全くカバーされていな

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    2025年02月01日
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本

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    法令遵守が徹底された今は、問題の中身より、偽装、隠ぺい、改ざん、捏造は一切弁解ができない。
    背景や原因は問われず、法令に違反したかどうかだけが問題とされる=本当に正しいか、思考が停止している。

    食の偽装、隠ぺい
    不二家の問題は、賞味期限と消費期限の問題
    ローソンの焼き鯖寿司回収、賞味期限切れの原料の使用を公表して自主回収した
    伊藤ハムの自主回収、工場内の地下水の水質が原因

    ステンレス鋼管データ捏造問題=全数検査をすることになっていたが、していなかった。抜き取り検査でいいことにしたが、もともと検査していないのでその対応ができない。そもそも検査は不要だった。

    経済司法の貧困=司法が開かれてい

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    2024年01月18日
  • 「単純化」という日本の病 安倍政治が日本に残したもの

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    「森・かけ・桜」の何が問題だったのか、よくわかる本

    でも、専門用語が多く、集中しないと理解しづらい

    そして、単純化されてしまった今、今後の指針は見えてこない、、

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    2023年12月18日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    1. 検察の起訴裁量について

     法令と実態が乖離しているような状態で「形式的にすぎる」官僚を批判しているが、検察については法令違反については淡々と職務を遂行すべきだと感じた。世間から特装検察が評価されていた執筆時とは異なり、袴田事件を筆頭に検察への不信も高まっている現在では、「柔軟に」事件に対応したところで「恣意的に運用したのではないか」との疑いをかけられるのは目に見えているし、そのような疑いに市民の目を入れたはずの検察審査会についても良い評判を聞かない。
     法令におかしいところがあるのであれば、司法に持っていって判断を待てば良いのであるし、その判断を元に立法が法令を変えるのが筋であるから、

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    2023年10月17日
  • 企業法とコンプライアンス 第3版―“法令遵守”から“社会的要請への適応”へ

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    コンプライアンス=「法令遵守」ではなく「社会的要請に応える」ためのもの
    <フルセット・コンプライアンス>
    発生した問題について、事実関係を明らかにし、その原因を究明して是正措置を講じるという「問題解決」を重視する点が特徴。
    (1)方針の明確化
    (2)組織の構築
    (3)予防的コンプライアンス
    (4)治療的コンプライアンス
    (5)環境整備コンプライアンス

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    2020年12月17日
  • 「深層」カルロス・ゴーンとの対話~起訴されれば99%超が有罪になる国で~

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    事実はひとつしかなく、当事者しかわからない。

    ゴーンの無罪に偏った論調だが、経営については厳しいコメントも。

    とはいえ、元従業員としては、なんか虚しくなる内容でした。

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    2020年08月31日
  • 偽りの「都民ファースト」

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    2017年とちょっと前なので問題提起レベルの本かもしれない。例えば有本香さんの本の方が突っ込んでいる。
    昨今の女帝本はまだ読んでいないが、多分、推して知るべしなんだろう。

    世の中を良くしたいのでなく、対立を煽り、風を読んでより大きな権力を望むのが行動原理。

    最後の方の一文。

    よくよく考えてみると、すべては小池氏が都知事としての自覚がないところから始まっていることです。

    再選しちまったなあ。

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    2020年07月07日
  • 初級 ビジネスコンプライアンス 第2版―「社会的要請への適応」から事例理解まで

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    資格試験のため仕方なく手にしましたが、意外に参考になる内容でした。
    試験まであと何回か読み込みます。

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    2020年01月22日
  • 偽りの「都民ファースト」

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    都民ではないが、当初小池氏が都知事になった時はこれで東京が変わると応援していた。ただ都民ファーストが都議選で圧倒的支持を得て、その候補者、代表者を見て何か違和感を感じたので読んでみた。
    小池知事の問題点を指摘されているが、もっと深くなぜこれほど小池氏が支持されているのかの考察が欲しかった。
    単に旧都知事への不満への受け皿としてではなく、舛添氏との対比とか。

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    2017年09月12日
  • 検察の正義

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    閉鎖的な内部の文脈に縛られ、時代に取り残された組織という意味では、検察も昨今のニュースになっている大企業も同じだ。

    処方箋は最終章に書かれた通り、本来的な目的まで遡り、各人が合目的的に判断し、行動することに尽きるのだろうが、そういう組織がそれを許容するか。

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    2017年04月17日
  • 思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本

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    新書を読むのは久しぶり!
    2000年代に話題になった食の偽装/耐震強度偽装などのトピックをテーマに、報道によって拡張された言葉と実際の数字の間にあるギャップを検証することで、どれだけ人が情報を鵜呑みにしてしまうかということを前半で説いている。後半はメディアの不完全性についてが中心だが、大衆を「育てる」メディアの在り方まで説けたらなおよかった。時代は変化しているのだから過去に作られた「法令」の名のもとに、検討を放棄するのでなく、異なる立場の人々がそれぞれ検討を重ね納得のいく社会規範を形成していくことが必要と結論付けている。

    最後の結論は同意。
    でも、やっぱり食品も建築偽装も、一個曖昧にするとじ

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    2016年06月14日