石坂しづかのレビュー一覧

  • 食堂かたつむり

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    小川糸さんのことはこの小説を読む前から知っていた。雑誌『天然生活』で小川さんのすてきなライフスタイルが何度も取り上げられていたからだ。森の中の一軒家で、夜になれば蜜蝋キャンドルに火を灯し、寒くなれば薪ストーブで暖を取る生活。もちろん食事は地元の旬の食材をふんだんに使った手料理だ。それは絵に描いたような「ていねいな暮らし」で、憧れると同時になんてバイタリティのある人なんだろうと感心した。そんなユニークな人が描いた小説が面白くないはずがない。期待をこめて読んでみたが、果たして期待以上だった。

    大筋としては「恋人に去られたショックで失声症になった若い女性が、田舎に戻って食堂を開くことになる。温かい

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    2025年09月07日
  • 食堂かたつむり

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    恋人に裏切られ、親子関係も微妙で、おばあちゃんっ子。都会から田舎に移って再出発というよく見る始まり。
    しかし、食堂かたつむりをオープンしてからどんどん面白くなってくる。
    提供される美味しそうな食事を想像してお腹が空いてきたりとほのぼのとした気持ちで読んでいると衝撃の展開が…

    命をいただくと言うことは理解しているつもりでも、直視したくない私は涙を滲ませながら読みました。

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    2025年08月26日
  • 食堂かたつむり

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    食を通して愛情が溢れ出す優しい物語。

    倫子にとって熊さんがとっても大きな存在だったな。でも偶然を装い熊さんを引き合わせたのはあのおかんだった。

    おかんの気持ちをもう少し早くにわかっていれば…でも最後に本当の意味での親孝行ができて良かったと思う。おかんの手紙は良かった。

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    2025年08月18日
  • 食堂かたつむり

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    ネタバレ

    優しい気持ちになれる本
    美味しいものを自分がすきな人と食べられる時間が何より幸せだよなぁと改めて感じた

    初めは主人公にとって最大の宿敵だったオカンが、最後は自分にとっての味方になっていて
    もう取り返しがつかない、なくなってから気づくことの方が多い

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    2025年08月06日
  • 食堂かたつむり

    購入済み

    自然

    都会と田舎。
    生きることと死ぬこと。
    憎悪と愛情。

    飾ること。
    魅せること。
    心を込めること。
    どれもコロナ禍で失われつつあるもの。
    それらがどれだけ心の糧になっていたか,私たちはこれから痛感していくのであろう。

    #泣ける #感動する

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    2021年04月26日
  • 食堂かたつむり

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    同棲していたインド人にすべてを持ち去られた倫子。ショックで声も失い、失意で山あいの故郷に戻る。おりあいのよくない母親から借金をし、食堂を始める。
    『食堂かたつむり』。1日1組限定、メニューのない食堂。

    料理は本当に美味しそうで、一度食べてみたくなるほど。
    いろんなひとたちが、うさぎが倫子の料理に癒されていく。
    でも豚のエルメスを食べてしまうとは…
    そこまでしなくても…

    なんとなく、料理で終わってしまったような。
    倫子の声も最後まで戻らないまま。
    母・ルリコもあっさり亡くなり、本当の親子関係も見れないまま。
    何か物足りなさを感じる。




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    2025年11月29日
  • 食堂かたつむり

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    倫子が作った料理を通して、人々の感情が動かされていく素敵な物語だった。エルメスのシーンはしんどかったけど目を背けてはいけない内容で、心に刻まれた。

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    2025年10月29日
  • 食堂かたつむり

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    料理で人を幸せにできるって最強だよね。母からの手紙はグッとくるものがあった。
    そして、たしかに評価が分かれそうな、なんだか不思議な余韻が今ある。

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    2025年10月26日
  • 食堂かたつむり

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    こんな食堂が実在したらいいな、どの料理も食べる人の生活環境や年代性格が考慮されて、その人に合った料理を考えてくれて、料理は全て美味しそう。幸せな時間なんだろうなと。倫子のようにやりたいことを見つけ、実行する生き方がうらやましい。
    ただ、結末はびっくりだった。これが動物の運命なのかもしれないが、切なくなってしまった。途中で読むのをやめようと思ったぐらいに生々しい場面あり、、、。でもうるっと感動したり、ホッとしたり、最後まで複雑な感情が入り乱れた。

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    2025年10月22日
  • 食堂かたつむり

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    ネタバレ


    心あたたまりながら読んでたら
    最後の辺りで、心をナイフでえぐられるぐらいのショックが...
    でも目を背けてはいけない、それでも読むのが本当に辛かった。
    最後には涙が溢れた。

    命は、重く、そして大切な人の心に残り続けて生きていくのだなと感じた。

    読んでいて非常に苦しくなる描写があったため星3です。
    でもこちらの作品はわたしの心に深く残りつづけるとおもいます。
    決して忘れられないほどの衝撃をうけました。

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    2025年07月28日
  • 食堂かたつむり

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    初めて読む作家さん。
    ゆったり読み手を包み込むような…と思いきや、言葉選びや展開はなかなか衝撃的。清さと穢れが一緒くたに投げ込まれてマーブル模様のように混ざり合っている小説。

    素材やレシピ、調理の描写が、とてもこまやかでプロフェッショナル。意外性のある組み合わせで、どんな味なのかな?香りは…と想像しながら読むのが愉しい。そして、命を頂く行為を、目を背けたくなる瞬間まで余さず書き切る覚悟の据わった姿勢。イタリアの文学賞バンカレッラ賞「料理部門賞」を受賞、なるほど、わかる気がします。

    お店の佇まいや、店内に流れる時間はナチュラルで静謐。食に関する感性は五感に染みわたるようで、スピリチュアルな域

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    2025年07月26日
  • 食堂かたつむり

    購入済み

    うーーん

    前半は楽しく読んでいたのですが、後半は急に話が進みすぎていまいちついていけない感じがしました。
    前半の感じで物語が進んでいけばすごく好きな本なのにと思いました。
    嫌いではないのですが、なんだかモヤモヤする本でした。

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    2020年02月03日