【感想・ネタバレ】サイレント・アース 昆虫たちの「沈黙の春」のレビュー

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Posted by ブクログ

昆虫がこんなに減少しているとは思わなかった。想像を遥かに超えるスピードで減少しているようだ。
農薬が最大の問題ではあるが、犬ネコのノミ駆除剤が回り回って他の昆虫にも大きな影響を与えているとは驚きだ。
グローバル化が進み、適地生産が進んでいるがその事が、農産物輸出国の植物の多様性を失わせ、昆虫も減少する事につながっている。ブロック化は良くないとしても、農産物については自由貿易任せきりでは世界の環境が守れない。
理想だけでは解決できない非常に厄介な問題である。

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2023年04月18日

Posted by ブクログ

<目次>
第1部  なぜ昆虫が大事なのか
 第1章  昆虫についての短い歴史
 第2章  昆虫の重要性
 第3章  昆虫の不思議
第2部  昆虫の減少
 第4章  データで見る昆虫減少
 第5章  移り変わる基準
第3部  昆虫が減少した原因
 第6章  すみかの喪失
 第7章  汚染された土地
 第8章  除草
 第9章  緑の砂漠
 第10章  パンドラの箱
 第11章  迫りくる嵐
 第12章  光り輝く地球
 第13章  外来種
 第14章  「既知の未知」と「未知の未知」
 第15章  いくつもの原因
第4部  私たちはどこへ向かうのか?
 第16章  ある未来の光景
第5部  私たちにできること
 第17章  関心を高める
 第18章  都市に緑を
 第19章  農業の未来
 第20章  あらゆる場所に自然を
 第21章  みんなで行動する

<内容>
イギリスの昆虫学者の地球への警鐘の本。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』の現代版。確かにいつの間にか昆虫が減っている気がする。蚊にせよ蠅にせよ、蜂などはもっと減っている。著者は「マルハナバチ」の専門家。昆虫の話が多いが、植物から農薬、政治にまで多彩に分析している。第3部では、現状が進んだときの「ディストピア」をしっかりと書いている。昆虫は自分も多くは、イヤなものだが、食物連鎖や土壌、植物の育成に欠かせない存在。しかし研究者が少なく、わかっている種が少ないらしい。そこに付け込んで、農薬などの大企業は批判してくる。おそらくそれは、地球の破滅を早めるだけなのだろう。足元しか見ていない政治家は、これを解決できるはずがない。こうした本(ちょっと厚いが)、しっかりと読んで、知識を身につけて、市民運動から頑張っていかねばならないだろう。昆虫だけではなく、植物や動物、農業や環境問題、すべてが連鎖しているのだから。
 

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2023年02月12日

Posted by ブクログ

膨大な文献と研究のもと著した著書だと思う。小生も小学生の頃夏休みになると昆虫採集をしたものだ。標本にし作品を学校に提出した覚えがある。秋には赤トンボが群をなして青空に舞い、夜には松虫や鈴虫を取りに行き甕に泥を敷きその中で飼ったものだ。轡虫やキリギリスを探し虫かごに飼った覚えがある。今はそんな昆虫達を全く見かけない。冬はバケツの水が3センチぐらい凍ったものだ。今は全く凍らない。温暖化が進んだ証しだ。

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2022年09月18日

Posted by ブクログ

昆虫
 頭部、胸部、腹部、足が六本で胸部についている
 飛行能力  変態(バッタやゴキブリを除く)
 アリの固体数は世界人口の100万倍、重量は同等

食用コオロギ
 育てるための飼料や水が牛の10倍以上効率が良い
 共通の病気がない メタン出さない 成長が早い 密集状態で養殖可能

役割
 昆虫による受粉 植物の87%、人間の作物の3/4
 有機物の分解

1970年以降 欧州で50%の昆虫が失われた可能性が高い
1住処の消失
  集約的農場 花や雑草が少ない 殺虫剤散布 保護区の外に出ると生息できない 
2汚染された土地
  DDT 人工化合物 昆虫の神経を攻撃 ミツバチの減少
  殺虫剤ネオニコチノイド 作物の種子をコーティング
   花粉や蜜に浸透 土壌と地下水に94%流出 2018年欧州で使用禁止
3除草
  除草剤グリホサート 植物と細菌の酵素を攻撃  昆虫の腸内細菌も
4化学肥料
  植物の多様性が減少 水生植物へも
5昆虫の寄生体
  ミツバチの巣箱が世界へ運ぶ  観葉植物に潜む昆虫
6気候変動?
  火災と洪水 昆虫の移動よりも早い温暖化 イエバエや害虫は増加
7光害?
  体内時計の狂い
8外来種
  外来の昆虫、植物、動物による生態系の変化
9既知の未知と未知の未知
  既知:化学物質、大気汚染、電磁波、GMO

イギリス政府への請願書 署名が1万人で返答、10万人になると国会で議論

ティッピングポイント(転換点)
 アイデアや行動が一定水準を超えるとその方向への転換が起き、一気に広まる
 
農業用地より市民農園 生産性 昆虫多様性 健全な土壌 人々の健康 
農業補助金 工業型農業から小規模持続可能な農業システムへ

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2023年02月10日

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