青木美希のレビュー一覧

  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    長年地道に取材されてきた結果をとてもわかりやすくまとめて書籍にしてくださった。

    「なぜ日本は原発を止められないのか?」
    本当にどうして?
    その疑問に答えるべく、政官学業マスコミの実態が描かれている。
    あれほどの事故を起こし、多くの人の故郷を奪い、仕事を奪い、人間関係を奪い、その後の処理も全くうまくいっていない。いつ終わるかもわからない。見当もつかない。自然豊かな国の土を、海を汚染し続けている。どう考えても原発の存続、ましてや増設などあり得ない。普通に考えれば。

    この非常に真摯で誠実な本でさえ、出版を邪魔する新聞社ってなんなんだろう。
    特別に勇気のある人だからできたことだと思う。陰ながらいつ

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    2025年05月02日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    原子力の安全利用としての原発。
    アメリカではハリケーン避けのため地下に設計されているものを地震が多い日本にそのまま持ってきて運用するなんて無理くりすぎ。
    政治家たち、電力会社トップの不正オンパレード。
    こういう勉強し続けたいですね、

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    2025年04月03日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    既知のこともあるが、それも含め、原発をめぐる最新の状況を俯瞰することができた。
    それにしても朝日新聞社は大丈夫か。もう終わってるかもしれない。

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    2024年11月17日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    大手新聞社に所属する著者が、その肩書をこの本に書けないという事実は、メディアの原子力ムラへの忖度を感じうんざりさせられる。
    福島第一原発事故後、原発の再稼働を目指し施行された新規制基準でも、原発付近の住民の避難計画は規制委員会の審査対象ではないとのことだ。住民の命綱である避難計画を誰も審査しない。いつ何時、どこかの原発の直下で地震が起こるかもしれないのに、これはまずいと思う。
    この本が出版されて間もなく能登半島地震が起きた。震源近くに立つ志賀原発には様々なトラブルが発生したが幸いカタストロフは免れた。だが、付近の住民たちの安心・安全が適切に守られたとは思えない。

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    2024年04月28日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    地震大国日本で原発を持つ理由、私は、原爆を作る能力を保持したいから、
    だと思っていた。この新書でも自民党石破さんらがそう言っている。
    北朝鮮中国ロシアアメリカと、核保有国に囲まれた日本として、
    下手な軍事力よりも抑止力がある、という見方には一理はある。
    しかし同時に、原子力発電所にミサイルを撃ち込まれたら原爆を落とされるより
    遥かに甚大な被害になることは、福島原発の事故で証明済み。
    要は論理破綻しているのだ。

    しかしことはそんな単純ではない。
    原子力発電所利権がしっかり日本経済に組み込まれている。
    もちろんその主役は電力会社。官僚。議員。
    我々市民から吸い上げる電力料金が、パーティ券に化ける

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    2024年04月14日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    東日本大震災の実態に、はじめてちゃんと向き合う事が出来た。震災に遭った人々の暮らし、原発、除染作業の実態など、現場の人々の苦渋の声がリアルに聴こえてきた。
    生の声を聴いているような臨場感のある取材内容が、読者自身へも筆者の焦燥感や憤りを感じさせてくれました。

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    2024年03月22日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    とても丹念に取材され読みやすく、一つ一つの記事が生きた証言、未曾有の事故を引き起こした原発、原子力ムラの告発なっていると思います。政官業学そしてマスコミまでも。
    私は司法までも加えて良いと思いますが、ここに日本の民主主義の劣化が象徴的に現れていると思います。
    民主主義はたえずたたかい続けなければ後退すると言われます。今も政官業学マスコミ司法そして市民も人権を守り民主主義を実現させるためにたたかっている多くの人がいます。
    多くの人に届けたい本だと思います。

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    2023年12月25日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    ネタバレ

