藤原多伽夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あとがきが染みる。生物の多様性現象に目を向けず、地球外生命探査を優先する人類とは何なのか。まずはこの地球の昆虫を驚きの目で見つめようじゃないか、と。人間中心生命史観を覆す昆虫生命史観は傾聴に値する。
外骨格、小さな体、翅、変態のすごさ。
・殺虫剤への耐性を発達させた昆虫は数百種類にも及ぶが、20世紀を通して人類が特定の昆虫を根絶しようと取り組んだにもかかわらず、絶滅した種は一つもない。
・多くの生物学者は、まず植物が陸に進出しなければ、動物は陸に住めなかっただろうと考えていたが、反論の余地はある。
・陸生の節足動物が植物の上陸より何百万年も前から繁栄し、陸地で生き延びる能力を備えていた。
・翅の起源に関しては様々な説があるが、石炭紀のミシシッピ期末(およそ3億2700万年前)までに翅が出現していたという大枠が揺らぐことはない。 -
Posted by ブクログ
「最強」と聞いて読まずにはいられないのが男の性です。
とは言っても、本書は『テラ・フォーマーズ』の「クモイトカイコガの糸は鋼鉄の強度を持つ」のように固有種の能力を解説するものではなく、進化の歴史をたどりながらどうやって昆虫が地球一の多様性を手に入れたかを解説した一冊です。
そういった意味では雑学的な面白さはありませんでしたが、どのような生命であれ、途方もない年月がもたらす進化の過程というのは奇跡のような物語であり、この上なく面白いです。特に昆虫にいたっては始まりが古生代で、哺乳類よりも数億年も昔に陸に上がり、空を飛び、完全変態をしていたのですから。
でもこうした進化の話を読んでいると、きっと我々も宇宙に適用する日が来るのかもしれないと思わせてくれます。あるいは、全滅するのが先か。
ぜひとも子供にも読ませたい内容ですが、内容が少し難しいのでどちらかというと大人の趣味向けです。 -
Posted by ブクログ
昆虫
頭部、胸部、腹部、足が六本で胸部についている
飛行能力 変態(バッタやゴキブリを除く)
アリの固体数は世界人口の100万倍、重量は同等
食用コオロギ
育てるための飼料や水が牛の10倍以上効率が良い
共通の病気がない メタン出さない 成長が早い 密集状態で養殖可能
役割
昆虫による受粉 植物の87%、人間の作物の3/4
有機物の分解
1970年以降 欧州で50%の昆虫が失われた可能性が高い
1住処の消失
集約的農場 花や雑草が少ない 殺虫剤散布 保護区の外に出ると生息できない
2汚染された土地
DDT 人工化合物 昆虫の神経を攻撃 ミツバチの減少
殺虫剤ネオニコチノイド 作物の種子をコーティング
花粉や蜜に浸透 土壌と地下水に94%流出 2018年欧州で使用禁止
3除草
除草剤グリホサート 植物と細菌の酵素を攻撃 昆虫の腸内細菌も
4化学肥料
植物の多様性が減少 水生植物へも
5昆虫の寄生体
ミツバチの巣箱が世界へ運ぶ 観葉植物に潜む昆虫
6気候変動?
火災と洪水 昆虫の移動よりも早い温暖化 イエバエや害虫は増加
7光害?
体内時計の狂い
8外来種
外来の昆虫、植物、動物による生態系の変化
9既知の未知と未知の未知
既知:化学物質、大気汚染、電磁波、GMO
イギリス政府への請願書 署名が1万人で返答、10万人になると国会で議論
ティッピングポイント(転換点)
アイデアや行動が一定水準を超えるとその方向への転換が起き、一気に広まる
農業用地より市民農園 生産性 昆虫多様性 健全な土壌 人々の健康
農業補助金 工業型農業から小規模持続可能な農業システムへ