板倉雄一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
良書。
読んでいて緊張感がある上に学びも多い。
新しいアイデアが事業になり、それを成功させるための様々なプロモーションや提携、マーケティング活動が生々しく描かれている一方で、金融改革といった外部環境の前には太刀打ちできなかったこと、内部である自社組織を蔑ろにしてしまった失敗談の描写のコントラストが心に刺さる。
時代の波に踊らされたと言えばそれまでだが、その波に乗って踊れる人間はごく僅か。波から落ちない人間ではなく、落ちたとしても這い上がれるだけの力を持っている人間こそ挑戦すべきだと考えさせられた。
起業家と経営者は求められる能力が異なるというのは、言われてみればそうだが、気づけていない視点 -
購入済み
恐怖の経営本
南場さんの著書 『不格好経営』内のヘッドハントで「この本を読んで、心が躍ったら来てくれ」という言葉が出てきたので興味が出て読んでみました。
当時の板倉雄一郎氏の会社のスピード感がそのまま文章になっているようで、一瞬で引き込まれ、一晩と少しで読み終えました。
スピード感に流されて、頭の整理が追いつかないまま読み終えて感じたことは ”恐怖”
確かに心は躍るけれど、絶対その場に身を置きたくない。
バットエンドが決定している本なので、いつ終わるのかということを頭に置きながら読むこの本は、さながらホラー映画に近い。
本来なら経営の失敗を学ぶ本のはずだけれど、自分に置き換えるのが怖すぎて学習には使え -
Posted by ブクログ
1997年、自身の会社「ハイパーネット」倒産からさらに幾たびの挫折を経て高らかと復活宣言をした板倉雄一郎氏の著作です。現代版の『ボイスリンク』についてのヴィジョンと、ネットの未来を語りつくすものです。
あの男がビジネスの世界に帰ってきた!1997年に自身の会社『ハイパーネット』を倒産させ、その栄光と挫折のプロセスを『社長失格』で自身の失敗を克明に記録した板倉雄一郎氏が復活ののろしを揚げたものである、と僕はそう解釈させていただいております。
ここには『社長失格』で記されている『事実』の『その後』の物語です。すべてを失った板倉氏は実家に戻り、その過程を書籍という形で記録することを思い立 -
Posted by ブクログ
目的: 会社経営において重要なことを学ぶ
結果: ベンチャー経営のおもしろさとそれに伴う大変さ、そして経営が傾き出してからの周りの変化と、資金繰りの難しさ等の話が包み隠さず書かれており、内容全体を通して学びがあった。
ベンチャーを設立してから、倒産するまでに、どう言うことが起こるのか、必要なことは何かを理解できるので、ベンチャーを起業しようとする人には必読の書かと。
★気付き・学び
1.中小企業における全従業員との密なコミュニケーションの重要性
著者が考える失敗の要因の1つに、米国での事業展開に注力しすぎ、社内の人間とのコミュニケーションが疎かになり、無理難題を与えた時に従業員一人一 -
Posted by ブクログ
★分量の多い本だが一気に読めた。前半はアイデアが溢れ出る感じで爽快、会社倒産の話なので不謹慎ではあるが面白かった。失敗の原因は不確実なものに投資しすぎた、借り入れしすぎた、自前でやるには事業が大きすぎた、先行者利益を得ようと焦りすぎた、といったところか。著者は時代背景による銀行の方針の変化に踊らされたように感じていたが、思ったほど業績が伸びなかったのが痛かったのでは。というよりネット広告市場で一番のシェアを取ったのだからある意味成功したのに、市場予測が高すぎたのである。結局はコンティンジェンシープランがなかった、ということではないか。楽観的な予想に頼って次善策を用意しないとよほど運が良くないと