郷原信郎のレビュー一覧

  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    社会の現状に照らし合わせた必要性からは乖離した法令をただ闇雲に遵守することで起こる弊害を、談合問題・ライブドア事件・村上ファンド事件・耐震強度偽装事件などの具体例をあげて説明している。法令本来の目的を見失い法令遵守が自己目的化したり、包括的規定に基づいて処罰するべき案件を形式犯として罰則を適用したりするために不利益をもたらしていることが多いという点を指摘しながら、法令の背後にある社会的要請に応えていくという日本型のコンプライアンスとそれに基づく組織づくりを提案している。面白くためになる本でした。

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    2009年10月07日
  • 「法令遵守」が日本を滅ぼす

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    法令と社会的要請との間にズレがあるのに、企業が法令規則の方ばかり見て、その背後にどんな社会的要請があるかということを考えずに対応すると、法令は遵守しているけれども社会的要請には反している、ということが生じる。社会的要請に応えていくことこそがコンプライアンスである。確かにそう思う。
    「社会的要請」という言葉は勉強になった。
    確かに合法か違法か、ということにばかり注目が集まるが本質はそこではない。事例の中に、合法ではないが社会的要請には応えている、というものが数多くあり、一方で社会的要請に応えていない法律が今だに残っていることは驚きだ。本質よりも形式を重んじる風潮は滅びゆく日本の兆しなのかもしれない。

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    2024年02月14日
  • 初級 ビジネスコンプライアンス 第3版―「社会的要請への適応」から事例理解まで

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    コンプライアンス関連の業務を行うことになったので、勉強のために手に取ったうちの一冊が本書だった。内容的には第一章が「コンプライアンスとは何か」という説明であり、第二章が「法律とコンプライアンス」の説明を提示している。

    法律家から見るとおそらくこのアプローチが正しいのだろうけど、実務的には根拠となる法令とコンプライアンスの関係よりも、もう少し幅広く事例や取り組み方を知りたいと思っていたわけで、やや自分にはアンマッチだった。

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    2024年02月05日
  • “歪んだ法”に壊される日本 事件・事故の裏側にある「闇」

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    よくテレビ等にも出演している元検察官で弁護士の郷原信郎氏の新著。東大理系卒で脱サラして法曹界へ仲間入りした異端の経歴だからこそ、素人にも分かりやすく日本の法律が問題であるか解説できていたと思う。人質司法や政治資金法、インボイスなどのトピックは興味がもてたから楽しく読めたが、原発の賠償請求などについては事件自体の関心が薄かったためいまいち頭に入らなかった。
    ただ、この本を読めば、ニュースとなった事件の何が問題なのかを深堀できるのは間違いない。

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    2023年08月05日
  • 初級 ビジネスコンプライアンス 第3版―「社会的要請への適応」から事例理解まで

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    だいぶ時間がかかってしまったがなんとか読み終えた。仕事の分野に直結するものなので、時折各パート毎に再読したい。

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    2023年04月09日
  • 初級 ビジネスコンプライアンス 第2版―「社会的要請への適応」から事例理解まで

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    結局、企業が自分たちの力で「どんな事実だったのか」を明らかにする努力をせず、そのために同じ業界内、同じ企業においても、同じ問題がまた起こることになる。この一文が、企業不祥事がいつに経っても無くならない原因を良く表していると思った。

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    2019年08月04日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    特捜検察の手法は、鈴木宗男さんや佐藤優さんの逮捕・判決のプロセスを他の本で知り得ていたが、一度決めた筋を徹底して多少の無理があっても作り込む様は、今回のインタビューからもよく伝わってきた。正義云々ではなく、勝つか負けるかということが、本質だなと感じた。

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    2017年05月07日
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心

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    仕事に少し関連することもあり手にしました。“不祥事”と呼ばれた出来事とその時の企業の対応、またそれに対する消費者や世の中の反応を紹介しています。消費者の批判に対し企業が改善を行っていくことの社会的な意義を認めつつも、程度の問題として、どのような社会を我々は求めるのかと疑問を呈する文章が印象的でした。

