石田雄太のレビュー一覧
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平成30年間、日本プロ野球人を取材し、雑誌記事を書き続けた著者。平成野球の取りまとめとして自身の記事から30名のプロ野球人のインタビュー記事を厳選。この一冊で平成の日本プロ野球界を総括する。
登場する野球人は昭和のスター選手を経て名監督に評価された長嶋、王、野村、星野。メジャーに挑戦したイチロー、松井、松坂。そんなスーパースターもいれば、わずか数年の輝きだけで引退してしまった選手たちも。
野球界における平成とは、オリンピックやWBCにプロ中心の日本代表が参加し、日本人が当たり前のように海外プロ野球に挑戦した時代だった。鎖国から開国を経て、近代国家となった明治維新のようなものだ。そして、維新 -
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ネタバレ[ 内容 ]
シアトルでのデビュー戦、首位打者、リーグMVP、メジャー記録262安打、WBC連覇から、不調にあえぐ苦悩、弓子夫人の献身、日の丸に寄せる想いまで―。
渡米が決定した2000年秋から2010年シーズン直前までの全100時間超のインタヴュー。
イチローのすべてがここにある。
[ 目次 ]
1 飛翔―2000~2002(「どうせなら、ユニフォームのカッコいいところがいいな;「向こうに行くことが夢じゃないですから」 ほか)
2 試練―2003~2005(「一番苦しいと感じるのは、できるのにできないということ」;「え、トップって、何が?」 ほか)
3 栄光―2006~2007(「獲りにい -
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● かつて、自分に与えられた最大の才能は何だと思うか、とイチローに聞いたことがある。彼は「たとえ4打席ノーヒットでも、5打席目が回ってきて欲しい思える気持ちかな」と言った。
● 要するに“準備”というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得るすべてのことをこなしていく、ということですね。
● あんなに負けているのに、こんなにたくさんのお客さんが来てくれているのはなぜだろうと疑問に思えるかどうかは、それぞれの感性でしょう。お客さんは最後に勝つ瞬間だけ見に来ているわけじゃない。自分たちにはとてもできないことをやってもらいたいと思うからこそ、見に来てくれる。そのために、チ -
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シアトルでのデビュー戦、首位打者、リーグMVP、メジャー記録262安打、WBC連覇から、不調にあえぐ苦悩、弓子夫人の献身、日の丸に寄せる想いまで-。イチローが全てを語り尽くした、100時間超のインタビュー。
10年間イチローを追い続けている故の内容の濃さだった。「尖って弱さを隠そうとした20代前半、大人のふりをして強さを隠そうとした20代後半、正直に振る舞って弱さを晒そうとした30代前半、強さまでも平然と晒せる30代後半」…イチローの価値観の変化を的確に描く。付き合うには骨の折れる人だろうけど、それぐらいの個性があるからこその「結果」だとよくわかる。
(B) -
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南京からウーフーまでのバスの中でガタガタしながら読んだ本。カツを入れられたような本。同世代だから余計に言葉が心に入りやすいんだと思う。バスの揺れに関係なく一気に読んでしまいました。ただ、バスの運ちゃんが自分の好みで車内で大ボリュームでかけるわけ分からない音楽がたまに気になったけれど。
石田雄太著「イチローインタヴューズ」文春新書(2010)
*イチロー選手が持っている最も重要な武器。それは、飛びぬけたバッティングセンスでもなければ、類いまれなトータルバランスでもない。彼の第一の武器は「心」の持ち方である。「あいつは特別だから」と誰もが言う中で、もっともイチローと特別視してこなかったのがイチ -
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★次はぜひイチローの周囲のインタビューを★イチローよりは松井派なのだが、読んでしまうところが僕も隠れイチロー派なのかもしれない。
新聞などで読むイチローの言葉は、主語や目的語が多数抜け落ちていて、聞き手が補足しないと意味が分からない。ところがこの本のインタビューは分かりやすい。著者が勝手に言葉を足すとはとても思えないから、イチローは長く話せばきちんと意味が通るのかもしれない。「詰まることをイヤがらない」「準備」「イチローを支配できるようになった鈴木一朗」「達成感とは単なる結果ではなく、やりたいことを意識して実現すること」といった趣旨のイチローの発言は非常に興味深かった。
ただ、基本的にこれ -
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ネットで少し読んで面白そうだったので新規購入。
やはり少し浮世離れしているが、そうでないとこんな実績残せない。
ぼくが個人的に最大谷翔平を評価する点は、まず全てを熟せる体力が凄いしその準備が出来る体力が凄い。
精神力も体力あってこそだと思う。
あとは、兎に角真面目に一つのことに取り込む姿勢は親からすれば子供に対する最高のお手本になるんではないか。
以前は野球選手は成績が上がればチャラチャラしてとても子供のお手本にならなかったが、大谷選手を見習って野球や他の事にもに真面目に取り組む子供が増えるんじゃないか。
その功績は素晴らしいものだと思う。
野球が兎に角好きで、途轍もなく些細なこ -
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2000年10月13日のオリックスでの最終戦から始まる、
野球選手・イチローの、メジャーリーグを歩んだ10年の記録を
本人の言葉を軸として綴られた本です。
ほぼ、雑誌『Number』から、ときどき『文芸春秋』からの記事を
編集して作られています。
面白い本でした。
メジャーに行っても、つねに三割を打ち、200本安打を越えるイチロー選手。
そんな成績の中でも、波があります。262本安打の世界新記録を達成したシーズンもあれば、
200本をやっと達成したシーズンもある。
数字からだと、その成績はただの揺らぎにしか見えないのですが、
この本を読むと、そこに血の通ったイチロー選手の向上と苦悩と戦いが見