岩政大樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ワールドカップをより楽しく見るために読み始めたが、サッカーの見方だけでなく、チームマネジメントの教科書としても素晴らしい。
原則ー判断・能力ー現象
原則はサッカーの「こうなればこうなる」。例「ボールを受けるときに、正面からアプローチを受けない」
原則をもとに、状況が相手の動きに応じて判断し、選手の能力によりそのアクションの成否が決まり、結果としての現象となる。
現象だけを見て結果論で語っても、改善にはつながらない。
強いチームは、原則を知った上で、外してくる。
原則はチーム全体で共有する。スペインでは小学校から練習を通して体で覚えている。
判断は選手の特権。選手を観察し理解し信頼して、ゆだ -
Posted by ブクログ
これだけ言語化に長けている岩政さんが、言語化しすぎることの弊害を語っているのは意外だったけれど、そこはすごく合点がいった。欧州で生まれたパワーワード(5レーンや偽SB)を一人歩きさせず、それは効率的にゴールを目指そうとする結果現れる現象であるべきというのはすごく共感。
また、「ロストフの14秒」を例題に、「原則」か「判断」か「能力」かの話はすごく腑に落ちた。たしかにプロのゲーム観てて、「結局これは選手がそうできると判断したんだから解説が後から文句つけてもな」と思うシーンってある。そういうことだったのか。これを理解して仕分けして見ることで事象が正しく見える。これ分かってるだけでもサッカーがまた違 -
Posted by ブクログ
近くのサッカーを観る人、指導する人、プレーする人、全てに配りたいくらいおすすめ。
ヨーロッパのトップレベルのサッカーは面白い。Jリーグでもそれに近い試合を観れるときはあるが、プレミアリーグと較べたら物足りなさを感じる。代表の試合になるとなおさらだ。
この日本サッカーと世界との差ってなんなの?原因は何?どうしたらこの差は縮まるの?という疑問に対して答えてくれるのがこの本だ。
サッカーには相手が「こうしたらこう」という原則があり、それをチーム全体で共有することでチーム全体の絵が生まれる、という大枠はなんとなくわかっていたが、
「じゃあその原則ってどういうもの?」「観る側は何を基準にして -
Posted by ブクログ
元鹿島アントラーズ、ファジアーノ岡山、そして数学免許取得の岩政大樹氏の連載をまとめた本。
サッカー本大賞2018、「大賞」と「読者賞」を頂いた歩運だそうで、ど田舎で育った著者が劣等感をもちながら、論理的思考を持ち合わせつつ、サッカー選手として登りつめていく岩政氏の人生そのものや、人生観がわかる良い本であった。
内容は、1.サッカーと言葉、2.勝敗の分かれ目、3.判断と創造力、4.戦略と対応、5.技術と心構え、6.成長の仕方、7.持つべき思考 の7章に分かれているがそれぞれが密接にかかわっているのですべてが絡んでいると思う。
岩政氏の考えがすべて正しいとは思わないが実直そのものであるという -
Posted by ブクログ
現役でサッカーを続けている岩政大樹選手による、サッカーをピッチからの視点で解釈し、語ったコラム集である。
どうも元はネットでの連載だったようだが、そちらに大幅な加筆を加えて書籍化した本書は、各章ごとにテーマを設け、それぞれの話題について詳述した大変興味深い一冊である。
例えば、考察1の「「崩された失点ではない」に潜む選手の心理」などは試合後の選手のコメントについてメスを入れたものであるが、サッカー界で使われている単語や考え方にメスを入れるコラムが本当に多かった。
また、自身の鹿島での、タイでの、岡山での経験を踏まえた意見にせよ、あるいはサッカー選手としての視点で見たピッチ上での現象(考 -
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ピッチレベル、フットボールインテリジェンスに続けて拝読したが、3冊目ともなると、岩政さんのスタンスの一貫性がインストールされてくる。
「相手を見てサッカーをする」「原則を共有した上で、判断、技術と切り分けて語る」といったことは、これまでにも耳にタコができるくらい、刷り込んで頂いた感がある。
これらは、ある種、基本とも言えることだろうが、サッカーの現場では意外と語られていないため、岩政さんのサッカー界への貢献は大きい。(監督、コーチは全員読んでほしい。読んでなくてもいいから、知っていてほしいし、現場で、プレーヤーにシェアしてあげてほしい。でないと、サッカーにおける教育格差にすらなりそう)
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Posted by ブクログ
こんな先輩やコーチがいたら、自分の成長が加速されてたんだろうなと思わされる。
思考がサッカー選手の多くとは異なるタイプであることがこの本の良さだと思うし、内容にも、ポジション取りに拘り、「自分だからこそ」を大切にしてるとあるだけにその通りだなと。
サッカーで具体的に実践できることも多々盛り込まれているが、誰にでも転用可能な重要なメッセージとしては、
・よく言われる言葉の解像度を高めてみる
(例: 崩された失点、ラインが高い、自分たちのサッカー)
・日常の習慣や隙が大切なところに出る
・選択肢を複数持って、相手を見て、判断する
・経験で差はつかず、経験の解釈が差になる
・頂上が明確でなけれ -
Posted by ブクログ
意外と、サッカーのシステムについての全体像を上手くまとめられた本って見かけないから、本書を出版した岩政さんのサッカー界への貢献は大きいと思う。
全員がシステムを理解できているのが理想ではあるけど、現実は程遠いため、せめて、チームに1人で良いから、チームメイトを集めて話せる人がいると、サッカーのレベルが1ランク上がるように思う。監督、コーチは当然知ってて欲しい。
システムは共通言語として、分かり易さのための概念と捉えておいて、実際の運用はシステムから考えるよりも、結局のところ、以下のような思考が大切になるなぁと。
・全選手の個性を把握し、チームとして最大化する
・目的を共有する(どこを捨て -
Posted by ブクログ
本書で紹介されていたプリンシパルを一言で表するなら「原則をチームで共有した上で個別判断に任せる」ということになる。
これはサッカーに限らず、仕事も同じ。もちろん、私生活も同様だ。個人的には自分の家族には「7つの習慣」を必ず読んでもらうことにしている。何か悩みを相談されると、コヴィー氏の原則である「7つの習慣」ではどのように考えると良いと説いているだろう?と一緒に読み解き、考えることにしている。
本書に話を戻そう。岩政さんは原則をチームに浸透させることが日頃のチーム練習の目的であり、その手段として理想的な連携プレーを切り出して反復練習し、本番で無意識でできるようになることを目指すという。
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