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    2015年05月01日
  • 虚構の法治国家

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    検察と裁判所という司法権力機構の内部組織に属する人たちが、外部から遮断された状態の中で、お互いの保有する国家権力をもたれ合いながら唯々諾々と人の命をもて遊ぶ。

    閉鎖的組織というものは、自らが長年踏襲してきた制度・慣習を正しいものと思いこみ、何ら反省することなく続けてしまう。

    司法官僚の実権は検察行政官僚が握っている。

    この本は、極々少数派である検察・司法の良識が悪習を正そうと語り合ったものである。

    検察と国税に脅される国会議員で構成される内閣で、司法行政を正すのは至難の業である(笑)。

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    2015年04月26日
  • 虚構の法治国家

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    郷原弁護士の名前は聞いていたが、本書でその迫力に圧倒された。

    美濃加茂市長が無罪になるのは当然のように思われる。
    小沢一郎、植草、が冤罪だろう、

    検察、裁判所が一体になっていれば何でも出来てしまう、いな、なされていたのだろう。

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    2015年03月22日
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心

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    企業不祥事の本と思って手に取ったが、不祥事ではなく危機対応の本だった。副題ではなくメインタイトルを読めばわかる話なんだけれども。

    雪印の社長が「私は寝てないんだ」と叫んで「炎上」を引き起こしてから十数年。筆者の言う通り、企業を取り巻く環境は変わった。ほんのちょっとした誤解が増幅した時、平時には味方だったはずの当局やマスコミはオフェンス側に回り、誰も企業を守ってくれない。経営者はその状況を理解しているか、と問いかけるのが本書。いくつかの第三者委員会を仕切ってきた筆者ならではの視点で、パロマ、みずほ銀行、阪急阪神ホテルズと企業の「巨大不祥事」を解きほぐしていく。


    パロマは、自社製品で死亡事故が相次いでいる問題が、経産省の発表で重大な社会問題に発展していることを認識した上で、危機対応を行う必要が あった。確かにそれまでは、製品の欠陥ではなく不正改造が原因であるという主張が司法の場で認められてきたのだが・・・


    ここに至って、自分が覚えていた違和感の正体に気づいた。この本は巨大不祥事の本ではなく、危機対応の本なのだ。しかし「巨大不祥事」も打ち出しておいた方がキャッチーだ。はからずも、世の興味関心と筆者の主張のギャップ、本書の副題に現れてしまっている。

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    2014年04月29日
  • 検察の正義

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    ネタバレ

    基本的に郷原の主張はすべての著書で一貫しており、本書でも目新しい部分はない。ただ、最終章「長崎の奇跡」はやや手前味噌ながらある種の組織論として読むこともできる。また、造船疑獄の指揮権発動が検察捜査の行き詰まりにより捜査現場から法相に依頼されたものだという事実には驚いた。マスメディアには大きく取り上げられないだろうが、ある意味で戦後史を根底から塗り替える事実ではないだろうか。

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    2014年02月09日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    日々新聞を追うだけでも特捜検察の劣化ぶりが目に付くようになってきたのは、いつ頃からか。本書は数多の特捜事件の中で特に防衛省汚職事件、中でも影のフィクサーとされ逮捕された人物を巡って「被疑者の友人」である著者が個人的に知りえた情報を軸に、近年の検察の組織、捜査手法に批判を加えていく。そのため批判の対象は拡がりを欠くが、捜査のプロを生まない人材育成やマスコミへのリークを通じて形成した世論を追い風にする劇場型捜査、あらかじめ作られたシナリオ通りに自白を強要する捜査手法など、「崩壊」の状況はどの事件にも当てはまるように思える。
    これらの劣化を後押しするのはそれを伝えるメディアの劣化だ。著者自身もあとがきで慎重に所属する新聞社と、本書との関係を否定し、タイトルについても「検察再生」にむけたエールであると半ば弁解する。
    もちろん社会状況が特捜検察の変革を促している部分もあろう。その意味で合わせて「特捜検察VS金融権力」等を読むとより現在の検察を巡る状況が立体的に捉えられると思う。

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    2014年01月12日
  • 企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心