    タイトル通り、「言ってはいけない真実」が赤裸々に、取材をもとに書かれていて衝撃。
    衝撃、っていうのはちょっと違うかも。なんとなく、そうだろうなと想像できたことだが、政府もマスコミも、いろいろと都合が悪くて公にできないことを、ちゃんと取材して明らかにしているのだ。
    例えば、大手ゼネコンが福島で請け負っている「除染作業」の真実。ろくにちゃんと除染してないし、全国から身寄りのない日雇い労働者が仕事を求めてやってきて、低賃金で働かされて、中間業者が搾取してることとか。
    なんか、想像はできる。
    なぜそれがちゃんと報道されないかというと、「除染がちゃんと進んでいない」ということが公になると、地元の人たちも

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    2022年02月07日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    時代によって”不都合な現実”とされている事は常に在るのだろう。
    福島とそこにまつわる人々の現実は、そんな”不都合な現実”の一つなのかもしれない。
    だからと言って、都合よく扱われて、無かったことにされて済むことでは無い。
    まずは、自分にとって”知らなかったこと”にしないことだと思う。
    それは、現実なのだと、認識することだと思う。
    著者青木美希さんのドキュメンタリーを、本書も含めて数冊読んできた。
    物語ではなく、その根源に在る、人々の声をすくい上げた著作は、今私たちにとって必要なのだと思う。
    多くの情報が氾濫する中で、生の声に耳を傾けることが極端に少なくなっている気がする。
    あるいは、都合の悪い話

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    2022年01月13日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    知ろうと求めなければ知らないままだった。
    同じ国に住んでいる人として、少なくともあの未曾有の災害の結果として、なにが起こっているのか、無知なままでは居られないと思う。
    たとえ直接的に助けとなれなくとも、知っていなくてはと思った。

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    2021年10月06日
  • いないことにされる私たち 福島第一原発事故10年目の「言ってはいけない真実」

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    全くは足らないで賠償金を好きなだけもらっても、私は災害に会いたいとは思わない。
    災害にあってしまった人たちは、99%災害前と同等の暮らしができるまで、政府は金銭を含めた支援をすることが当然だと思っていた。(1%は取り返せない「時間」と考える)
    現実は、復興が未完のまま次々と被災者を統計から消していくだけである。政府、行政、東電には誠意がないことを覚えておく。忘れてなるものか!

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    2021年08月31日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

    購入済み

    コロナ渦だからこそ読むべき本

    メディアで大きく取り上げられなくなった、福島原発の事故とその後についてよく分かる。
    福島原発のせいで普通の日常を送れなくなった人々の苦しみは今も続いていること。また、政府のとった非情な政策が与えた影響が分かる。
    もしかしたら自分が被災者側になるかもしれないということを常に忘れては行けない。

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    2021年07月22日
  • いないことにされる私たち 福島第一原発事故10年目の「言ってはいけない真実」

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    これほどじっくりお二人の被災者の方を取材されたものとは知らず読み始めたので、途中で苦しくなった。
    第1部では、大変な被害にあった人自身が、どうして強くなり戦わなきゃいけないのか、救われないのかと考えた。誰でもそんなふうにはなれないじゃないか、あまりの理不尽さに立ち直れなくなるのが普通だろう。そこを立ち上がって戦える人森松さんには敬意しかないが、戦わなきゃ当たり前のことさえしてもらえないことに腹立たしさを感じた。
    第2部では、戦えない被災者の話だった。いや、違う、十分戦っておられる。生きていること自体が戦いだ。自分の命を絶たないことに精一杯で、国や県や東電と戦えない、そんな気力も余力もない普通の

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    2021年05月20日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    地図から消される街 青木美希 講談社

    副題に「311後の言ってはいけない真実」とあるこの本は
    朝日新聞の特別報道部の記者によって書かれたもの
    自分の足で集めた証拠をもとに書いた「手抜き除染」の報道後に
    書き起こした力作だ

    政治や行政のお為ごかしの仮面や利害に群がる業者の
    目的を履き違え当事者を踏みにじる実態が見せる問題の深さと渡り合い
    客観性を大事にする記事ができるまでの努力と試行錯誤の
    歯痒い過程を見せてもくれる
    板挟みの正義ある行政官の死や
    被災者同士のいがみ合いを助長しているのが
    当の政治であり行政であり
    避難者をイジメる井戸端会議や学校の陰湿な体質など
    にっちもさっちも行かない