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    問題が起きた時に、とにかく謝っておけばいいとか、とにかく同業他社の前例を踏襲しておけばいいとか、ちゃんと自分の頭を使っていない対応をとると命とりになりますよと言っている。
    ちゃんと正直にロジカルに、そして状況をよく見て、誠実に対処すること。当たり前のことなのだが、組織でそうした対応をできるかどうかは本当にトップ次第。

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    2014年01月30日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    ネタバレ

    陸山会事件での田代検事の虚偽調書作成について不問に付すという検察の決定に関して詳しく分析している本
    詳しい人同士の対談で進むので,一連の事件の経緯について予備知識がない人が読んだらイミフなのではあるまいか? という気もしたが,それなりに知っていて読んだので,「ふむふむ。なるほど」が多かった。

    特に有益だったのは,村木局長無罪事件に関するフロッピー改ざん事件で犯人隠避罪に問われている大坪氏との対談
    大坪氏が有罪なら,田代氏の件のほうも,上司から最高検幹部に至るまでみんな犯人隠避である,と。
    確かにそうだ!

    組織防衛を最優先してしまう対応というのは世の中にいくらでもあるだろうが,それを検察がやるという恐ろしさ。

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    2013年07月14日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    ネタバレ

    小川敏夫・元法務大臣、石川知裕・衆議院議員、大坪弘道・元大阪地検特捜部長、八木啓代 (健全な法治国家のために声をあげる市民の会の代表) と ヤメ検弁護士である郷原さんとの対談集。

    特に、記憶に残ったのは、2009年の歴史的な「政権交代」前後に起きた検察による事実上の「クーデター」に関する記載である。
    日本でそういった視点を持っている方はあまりいないと思いますが、民主党が政権をとったときに、検察が小沢代表を起訴した。本来であれば、政権党の党首は、総理大臣になるのが普通だが、検察による起訴により小沢は、総理になれなかった。これは、日本という国で検察が起こしたクーデター、民主主義が踏みにじられた問題だとういう点。

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    2013年04月29日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    マスコミがこういった話を報じない限り、この本を読むべきだと思う。そして、マスコミが報じるニュースと比較検討し、どう思うか考えるべきだと思う。
    弁護士(元検事)郷原氏が、小川敏夫・元法務大臣、石川知裕・衆議院議員、大坪弘道・元大阪地検特捜部長そして八木啓代氏と郷原氏の対談録を収載し、そしてそれら対談を踏まえ、郷原氏は正義は失われ、検察が崩壊していると断罪する。国は(司法)は正義を働くと考えているので、国民は国家秩序に従う。だが、国が不正義を働いているとしたら...
    巻末に、「最高検報告書」、「田代報告書」を全文掲載している、これらの客観的事実と報道、本書を読んで自分で考えることができる。

    指揮権を発動し、司法の暴走を食い止めようとした法務大臣は、野田総理によって更迭された。野田、細野はじめとする民主党は、誰を守って誰を守らない選択をしたのか、それも忘れてはいけないこと。

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    2013年02月26日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    小沢さんは検察では不起訴になったが、検察審査会では起訴
    相当となった。一見検察の意向に添わず無理筋で起訴になったと思えますが、実は検察の一部がわざと検察審査会で起訴に誘導するように行っていたということを関係者のインタビューという形式で検証していく。
    検察という権力をもった組織が一刻の宰相選びさえも自分の意に沿うように妨害できてしまうという恐ろしさがわかる。

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    2013年02月16日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    ネットや一部の著作で言われている「検察の権力・横暴」には懐疑的だったが、郵便不正事件、小沢裁判などの一連の検察不祥事から本書を購入。著者と上記事件の当事者との対談を通じて、検察の問題点(恣意性や間違いを否定できない体質)が浮き彫りになっている。

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    2012年09月29日
  • 検察崩壊 ─失われた正義─

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    ライブドア事件辺りから、検察ってちょっとおかしくなって来てないかと感じだし、村木さん、小沢さんの事件で信頼が失墜。日本がまともな法治国家である為に、検察組織には生まれ変わってほしいです。新聞、メディアがスルー気味なこういった問題を、正す為に活動されている方々は本当に尊敬します。

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    2012年09月02日