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    2019年08月04日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    いじめの実態、除染の真実など
    なかなか知ることのできなかった福島のこと
    こういう取材をする人は信頼できる

    それにしても政府の対応はひどい
    気になる人は読んでほしい

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    2018年05月17日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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     原発事故から十余年。痛みを知る国がなぜ原発を手放せぬのか。問いは重く答えは深い。経済の論理、電力の安定供給、そして復活する安全神話。個人の不安や怒りは官産学の厚い壁に遮られる。
     被災地の声は届かず現実は置き去りのまま。青木美希氏の筆は声なき声に耳を澄ませ「なぜ」を問い続ける。
     命と引き換えに得るべきものとは何か。未来に何を残すのか私たちは試されている。
    声なき所に民意あり。

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    2025年04月15日
  • いないことにされる私たち 福島第一原発事故10年目の「言ってはいけない真実」

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     原発事故のせいで自宅に住めなくなり、新潟でやっと落ち着いた生活をすることができるようになった一家を、住宅補助打ち切りが襲う。転居により職場を離れざるをえず、生活苦を訴える避難民に「自己責任」と言う政治家は、いったい何のために政治に携わっているのか。13年経過して、ますます忘れ去られる原発避難民の話には胸が痛むし、どれほど多くの人が同様の苦しみを抱えて、一日一日を過ごしているのだろう。SNSでは自分の見たい、聞きたい言説にしか触れなくなる。人災によって自分の生活が破壊されるという苦境に、自分が陥る可能性があるとは1ミリも思わない、想像力を欠いた大衆の支えにより、弱者切り捨ての政治は、ますます苛

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    2024年12月15日
  • なぜ日本は原発を止められないのか?

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    被災自治体の避難者と与野党の政治家。原子力安全委員に差し止め訴訟原告の住職。危険を警告した地震学者。脱検発に舵を切ったドイツの倫理委員。取材先は多岐にわたる。…何故原発は止められないのか。止めようとしたその瞬間、多くの難題に行き当たる。上場している電力会社の経営、補助金で潤った立地自治体での生活。溜まってしまった放射性廃棄物の処理。なるに任せればよい。核燃料サイクルも可能なことにしておけばよい。「今だけ、金だけ、自分だけ」。…高騰する電気代。再稼働容認が増えている。それが仕組まれていることだと気付かずに。

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    2024年01月12日
  • いないことにされる私たち 福島第一原発事故10年目の「言ってはいけない真実」

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    打ち切られる住宅支援。仕事のために一人被災地に戻る。子供が自ら死を遂げる。どこかにあった心の傷。そして、父も壊れていく。・・避難者の実情。「統計に反映しない」「在住者との分断を謀る」「支援金へのルサンチマンを煽る」。隠れていく存在。演出される復興。過少に見せる災害規模。原子力の再興は粛々と進められる。成果は出ている。原発容認は着実に増えている。誘導される大衆。被災者の思いは忘れ去られる。・・311。危うかった国の壊滅。次は誰もが被災者になり得る。自らの避難生活を想像する。そのとき、この国はあるだろうか。

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    2022年05月22日
  • 地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

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    青木美希氏は、札幌市出身、1997年に北海タイムスに入社、北海道新聞を経て、2010年に朝日新聞に入社。朝日新聞社の原発事故検証企画「プロメテウスの罠」に参加し、以降一貫して福島第一原子力発電所事故のその後を追い続けている。
    本書は、上記原発事故を7年に亘り取材した内容をまとめて2018年3月に発表され、貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞した。また、2021年4月には、続篇『いないことにされる私たち 福島第一原発事故10年目の「言ってはいけない真実」』を出版している。
    「はじめに」で著者は次のように書いている。「私は7年間、福

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    2021年09月21日